4話
入院って、結構お金かかるものなんですね~
連絡を取った次の日、経過を見ていた先生に退院の許可をもらった。
もともとの理由が事故だかなんだかわからず、運ばれて来てからは高熱の症状しかなく、それが治ったのだから、退院オッケーとのことだった。
「それで、入院費なんですけど」
事務の方が言うには、5万円。
まあ入院費用なので、大体そんなものなの?て感じです。
でも、今の俺の状態は…
「保険がないと、どうなります?」
「保険証ないのですか?」
「あるには有るんですけど、たぶん性別が違っていたりしたり?」
「?そうなんですか。本人様なんですよね?」
「それはもちろん」
「証明することはできますか?」
「一応母には、認知というか、俺は俺だって認めてもらいましたけど。昨日の電話で」
事務の人は難しい顔をしてしまった。
まあ俺でもそうなるかな~。
「申し訳ございませんが、確認を取りづらい案件ですので、保険の適用は難しいかと思います」
「そうなんですか」
「もちろん後日に正式に認められれば、差額はお返し出来るかも知れませんが…」
「そうですか」
難しいようである。
まあしょうがないのか…
「無保険ですと、約三倍の値段になりますので、15万~20万くらいの金額になりますね」
おおう、なんてこった!
「わかりました。今回はそれでいいです。ありがとうございました」
「申し訳ございません」
「とりあえず、本日退院ってことで、手続きをお願いします。あと、今手持ちが無いので、後日支払いとかでもかまいませんか?」
「それはちょっと。ご家族に連絡をされてはいかがですか?」
そうだよね~。それしかないかも。とりあえず実家に連絡してみて、お金持ってきてもらうか。
「実家に連絡してみます。それで実家が長野なんで、来るまでの間、どこかで待っていること出来ますか?」
「長野ですか。ちょっと遠いですね~。そうですね、なにも無ければ、ご家族がいらっしゃるまで、ここで待っていてもらってもかまいませんよ」
「わかりました。それと、また電話を借りたいんですけど」
「そうですね。じゃあまた事務所にお連れしますので、そこでお願いします」
事務所で電話を借りて、実家に連絡を入れた。
入院費のことで少し揉めたが、事情がアレなので、しぶしぶ納得したようだ。
「じゃあこれから向かうけど、あと必要なものとか有る」
「お金以外だと、着替えとか?マジでなにも無いから、着替え一式と靴とかもお願い。あと予備のお金が有れば欲しいかな」
「わかった。入院費の20万と予備にいくらかってとこね」
「よろしく」
「そうそう、そこって住所どこ?」
事務の人に住所と電話番号など教えてもらって、それを伝えた。
あとはカーナビさんの出番で大丈夫だろう。
「じゃ、今から用意してすぐでるから、大体お昼ちょっと過ぎ位には着くと思うけど」
「そだね~。待ってるよ。あっと、病室は405だから」
「405ね。了解」
その後、何事も無く母が到着した。
入院費はとりあえず20万はいかなかったが、やっぱり高いな~。
保険どうにかならないものだろうか…
これで退院です。
退院までがプロローグでも良かったかもしれない…