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ニジゲン⇔ゲンジツ  作者: のぎVer.2
二次元と現実
8/22

ふたつの目的

ニジゲン⇔ゲンジツ第2章2話目!です!


少しずつ物語は加速と交差を始めます。これからも愛読のほうお願いします!

 スイッチを押した瞬間、電脳世界への入場は完了している。

 母さんの声…震えてたな。

 楓は、自分のことを親不孝者だと思った。最後の送り出しも自分の気持ちを押し殺してしてくれたものだろう。


「楓、少し遅かったね。」

「ごめんごめん。お母さんに行ってきますってね。」

「でも、これからどうやって竜胆(りんどう)を探すの?」


 ここで1回詰まる。よく分からない地域で人探しなんて、最初の人探しみたいだな…と思った。


「国の警備隊に人探しを手伝ってもらうのはどうだ? エリスなら協力的に探してくれると思うんだが。」


 一目見てから、エリスは仕事熱心な人だと思っていた。そしておしゃべりな性格であることも…


「確かにそうかもな。あんな金髪のイケメン、見かけたらすぐ分かるだろ。」

「あ、いた!」


 食い気味で声を上げる弥生の視線の先には、確かに金髪のイケメンが隊を成して歩いている。

 こんな事あるのかと、楓と拓磨は顔を見合わせるが弥生は気にしていない。

 すぐに宿屋を飛び出し、どこかに行ってしまわぬように話しかけに行く。


「エリスさーん!」

「ん? 君たちはさっき会った子達じゃないか。どうしたんだい?」


 エリスに事の発端を話し、竜胆を探していることを伝える。


「なるほどね。分かった、見つけたら連絡するから。」


 連絡する。と言って渡されたのは鉄の塊だった。どう使うのか不思議に見ていると、隣に立っていた後ろの兵隊が教えてくれる。


「それは、エリス様の能力で作られた鉄です。能力を発動すればそれに反応して、エリス様のいる所まで誘導してくれます。」

「説明ありがとう、イルミ。ちなみにその人も例の旅人なんだろ? 生きてるといいな。」


 あの強さで死ぬわけがない、と内心思いつつも表面上はイリスに同意しておく。


「旅人が亡くなっているのって、やっぱり魔物のせいですか?」


 死因を知らない三人は興味本位で聞いてみる。やはり、ゲーム中のミスだろうか。それではあまり思い切った行動が出来なくなるのだが…。


「いや、違うよ。旅人が旅人を殺しているんだ。」


 !!?!


 その返答には肝を抜かれた。まさか、人間が人間を殺しているなんて…現実で死んでいることを知らないのではないかと思う。そうだとすれば悲惨だ。時間が経つにつれて犠牲者は増え続ける。


「そして私は、あなた達が殺したのではないかと疑っています。」

「イルミ、よせよ。」


 明らかに向けられる敵意に、困惑する3人。剣を抜かなければいけないのか、空気の温度が冷めていくのが周りの温度から実感できる。


「捕らえてからでも遅くはありません。それでは尋常に。」

「イルミ!! 勝手な行動は慎め。これは上司命令だ。」


 さっきまでの穏便な話し方とは違い、周りにいるものを圧倒する。


「すまないな、三人とも。でも疑ってるのは本当なんだ、なんせ君たちは強いからね。」


 疑われている事に軽くでもショックを覚える。はぁ、とため息が洩れそうな勢いだ。


「でも、僕は疑ってないからね。警備隊がその姿勢を見せてるだけでさ。」

「どうすれば疑いは晴れるんですか?」

「んー。真犯人が見つかるか、僕達より強くなって取り締まれなくなるようにすればいいんじゃないかな?」


 冗談交じりに言われるが、言われてるこっちは気が気でない。真犯人を見つけるしか無さそうだと思い、こちらも旅人殺しの犯人を見つけるのに協力することにした。


「それじゃあこれで、イルミ。みんな。行くぞ。」


 エリスは軍団を率いて街の奥へと消えていく。穏便な空気が戻り、少し汗ばんでいることに気がつく。


「それよりも、エリスさんって偉かったんだな。」

「ビックリだよね。あれはモテるよ、絶対。」


 弥生は興奮気味に話しているが、男二人は、どうしたものかとため息をつく。


「それじゃあ探しに行きますかね!」

「どっちが先に見つかるんだろうな。どちらも見つけておかないと後々面倒になりそうだ。」


 面倒になる…拓磨が発した言葉は数時間後、より悲惨な結末を向かえて、現れることになるとは、誰も予想だにしていなかった。

エリス 性質・鉄 武器・?

イルミ 性質・? 武器・?


イルミさんはこの作品の2人目の女性キャラクターです!(モブ除く笑)


これからお願いします!

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