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片足の無いアーチャー2
貯めていたお金で保存食と装備を揃え、村から旅立った
早めに安全な場所に移動する予定だったが、ゆっくりとした移動となってしまった
原因は荷物の大半をリョウに持たせ、長距離の移動に慣れていない私だ
リョウは歩幅を私に合わせ、絶えず私の体調を窺っていた
その為少しでも移動速度を上げようと、痛みを我慢すると心配され休憩させられた
獣が出た時も後方に下がってはいたが、大半はリョウが倒していた
そう、いつの間にか私が居なくても大丈夫と思えるほどにリョウは成長していた
移動も戦闘も役に立てない、これ以上足を引っ張るわけには行かない
一生守ると良いながらこれ以上守って貰うわけにはいかない
リョウを守るためにも、町に着いたら別れる事にしよう
だからせめて、今日だけは甘えさせてもらっても良いかな?