裏話 転生者の血統
本文にもありますが、どちらかというと作者の考え方を書き出してるだけなので読み飛ばしていただいて構いません。
これは自分が話を考えるときに、こう考えてるよぐらいの話です。本編で生きるかは謎です。
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「なぁ、アラシェル」
「なに、グリディア?」
「転生について前から聞きたかったことがあるんだけど…」
「答えられる範囲ならいいよ」
転生は高位神の仕事だから言えないこともあるしね。
「何々?何の話?」
「グリディアが、転生で聞きたいことがあるんだって!」
「面白そう。私も聞くわ」
「それで質問は?」
「転生者って割合特別なスキルとかあるよな。あれって存在自体を新しく作ってたりするのかって思ってね。魔法があったりすると、どうしても遺伝が関係するだろ?だから、前から気になっててな」
「あ~、それは私も気になるわ」
「それは地方神なら聞きたいよね。私たちからは、お願いするばっかりだけど説明とかしないし」
「だろ?で、どうなんだ実際のところは?」
「基本的には剣とか一代でもおかしくないものは、作ることもあるかな?でも、空いてる血筋とかあればそっちを使うことがほとんどかな。環境はその方が整ってるし」
「魔法使いの場合は?」
「そっちはあんまり作ると、世界のバランスもあるし、その世界の人の努力を考えると作らないことのが多いね。聖女とかは別だけど」
「聖女は別なのか?」
「うん。今までにない存在だから、既存の家からはあまりでないようにしてるの。まだ、存在してない世界だと、聖女と思われなかったりするかもしれないしね」
「じゃあ、アスカみたいな貴族じゃ嫌って子は?」
「そういう時も貴族の血筋を使うことの方が多いかな?」
「でも、アスカは貴族じゃないよね?」
「本人はね。貴族の中にも変わり者はいるから、平民と一緒がいいとか、世界中を回りたいって人がね。そういう人を使って作るんだよ」
「でも、その人は貴族って知ってるわけでしょ?」
「そうだけど、貴族の坊ちゃまやお嬢が一人旅で長生きできるわけないでしょ。アスカの父親…正確には遺伝子だけだけど、一年ぐらいあの国を巡ってる最中に、騙されて死んじゃってるの」
「母親は?」
「その諸国を巡ってる途中で、意気投合して一夜を過ごしたって感じだね。両者、アスカの存在が生まれるときには死んじゃってるし、世界に関与する部分も少なくて済むから助かるんだ」
「確かに両親と村1つぐらいの改変で済むわね。それもちょっとの記憶だけで」
「そうそう。それに男の方はこの国の侯爵家の次男だから、子どもの魔力が高くても問題ないし、しかも珍しい代々銀髪の家系なんだよ。私と一緒の髪の色にするのにいい条件のが有って助かっちゃった」
「なあ、それってアスカは貴族ってことか?」
「違うよ。その男の人も家を出て平民になってるし。でも、母親の方もどこかの貴族の出身だけどね。やっぱり、1から作っちゃうと色々あるからね~」
のんきに説明する女神だが、それって貴族では?むしろ、この世界でも珍しい銀髪の家出身とか不味くないのか?ちらりとシェルレーネの方を見る。珍しくあっちもそれで良いのかと考えているようだ。
「どうしたの二人とも?」
「う、ううん。でも、除籍してるぐらいだから、その家の人たちも仲悪かったのよねって」
「悪くないよ?ただの家出だし、何なら行方不明のままだしね。死体は埋められて、発見されてないから」
「は?いやいや、そういう時は後腐れのないところを選べよ!」
「そういうところを選ぶと、一緒の髪の色だって難癖つけられるでしょ?前例があるから、出来るだけ良好のまま出ていった家系を選ぶのが普通だよ」
「見つかったらどうなるの?」
「どうだろ?調べられる魔道具はあるけど、そこまでするかなぁ。まぁ、変な家じゃないから大丈夫だよ!」
本人的にめちゃくちゃ貴族避けてるんだけど…。良いのか?
「貴族にも立派な人がいるってアスカにも知って欲しいし、向こうも孫に会えるんだよ?いいことじゃない」
それが、当事者でなければ…とまでは言えないグリディアだった。
わかったことと言えば、割りとその世界の存在を使ってくれているってことと、転生者には言ってない答えてないこともあるんだなということだろう。
「まあでも、行くの世界のことを結構考えてくれてるってのはわかったよ」
「頑張ってるみんなの努力を無駄にしたくないからね!」
でも、もう少し本人と詰めた方がいいのではと思うのだった。
という訳で、1から作るのではなく、大体は既存の遺伝情報を使って産み出されています。でも、本編で使うかどうかは未定です。急に異質や有能な人材が出るときはそんな感じで自分の中では消化してます。パッと浮かんだので一応書いてみました。