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意味もなく書いてみた悪役?転生

なんとなく書きたくなって書いてみました。

面白いかはわかりません。殴り書きなので設定に矛盾はあっても見逃してけろ~

私は語るも涙聞くも涙、なんてことには程遠い恵まれた人生を歩んできました。



記憶が蘇って早十年。来るべきに備えて悪としての思考を磨きました。行動を起こせないので飽くまでも思考です。


なぜなら、心優しい家族を苦しめるのは不本意なので悪行を働くのは無し。

また、私の家に奉公してくださるメイドさんや執事さん、そして庭師。その方たちが大好きな(あちらは私が奉公先の娘だから仕方なく相手しているのかもしれないけど)ので食べ物を捨てる、服を汚す、庭を荒らす、そんな行動も無し。

なら何をしていたか?

お母様に頂いたアンティークドールの頭を叩いておりました。五歳と幼かったので効果音をつけるならてちてち、のようなものです。

精一杯の悪らしい行動は周りの方たちから見れば、人形についた埃を落とす優しい子、という評価に。

はたまた、今度は食べ物を残して困らせようとしたら、前世で苦手なものが出たので残そう、そう考えて残そうとしました。

しかし庭師の作ったその野菜は甘く、瑞々しく美味しかったので全部食べました。そしてメイドさんが作ってくださった野菜たっぷりのベジタブルクッキー、これがまたやみつきになるおいしさでしたので、やはり食べました。これが八歳の頃です。

好き嫌いが多い年頃なのに好き嫌いせずに全部食べる、そして食べることへの感謝を怠らない子、となりました。

なぜでしょうか、幼い頃の悪行だと本気で思って行動したのですが。


その頃の印象がそのまま残っているようで、お父様、お母様はいまだに可愛らしいドールを買ってきてくださいますし、お兄様もお洋服を買ってきてくれたり、かわいいピンクを基調にしたバッグなどを慣れないながらに作ってださったり。メイドさんのリリアさんはベジタブルクッキーを一週間に一回は三時のおやつとして出してくださります。


執事さんのイリーさんも負けじと得意なお菓子、こちらはケーキです、野苺やブルーベリーなどがたくさん使われたタルトも出してくれます。


男女の双子の庭師の方たちはさらに栄養満点の野菜を作ってくれています。最近では体に優しいお茶もできました。


なぜこんなにも食べ物ばかりなのですかって?答えは簡単です、私が残さずに食べてしまうからです。一人ではなく、みんなでお茶会を開いたりしてですけれど。

出されたものを残さず食べることが最低限の礼儀、出された以上はだめな点もよい点も提示して、さらなる向上に貢献するのも食べる側の勤めです。


形に残るものは私の宝物。そして形に残らなくとも私の心の宝物です。


悪になるのは諦めました。これでもかというほどに大事にされて健やかに育ってきましたから。もしも、家族の間に溝しかなかったのならその時は物語通りの、冷酷で残虐な氷の女帝としての役をこなしていましたけれど。


「それで、おわかりですか?ヒロインのお嬢さん?」


ーあなたのしてきたことは全くの無駄骨、時間を割いてまでやる価値のないこと。


あなたがゲームだとバカにして決めつけた価値観、そして概念は間違いなくゲームの物語に沿ったもの、それでも人物は意志を持って歩いて、自分で決めて生きてます。

それをお忘れなく。

それだけ言って満足した私は踵を返して、一時的に泊まっている寮へと帰る

後ろから憎々しげに睨むヒロインの視線を受け流しながら。




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