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第3部~能力の存在に気付きました。~

突然ですまない……どうも、栗餡でしっ。

この、『へーエルピス~黒羽の騎士団編~』は、来週から、毎週月曜日の18時に投稿することにいたしました。

ご理解の程、よろしくお願いします !

それでは、僕の作品に最後までお付き合いくださいませ。

「そーいやーさぁ。俺ら能力使えるようになってんのかな。今まで通りに。」

「ああ、そうだ…………ねぇ。確かに。」

[へーエルピス]では、事前予約の時、何か一つ能力が付いたアバターが当たる抽選が行われた。当たる人数は、わずか10人。

零達はそれに見事全員当選し、零には、‘適応コペルニクス’が、リリスには‘回復ミディンディ’が当たった。

セレーネには‘歌声カントゥス’、カムルには‘七大元素エレメント’が、それぞれのアバターに振り分けられた。

「そうね…………けど、リリスは昨日のクエストで使えたみたいよ ?実際、私回復してもらったし。」

「フム…………じゃあ、使えるね。僕、1回外出てやってみるよ。」

「俺もー。」

ドアを開け、お互いに距離を取る。やり方を忘れてしまったが、多分こうだろうなと思い、声を揃える。

「「解 !」」「‘適応’ !!」「‘七大元素’ !!」

すると、カムルの手足に、赤や青の空気の様なものがまとわりつく。しかし、零には特になんの反応も見られない。

「あっ、そっかなんか別の能力出さないといけないのか…………体現ダウンロード、‘生物クリート’、ムカデ。」

その直後、尾てい骨辺りに強烈な痛みが走り、そこから皮膚を突き破りムカデの尾が現れる。

「痛ったぁ…………聞いてないよ、こんな痛み…………でも、使えるみたいだ、良かった。」

零の能力、‘適応’は、自身が取りこんだありとあらゆる物質を、自身の体に適応できる。というもの。例えば、鉄を飲み込み、体が適応すれば、腕や足に鉄を生成できる。

違う能力を同時に発現させ、強化する事もできるらしいが、今のところ2つまでしか発現はできないと思うそうだ。

ちなみに、カムルの能力は、火、水、土、風、雷、光、闇の基本的な魔法すべてを使用可能。言ってしまえば、両手斧を使っていても、詠唱さえ出来れば、魔法が使えるのである。

リリスの‘回復’は、文字通り触れた傷を癒すことができる。回復魔法と効果が重ねられる為、体力がピンチの時に助かる能力である。

セレーネの能力、‘歌声’は、自身の歌声により、ユニコーン、水の妖精アクエリアスなど、ありとあらゆる精霊を召喚できる。こちらも、零と同じく同時に精霊を召喚できるのは2体まで。

零の言葉に、カムルがガッカリする素振りを見せる。

「なんでだよー、やってみろよ面白くねぇな~。」

「いや、なんかヤバいって、本能が騒いでる。本気で。」

今まで以上に真剣な気迫に押され、カムルも引きさがる。

「お、おぅ…………」

「分かってくれればいいんだけどさ………………さて、ちょっと僕はクエスト行ってくるね。あまり時間はかからないと思うよ。セレーネ、リリス、今日の夕飯は何 ?」

「んー…………オムライスでもいい ?」

「OK●場 !」

((OK●場wwwwww))

そう言って、森に消えていく零を見送り、カムルは拠点に帰ると、麦茶を一気飲みして、むせた。


「…………よぉーし !やるかー !」

クエスト受付を済ませ、ステージ、«砂漠»へと移動した零の両手には、いつもの銃剣はなく、代わりに両刃の片手槍が握られている。

「{御手杵おてぎね}と{日本号ひのもとごう}どうなるかなと思ったけど、イケるね。素材調合間に合ってよかった。」

{御手杵}と、{日本号}とは、江戸時代に、名槍として名を馳せた槍である。明治時代になって、もう一本槍が加わり、日本3大槍と言われ、今に繋がっている。

『それでは、スタート。』

オペレーターの声と共に、ワイバーン200、ゴブリン1500、オーク40体が現れる。

「フー…………フー…………ん”ッッ !!!!!!」

地面がえぐれるほど踏み込み、ゴブリン達を斬り捨てられるだけ斬り捨てる。息をつく暇もなく、後ろからオークの斧が来ている。それを横飛びでかわす。少数のゴブリンが斧によって叩き潰されたが、そんな事はどうでもいい。とりあえず、1体でも多く、敵を倒す。

(まだだ…………もっと、もっと速く…………!)

ゴブリンの数が多過ぎると考えた零は飛躍。{日本号}を思い切り投擲する。

「〔日輪大星紋にちりんだいせいもん〕 !!」

{日本号}の前に、太陽のように輝く円の魔法陣と星の形の魔法陣が出現する。

「喰らえッッ !!!!!!」

2つの魔法陣を貫通した{日本号}は、光の矢の如くゴブリンの群れの真ん中に突き刺さり、地を震わす大爆発を起こす。

これにより、ゴブリンは全滅、ワイバーン残り80、オーク10体。

「良し…………後は…………フッ !!」

オークを立て続けに切り裂き、地面に近づいたワイバーンの尾を掴み、地面に叩き付ける。

「ブルルルルルッ !!」

「Gaaaaaaaッッ !!!!!!」

「うるさぁーい !黙っとれー !〔開かれし天国のヘヴンズ・ゲート〕 !!」

零が槍を払った空間にいたオーク、ワイバーンのすべてが、体から爆発を起こし消滅する。

〔開かれし天国の門〕は、攻撃モーションが遅く、スキがあるが、槍の斬り払った空間にいるモンスターすべてを即死させることが出来る。その代わり、発動すると体力減少、自身の防御、スピードが大幅ダウンしてしまうというデメリットもある。あくまで、トドメ用のトリックなのである。

そして、クエストクリアを知らせるファンファーレが聞こえ、零は深呼吸一つしてステージをあとにした。


「ねぇ、カムル。ちょっと聞きたいのだけど、いいかしら。」

「んぁ ?なんじゃ、セレーネ。」

零がクエストで戦っている最中、拠点に残っていたセレーネ、カムル、リリスはそれぞれ自分のしたいことをしてゴロゴロしていた。

そんな中、テレビを見ていたセレーネが、自分の後ろのソファーで横になっているカムルに質問する。

「零とアナタって、とうやって出会ったの ?学校で[へーエルピス]について話しているのは聞いたことあるけど、フレンドになったのはいつ頃から ?」

「ん~、話してもいいものか……………………セレーネ、場所を変えたい。俺の部屋でもいい ?」

いつもの明るい顔から、上弦の月だけが照らす夜道のような暗い顔になったカムルに言われ、セレーネは最初の勢いを失ってしまった。

「え、えぇ…………大丈夫よ。」

2階へ続く階段を上がり、廊下の突き当りにあるカムルの自室のドアを開ける。そこには、沢山の戦術書や魔術書がドッサリ床に置いてあり、本棚が仕事をしていない状況である。

「さてさて、話すとすっかー。あ、セレーネ…………この事、零には絶対言うなよ ?アイツは過去の事をヒソヒソ話されることが大嫌いだからよ。頼んだゼ。」

「分かったわ。零には話さない。」

「よっしゃ、それじゃ昔話、始まり始まり~。」

ここからは、カムル視点で話が進行するので、ご理解願いたい。


…………アイツと出会ったのは、[へーエルピス]が発売されてから1ヶ月経ってからだ。

その時、俺は学校でアイツに勧められて始めたんだがな 。アイツはその時にはレベル24いってたんだ。それでな、こっからが零にとっては国家機密レベルなんだ。

「ふ~ん ?それって ?」

“白鷲”って知ってるだろ ?あのラスボス、【エクリプス】を全世界初、世界最速クリアタイムでのソロプレイクリアしたっつープレイヤー。

「えぇ、知ってるわよ。それがどうしたの ?」

“アイツが、白鷲なんだ。”

「…………ふぇ ?」

本当の話だ。何せ、プレイを目の前で見てたんだからな。

「嘘でしょ !?あの伝説といってもいい“白鷲”が零って名前変えて私達と生活してるって言うの !?」

そうだ。それと、アイツが変えたのは名前だけじゃない。プレイスタイルと、見た目も変えたんだ。

『もう、この姿には飽きちゃった。それに、この見た目だと目立って仕方がなくなっちゃったし。』

って言ってな。っておあああああああ !!!!!!

「カ~ム~ル~ ?なんの話をしてたのかなぁ~ ?」

「ぜ、零 !?ゴメンね、私が気になっちゃってカムルに聞いただけなの !カムルは悪くないからああああああああナイフしまってぇぇぇぇぇぇぇ !!!!!!」


カムル視点、終了。これより、通常に戻ります。


「…………むぅぅ、そこまで話しちゃったかー………………しょうがないか、いつか話さないとなぁ、とは思ってたし。」

「「本当にすみませんでした。」」

カムルのベッドに座る零の前に、2人は正座をさせられ、というよりは自ら正座して零の次の言葉に怯えていた。

「さて…………」

「「ッッ !!!!!!」」

零の口調が棘のように鋭くなる。どんな判断をくだされるか分かったもんじゃない。カムルが横目で見ると、セレーネは少し涙目である。

「カムルが話したところの続き、話そうかな。」

「ぜ、零ぉぉ~~~~ !!」

「ありがとぉぉぉ~~ !!」

「え、えぇ ?ふ、二人とも、何を想像してたの ?別に話してたことはいいんだよ ?気になるのは、コソコソ話してただけで…………」

零の言葉には目もくれず、二人は零を神のように崇める仕草を繰り返した。

「話の続き、始めるから聞いてて ?」

「「はいっ !」」

(なんだろうこの二人の息ピッタリな動き…………相性いいのかな ?)

苦笑いを浮かべ、零はゆっくりと話し始めた。

ここからは、零視点で話が進行するので、カムルの時同様、ご理解願いたい。


まぁ、カムルが僕を“白鷲”だと明かしてくれたおかげで、話す僕の心の負担が軽くなったことは事実なんだけど、プレイスタイルと、見た目を変えたって言ってたね ?カムル。その通りなんだよね。あの時、僕は剣なんか握ったことなかった。ずっと、スコープ覗いて、引きトリガーを引いてた。そう、剣使いの前は、スナイパーだったんだよ、僕。“ヘイカーM-71”っていう、大型スナイパーライフルを愛用しててさぁ。それに、見た目はこんなキレイな格好じゃない。肌にピッタリフイットする戦闘服で、上にベストだったけど、ベストなんてボロッボロだし、マフラーもしてたけど、それもボロボロ。髪は短くしてた気がする。けど、このアホ毛は健全だった…………うぅ…………

「あ、アホ毛で思い出したんだけど、零のそのアホ毛、零が嬉しそうだと、ピコピコ動くのよ。リリスが、かわいいって言ってたわ。多分、零の気分次第で動くみたいね、それ。」

そ、そうだったんだ…………っとと、話がそれちゃったかな ?次は、カムルと出会ったキッカケの話。確かに、僕はカムルをこのゲームに誘った。なんでか ?………………気まぐれだよ。なんとなく誘ってみました程度のこと。それだけだよ。


零視点、終了。


「そんな事で、カムルがセレーネを誘って、セレーネがリリスを誘って、この《黒羽の騎士団》が出来たって訳。」

能力に気付いたのと、昔話で《黒羽の騎士団》の誕生秘話みたいなのを聞けた、今日1日であった。

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