クレしんやりすぎ仮説~ヘンダーランドの大冒険篇~
ネタバレ注意です。
みなさんは映画クレヨンしんちゃんを見た事がございますでしょうか。
ちなみに私は見てはいるんですがまだ全部は見れていないですね……余裕がある時しか見に行けてないです。
さて今回は、そんなクレしん映画のお話。
それも、しんのすけの妹である野原ひまわりちゃんが生まれる前の最後の映画にして、作者である、今は亡き臼井儀人先生がクレしん映画に関わるのをやめ始めた時期の映画にして、クレしん映画の初期作品の、総決算的な作品とも言われている映画こと『ヘンダーランドの大冒険』に関するエッセイです。
なぜにこのテーマを選んだかと言えば、よくよく見返すと映画のクライマックスに、私にはよく分からんシーンがあったからです。
いや、面白くないとは言ってません。
なんなら、あのババ抜きシーン以降はようつべで何度も見ています。
ですがね、みなさんよく思い出してください。
ヘンダーランドを滅ぼしたヴィランである、マカオとジョマの命そのものであるスゲーナスゴイデスのトランプのジョーカーのカードから出てきたスゲーナスゴイデスのトランプの精霊がペラペラとマカオとジョマを倒す方法を喋ってんですよ?
あまりにも口が軽すぎやしませんか?
中の人繋がりで例えるなら、映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズに登場した敵キャラことデイヴィ・ジョーンズの、封印されてた心臓が「お~い! デイヴィ・ジョーンズの心臓はここにあるぜ!」と言っているようなものじゃないですか。
いや、大人の事情もあるんだと分かってはいるんですがアレは……とまぁ、そう思ったんですけどね、ウィキとかに載っている設定をよくよく見返してみると……どうもその裏に、それなりに深い設定があるような気がしてならんのです。
※
まず初めに、映画の中で分かった事を整理しましょう。
【ヘンダーランド関連】
①ヘンダー城は工事中で入れない。
②ヘンダーランドは地球が存在する世界を滅ぼすための拠点にされている。
③ヘンダー城はヘンダーランドにおける魔法の中心。
④ヘンダー城ではスゲーナスゴイデスのトランプ以外の魔法を制限されている。
⑤マカオとジョマはヘンダー城では魔法を使えない。
⑥マカオとジョマが封印されるとヘンダー城が崩れる。
【トッぺマ関連】
①本編開始前の時点でトッぺマは、スゲーナスゴイデスのトランプの、ジョーカー以外をマカオとジョマから奪っている。
②トッぺマはマカオとジョマの情けで生かされている。
③トッぺマの魔法は長く持たない。
【マカオとジョマ関連】
①マカオとジョマはヘンダーランドを滅ぼした存在。
②ゴーマン王子に対し、部下とは違い無詠唱で呪いをかけられる存在。
③ヘンダーランド以外の惑星、もしくは異世界を以前滅ぼしたかもしれない。
④「アレが人間の手に渡ったら」と、自分達が人間ではないかのような発言を作中でしている。
⑤人捜しは部下任せ。
⑥何があろうともヘンダー城から出ない。
⑦スゲーナスゴイデスのトランプの所有者。
⑧メモリ姫の封印はマカオとジョマを倒せば解ける。
【マカオとジョマの部下関連】
①部下達はマカオとジョマによって創られた存在。
②マカオとジョマへの忠義のためか、部下はスゲーナスゴイデスのトランプを使わない。
③チョキリーヌはマカオとジョマに創られた存在ではあるが、人の魂を入れられた人形であるトッぺマよりは実力が上。
④ス・ノーマンは戦闘時、結界の類を使っているかもしれない(たとえ威力が低くても生身でアクションビームを食らって無事なワケがない)。
⑤ス・ノーマンは、体内の温度をある程度変えられる(昼間はしんのすけの小便を受けると溶けるような事を言っていたのに夜は警告するなど)。
⑥ス・ノーマンの呪いだけは、マカオとジョマを倒してもすぐに解けなかった。
【魔法およびスゲーナスゴイデスのトランプ関連】
①魔法は元々人間が作り出した技。
②スゲーナスゴイデスのトランプの本当の力は、ハートを持っている者でなければ引き出せない。
③人形の器では充分にその力を引き出しきれない。
④マカオとジョマ曰く、スゲーナスゴイデスのトランプの魔力は半端じゃない。
⑤スゲーナスゴイデスのトランプを持っているだけで、チョキリーヌの呪いの効果を半減させられる。
⑥私利私欲のために使うとスゲーナスゴイデスのトランプの効果は長続きしない。
⑦スゲーナスゴイデスのトランプのジョーカーにはスゲーナスゴイデスのトランプの精霊がついている。
⑧スゲーナスゴイデスのトランプのジョーカーは魔法の力の源で、マカオとジョマの命でもある。
⑨ヘンダー城のあるステンドグラスにジョーカーをかざすとマカオとジョマを封印(殺すのではなく封印。ゲーム『シネマランドの大冒険』情報)できる。
※
見れば見るほどおかしな設定ですね。
私がマカオとジョマなら部下に任せつつも、こっそりとしんちゃんに会いに行きますよ。
真の強者なら、身分を隠してでも敵がどんな人物かくらいは知りに行くものだと個人的に思いますし。
漫画『MÄR』のファントムみたいに。
というかヘンダー城では魔法が制限されるなら、その外に出た方がやりたい放題できるのに。魔力などを隠した上で姿を変えるなりしてまで、しんちゃんに会いに行かないところからして、逆にヘンダー城から絶対に出られないワケがありそうなもんですよ。
というか最後の最後の追いかけっこ。
スゲーナスゴイデスのトランプ以外の魔法を使えないのならそれを使って障害物を創るなりすれば野原一家は詰みだったというのにそれでも使わないだなんて……自分達のこれからがかかってるのに、なぜ?
しんちゃんが走り出してからそれに反応するまで八秒前後はありましたよ?
その間に、スゲーナスゴイデスのトランプを使えたんじゃないでしょうか?
タイトル通りいろいろとヘンダーですわ。
※
さて、話を本題に戻しましょう。
私は『ヘンダーランドの大冒険』を見返す内、なんとなくマカオとジョマの正体が分かったような気がします。気がするだけで、残念ながら確定はしてません。
そしてその正体は、何者かによって創られた存在です。
例えるならば……人造ブリブリ魔人と呼ぶべき存在です。
そもそもですね、魔法は人間が生み出した技だと作中で明言されています。
そんでもってマカオとジョマは、まるでその人間ではないかのような発言をしているんですよ。
魔法を使えるようになった人外とも考えられますが、それならなんで、スゲーナスゴイデスのトランプの精霊なんていう、人間にペラペラと弱点を話すようなモノが、自分達の命であるジョーカーについているのか。
もしかするとスゲーナスゴイデスのトランプの精霊と、マカオとジョマが描いてあるステンドグラスは、マカオとジョマが暴走をした場合の安全装置で、スゲーナスゴイデスのトランプの方は、マカオとジョマを使っている者の使う、対マカオとジョマ用の護身武器ではないでしょうか。
そしてもしそうなら、マカオとジョマの人外発言や、スゲーナスゴイデスのトランプの精霊の口が軽い理由や、クライマックスでスゲーナスゴイデスのトランプを使わなかった理由が一本の線で繋がりませんでしょうか。
そして、ついでに。
なぜゴーマン王子にかかった呪いが最終決戦後も維持されていたのか。
もしやあの呪い、常に呪力を送り続けなきゃいけないヤツじゃなくて。
ある程度の量を送っておけば大丈夫な、バッテリーのようなモノが付属していた呪いでは?
そんでもってメモリ姫の場合は、魔力があった分その呪いを早く解呪できたために、ゴーマン王子よりも先に呪いが解けた……そんな裏設定が、あるかも?
さらについでに言わせてもらえれば、ヘンダー城。
アレって、メモリ姫のような魔力を持つ者が城主でいなきゃ崩壊する仕掛けの、ヘンダーランドが存在した次元における魔法の摂理を管理するための装置みたいなモノじゃないですかね。
しかしメモリ姫が封印されて崩壊し、魔法の摂理がうまく回らなくなり、マカオとジョマがその城主となったけど、その代わりにヘンダー城から出られなくなる上に、その魔力をヘンダー城、さらにはヘンダーランドの魔法関連の摂理を維持するために使われる羽目になって、城外に出るとヘンダー城が再び崩壊して~みたいな設定があるんじゃないでしょうか。
※
時系列順にまとめると。
・何者か(ヘンダーランドの魔術師?)が願望器としてマカオとジョマを、さらにその安全装置であるスゲーナスゴイデスのトランプとその精霊、ステンドグラスを生み出す。
・創造者がマカオとジョマにより倒され、マカオとジョマの手に安全装置が渡る。ただし、スゲーナスゴイデスのトランプについては、自分達を倒すために創られたモノであるためそもそも使用不能。
・ヘンダーランドに攻め込み陥落させる。
・ヘンダー城の新たな城主になる。
・ゴーマン王子を返り討ちにする。
・しんちゃんがいる世界にヘンダーランドごと異世界転移する。
・なお、しんちゃんがいる地球世界には、ブリブリ魔人のように魔法を使える存在が少ない=魔力が少ないため、科学の力も使わなければヘンダー城を存在させる事は不可能。故に工事中だった。
こんな裏設定が存在しているんじゃないでしょうか。
みなさんはどう考えますか。
ご意見ご感想お待ちしてます。
そういえば、メモリ・メモリ姫って眉毛なげぇな。