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異世界のイオリと伊織  作者: 猿丸駿
第一章
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第七話 イオリと探索者登録

「おう、どうした?」

「失礼します。組合カードの登録ができたのでお持ちしました」


 どうやら、先程手続きをしてもらっていたカードの登録が出来たのでケーネさんが持ってきたようだ。


「どうやらカードが出来たらしい。ケーネ、こいつらに組合規則の説明を頼む」

「わかりました」


 組合の規則の説明はケーネさんがしてくれるらしい。


「ふむ、とりあえず、一通りは確認できたが、またあとで話を聞くことがあるかもしれん。その時はよろしく頼むわ」

「わかりました。しばらくは、この街で活動をする予定なので大丈夫だと思います」


 事情聴取はとりあえず終了らしい。

 少し考え込みながら、ロベルトス支部長は部屋を出て行き、代わりにケーネさんが俺たちの正面に座る。


「はい、では組合の規則について、本来は登録前にご説明をする所、今回の騒動のため前後して申し訳ございません。今からご説明を行う内容は、基本的な事柄や概要となっておりますので、詳細な規則につきましてはお渡しする冊子でご確認ください。では、ご説明させていただきます……」


 ケーネさんが一通り説明をしてくれた内容や詳細な規則を確認した結果を要約すると……。

 

 登録料は10セタで、組合への登録と組合カードの発行と、そして『探索者の手引き』が貰えるが、この手引きに先ほど話にあった詳細な規則が載っているそうだ。

 なお、この辺りでは一食分の昼食は、だいたい8セタ前後で食べられるとのこと。

 組合カードの再発行は100セタでしかも報酬からの天引きなどと言った事はできず現金を一括で払う必要があるため、くれぐれも無くさないように、とケーネさんからそれはもう口を酸っぱくして言われた。

 カードの再発行にかかる費用が登録料と比べ高いのは、登録時は色々と補助があるから、だそうだ。

 登録時に手持ちの資金がないために登録料や宿代の支払いができない場合は報酬からの天引きという形で支払いが猶予される。

 この猶予期間を探索者組合では保護期間と呼ぶようだ。

 天引きと言う名前の、ようは組合への借金があまりにも増えた場合や悪質である場合は追放されブラックリストに載り組合の支部間で共有されるために他の街に行っても二度と登録ができなくなるが、そこまで行く前に組合からの呼び出しがありアドバイスという名の指導が入るので滅多にブラックリストに入る事はないようだ。

 まあ、まれにどうしようもない奴も居るらしく、指導が入るも残念ながらブラックリストに入ってしまい、二進(にっち)三進(さっち)も行かずに盗賊となり、果ては組合から賞金首として追われる者もいるらしい。

 登録時に手持ちの武器や防具類がない場合は、これも天引きという形で初心者セットが一回だけ支給される。

 宿泊については、組合付属の宿泊施設があり最大で20日はこちらも同じく報酬からの天引きで猶予されるが、20日以上は保障されない。

 ちなみに宿泊費に加えて5セタを払う事で朝夕の食事が付くが殆どの人は利用していないそうだが、これは、ここだけの話で実は……という形で少しトーンを落とし話始めたケーネさんから、宿の食事は食べれないことはないが二度と食べたくないぐらい不味いという話をされた。

 宿に泊まり始めたばかりの探索者は、最初格安で食事が食べられると思い食事付きを頼む者が絶えないが、普通は長く持っても三日で根を上げて他の食事の当てを探すようになるらしいが、この一連の流れは新人探索者の通過儀礼らしく先輩探索者は聞かれれば教えるが聞かれなければ教えないという感じである種のイベントとかしているとの事。

 先ほどの騒動を解決した俺たちに感謝の気持ちとしてケーネさんが教えてくれたようだ。

 という訳で、食事については組合内の食堂兼酒場で特定のメニューがこれまた天引きで朝夕食べることができるので、ほとんどの人は宿の食事ではなく組合での食事を選ぶそうだ。

 まあ、極まれに宿の食事を不味いとも言わずに、安い事をこれ幸いにと、ほとんどの食事を宿で済ます者も一定数はいるらしいけど、せっかくケーネさんから教えてもらった情報を無駄にする訳にはいかないので、宿の食事は諦めるとしよう……決してゲロマズ料理に怖気ずいた、という訳ではない、ないったらない。

 なお、ほとんどの支部では組合に食堂と宿が付属して居るらしく、どうやらこれは探索者組合の立ち上げ時からの伝統らしい。

 ちなみに組合の施設としては、今いる応接室の他には、受付はもちろん、資料室、食堂兼酒場、そして地下訓練場がある。

 詳しい場所などは組合のロビーに案内図が掲示してあるらしいので後で確認しておこう。

 魔物の討伐や素材の換金などの活動記録ない場合、つまりは活動を停止している期間が90日を超えた場合、10日の猶予の後、登録が抹消され、登録抹消後450日経ってからしか再登録ができなくなるが、この制限はランクが低い場合のみで、高ランクになると期間が長くなったり組合に活動休止の届け出をすることで更に長い期間を休んだりできるようになるらしい。

 活動しているかどうかは、討伐証明の提出、素材の換金、依頼の開始、成功失敗を問わず依頼の終了、移動の報告、の記録を持って判断をするとのこと。

 これらの再登録に対する制限は別の街に行っても継続するため再登録のために別の街に行っても同じようにしばらく待たないと再登録が出来ないらしい。

 

 このような感じで着の身着のままで探索者になろうとした場合にも手厚い保護を受けながら探索者としての一歩を踏みだせるということ、のようだ。

 俺たちに関して言うと、武具や防具類は特に必要ないので、寝る所と食事を気にしていればいい、という訳だな。


「分かりました。これから色々準備をしてダンジョンに潜ろうと思うのですが注意などはありますか?」

「うーん、そうですねー。ダンジョンの地図が攻略済みの階層に関しては組合の売店で売っているので購入しておいたほうがいいと思います。あとは、ダンジョン内の魔物の生態などは持ち出し禁止ですが組合の資料室にあるので確認をされたほうが良いと思います」

「なるほど、わかりました。ありがとうございます。後で資料室で確認してみます」

「はい、では以上で説明を終わります。改めまして、ようこそ、探索者組合ロブアグリードダンジョン支部へ!」


 というわけで、登録時にドタバタがあったが俺達は探索者の第一歩を踏み出した。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

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