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オタクな俺がポンコツ美少女JKを助けたら、お互いの家を行き来するような仲になりました  作者: 木嶋隆太


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第47話

 休み明けの月曜日。

 登校した治はいつものように教室で執筆の準備を整えていると、スマホが鳴った。

 メッセージだ。相手は咲だ。ほっと胸を撫でおろした。


『もう、風邪は治りました。島崎さんのおかげです、ありがとうございます』

『良かった、何もなくて』

『島崎さんも大丈夫ですか? 私の風邪がうつっているということはありませんか?』

『ああ、大丈夫だ』


 やり取りはそこで終わり、治は軽く背中を伸ばした。

 そうして、段々と騒がしくなっていく教室で、治はいつものように存在を薄めていった。



 〇

 


 昼休みとなり、静かだった教室は一気に騒がしくなる。クラスメートたちが思い思いの活動をしていく中で、治はスマホの画面を眺めていた。

 昼休みに編集から連絡が来る予定があったのだ。教室で堂々と電話をする勇気はなかったため、しばらく教室を離れることにした。

 席を立ちあがると、近くの男子二名――普段治に絡んでくる陽キャ男子たちが、くすくすと笑った。


「オタクが珍しく昼休みに移動するんだな」

「なー、珍しいこともあるもんだよなー」

「今日は雨かもな!」

「だな!」


 そういって、人を小馬鹿にするように他の女子たちに話題を振っていた。

 話のネタにされた治だったが、それは聞こえなかったことにして教室を離れた。


 それから、人がいない場所へと向かう。場所は校庭の隅の方だ。

 用意していた菓子パンを取り出し、治は食事をしていく。

 まもなく、スマホが鳴り響いた。すぐにスマホを耳に当てる。


『お疲れ様、昼休みに対応してもらって悪いな』


 聞こえてきたのは女性の声だ。


「いや、別に大丈夫です。どうせ小説のことを考えるくらいですし」

『おまえは本当に熱心だな。まずは本題だ。この前送られてきた時点でできている部分だけど……凄い良かったな』

「え、本当ですか!?」

『ああ、まさか、あそこまで主人公とヒロインの心理描写がしっかりするとは思わなかったな。まあ、ヒロインはともかく、主人公の方は今までよりも一段と魅力にあふれていたな。どうした? もしかして、彼女でもできたのか?』


 からかうような調子で言ってきた編集に、治は苦笑する。

 元々、そういわれるだろうことは分かっていたため、あらかじめ用意していた答えを返した。


「いや……別にそういうわけじゃないです。色々と勉強しました」

『それは良いことだな。ま、この調子で頑張ってくれ。後半の部分も期待しているぞ』

「そこで少し詰まっているんですよ。やっぱり、新しいヒロインとかの存在ですかね?」

『それでもいいが、ヒロインが困っているところを助ける、のが分かりやすいな。それこそ、ヒロインが嫌いなものを食べられるようにするように奮闘するでも、なんでもいいよ』


 編集のアドバイスをメモに残していく。


「……わかりました。色々と書いてみますね」

『ああ。頼むよ。今の調子なら、今月中には終わりそうか?』

「……そうですね。なんとかなると思います」

『まあ、学校の授業もあるだろう。そちらがおろそかにならない程度にな。それと次の話だ。二巻の重版が決まったよ。おめでとう』

「ありがとうございます……良かったです、まだなんとか売れているみたいで」

『なんとか、どころかかなり売れているほうだ。広告も出したから、これからさらに盛り上がるかもしれないな』


 編集の声は弾んでいて、お世辞ではないのだろう。


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