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水道の蛇口から

谷先生が友達とカフェにて。



「なあ恵美?

うちは実家が京都の宇治やろ?

実はな、炊事場の蛇口からお茶がでるんやで。

羨ましいやろ〜?」


「なんやそんなことかいな。

大阪の今うちが住んでるアパートでも蛇口からお茶出るで」


「嘘やん。

あんたのアパートボロいし、

そんな話うち聞いたことないで」


「ホンマやって〜」


「ホンマかぁ?

じゃあ今度うちに見せてみ!」


「いいで。

じゃあ明日うちに確かめにきなはれ」


「ええんか、わかった」



次の日。


「恵美ー!

おじゃまするでー!」


「おう、やっと来たか。

いらっしゃい。

待ってたで。

お茶が出るのはここの蛇口や。

飲んでみるか?」


「飲んでええんか?」


「ええよ」


「じゃあうち飲んでみるわ。

どれどれ」

『ゴクゴク』


「ん……」


「どうや?

お茶出てきたやろ?」


「ん!??

何やこのお茶?」


「やけに神妙な顔つきやな。

で、どうやったんや?」


「何かな、腐った魚みたいにごっつ生臭くて、

それに変な味がするんやけど。

このお茶ホンマに大丈夫かー?」


「ほんまかぁ?

おっかしいなぁ〜」


「なあ恵美?

念のために聞くけどな、

そう言うあんたはうちにお茶が出る言うくらいやから、

もちろん自分で飲んで確かめてみたんやろうな?」


「あれれ?

この水道の蛇口って台所のちゃうやん?

そやからうち……、

この水道の蛇口から水飲んだことって一度も無かったわ。

アハハ、ハハハ……、ごめん」


「飲め!」


「へ?

ちょい、急になんや?

うちの首根っこつかんでからに。

水道の蛇口を勢いよく開けてからに。

うちに何を見せる気や!?

 って、ちょ!タンマ!

あきまへんって!

ホントマジで!」 


『オゴオゴオゴオゴオゴオゴオゴオゴオゴオゴオゴオゴ※』

(ぐるじいぐるじい)

※谷先生が水道の蛇口から無理矢理水を飲まされる音


『ぐほぉ、ぐほぉ、ぐほぉ。

ブ、ブハッー!!!!』

「ハーハー。

う、う、う、うぇ〜!」


「で?

味はどや?

お茶は美味かったか?」


「これ、ホンマに

マズぅぅぅー!」


「ふん、やっぱりや」


「そんなん言わんといて。

あ〜もう、うちホンマに死ぬかと思うた」


「これであんたも、

さっきうちが言うてた意味わかったな。

よし」


「こ、こ、こ、これ……、

《《カビ》》やんけー!!」

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