能力の質
前書きって実際何書けばいいのかわかんねぇ…
「それでは…始め!」
弥生の掛け声と共に、それぞれ大剣と鎌を取り出す。ぶぉん! と豪快な音を鳴らしながら楓は斬りにかかるが、拓磨はそれを跳んでかわし、空中で鎌に毒を混ぜこみ準備を終える。
地面に足がつき、一気に相手の元へ跳躍する。鎌を振り回して楓に襲いかかるが、楓は丁寧にひとつずつ見切りそれをかわしていく。
「おら!」
上から鋭く振り降ろされた鎌を楓は横に避ける。鎌は地面に刺さり、簡単に抜けない。
楓はその瞬間、拓磨の横腹を思い切り蹴り飛ばし、拓磨は思わず鎌から手を離してしまう。すかさず意識を集中させ、拓磨の衣服に火をつける。
トドメにと思い上から殴りかかろうとするが、拓磨は両手を突き出し、毒と思わしき物を手から発してくる。危険を察知した楓は後ろに体を倒すが、拓磨の攻撃は直線的にこちらに飛んでくる。
それをなす術なく受けてしまった楓に毒が侵食してきて、衣類と皮膚を溶かしていく。
両者共に、ダメージをくらい続けながら戦闘態勢をとる。
「喰らえ!!」
楓は掛け声と共に、大剣をぶん回す。攻撃に芸もクソも無かったが、火傷を負ってパフォーマンスが落ちてる拓磨には有効な攻撃であった。
一度目の攻撃をなんとかかわす。しかし、二度続けてやられた攻撃はかわすことができずに、受けてしまう。
楓は左手に火の玉を作り出し、最後の一撃をお見舞いする。
それを受けた拓磨は完全にノックダウンする。身体に毒が回ってきた楓も、攻撃を出し切ってすぐにその場で倒れる。
「え!? ちょっと二人共しっかりして!」
弥生は焦りながら拓磨に水をかけて、鎮火する。ゆさゆさと拓磨を揺すりなんとか起こすことに成功すると、楓の毒を解毒するよう催促する、
「早く! 楓が死んじゃうよ!?」
拓磨は、死ぬという単語を聞いて少し焦って楓の体を掴み、毒が回っている部分を丁寧に吸収していく。
「はぁ…はぁ…。三途の川を渡りかけた気がするぞ。」
見る限り、本当に三途の川を渡ってきたのでは? というリアクションだ。その姿を見て、思わず弥生と拓磨は笑ってしまう。
「笑い事じゃねえ! 次はお前らの番だろ。」
「そうだね! どっちも拓磨に負けた者同士、2位くらいは欲しいよね?」
二人の戦意がガンガンと高鳴っていくのを感じる。その間に立った楓は、勝負開始を宣言する。
弥生は一気に距離を取るが拓磨は毒を射出し、弥生に飛ばす。弥生は水の盾を張りそれを凌ぐ。しかし、毒は水を辿り弥生の元へと伝う。
弥生は水を離そうとするが、コントロールが効かない。焦るが手を侵食され、手がブランと垂れる。
「あー! 腕が動かない! 分かった、私の負けでいいよ!」
「さっきと戦い方が全く同じだ。まさかこんなに短絡的とは…」
「なにそれ! 私がバカだっていいたいの!? とりあえず、この腕治して!」
「分かったよ。」
「もう勝負終わったのか? 早すぎる…。」
拓磨が弥生に近づいて腕を掴み、毒を吸収していく。あと少しで治るという所に、空からナイフが降ってくる。
「かわせ!」
楓は叫び、拓磨と弥生は今いる場所から離れる。
「誰だ!」
今いる広場を見渡しても人影は見当たらない。
3人は辺りを警戒し、自然に背を向け合う形になる。その瞬間空中から、この前見た全身フードの男が現れる。
「上だ!」
楓は大剣を取り出すと、それを使い防御態勢を取る。フードの男はナイフで空中から斬りつけようとするが、失敗する。
「お前、竜胆なのか?」
フードは深く被っており、顔の表情すら見えない。
「なんとか言えよ!」
大剣をぶん回しながら近づくが、隙もなくかわされる。拓磨が一気に近づいて顔を殴ろうとするが、腕を払われて膝蹴りを喰らう。
弥生が遠くから射撃を試みるが、ナイフで簡単に弾かれる。楓の腹部をねじるように殴り、弥生に向かってコンマ1秒あるかないかの速度でナイフを投げつけ、肩に刺さる。
拓磨はなんとか立ち上がり、毒を指の先から出そうとするがそれを察知され、フードの男は琢磨のことを地面に叩きつける。
が、それと同時に楓はフードの男に火をつける。ジリジリと焼けていくフードから、信じられないような顔が現れる。
僕の小説ってやっぱり展開早いんですかね?
ご意見お待ちしております…。