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大会当日

「よし、準備は整った」

後は、この大会で優勝するだけだが、英雄とか勇者とか聞かされて正直ビビッてるんだが

(マスターなら余裕でしょう)

まあ、全力でやってやるさ



大会当日

コロッセオのような丸く、驚くほど広い会場の周辺には、

屋台のようなものが多くあり、かなりの盛り上がりを見せていた、


その側に、名前が書いてある木のボードがある、参加者の名前が書いてあるボードだ

そこで、多くの人々が話し合っている

「なあ、今回の大会、やっぱり仮面の騎士って出んのかな?」

「分からねえ、名前も知らねえしな」

「でも、できたらあいつにお礼を言いてえよな」

「そうだな、この街を救ってくれたんだ、かけ事をするなら全額アイツに賭けてもいい」


その話を聞いていた、勇者、、カイトは腹を立てていた


(くそが!なんで俺が目立ってねえんだ?俺は勇者だぞ!!)

カイトは自分が勇者であることに誇りを持っていた、勇者のスキルを取得してからはカイトに敵は居なく、大抵の奴に圧倒的な力で勝てるのだ、今回の大会も自分なら余裕だろうという気持ちで臨んでいた、無論、観衆も自分を最強としてもてはやすものだと確信していた


しかし、

あのデーモンが現れた日から聞くのは仮面の騎士とかいうやつの話ばかり、


勇者であるこの俺がナンパしてやってんに、女どもまでその仮面野郎がかっこよかったとか、もう一度

会いたいとか抜かしやがる・・・!


カイトは怒りを押し殺さずに地団太を踏む、ガンガン!!と勇者の力で踏むため、地面が少し割れてしまう、

先ほどまで盛り上がっていた人々もそれを見て嫌な顔をして離れていく


・・・まあいい、この大会で優勝すればあのティアが手に入るんだ、あの美しさにこの俺の理性をも揺さぶる体身体、へへ、ティア待っていろ、俺が直ぐにお前をもらってやるからな


カイトはティアと一応面識があった、貴族であるカイトはティアを遠目では見たことがあったものの、

近くで見たことは無かったのだが、勇者のスキルを得たことを報告する際に

間近でティアを見て衝撃を覚えた、


その時から、ティアの絶対自分のものにしてやると心に決めていたのだ


カイトは下卑た笑いをやめると、会場の中に姿を消した



現在俺、大ピンチです


ボルドの魅了が完了した後、エルフ達の洞窟に帰り、そこで、作戦成功祝いに、酒を飲んで騒ぎまくっていた時のこと、


「おい、おまえらああ、なんか面白いことはねえのかあ?」

「ええ?タツヤさま面白いことですかあ?」

「う~ん、あ!俺達のまほうぐなんか、なかなかおもしろいのだるんしゃねえか?」

「そうだ!魔法具持ってこいいい!」


ふふふ、なんか楽しくなってきた!


そうして、俺とエルフ達は魔法具を使い俺の体を二つにして、片方にシスを入れて躍らせたりして遊んでいた時だった・・・

「んん?なんだこの水晶」

手に取ってみると、なかなかに重いまん丸の綺麗な水晶だった


「あれ?これなんだっけ?」

「ああ、なんかエリスが絶対に触るなとか言ってたような言ってなかったような」

(ああ!タツヤ様それは!!)


その時水晶が光りだした

「へ?」

俺の体はその光に包まれ、その場から消え去った




「・・・ここどこ?」

辺りを見回すと、自分が今いる島以外は雲しか見えない、島の方はかなり大きな島のようで最奥が見えない

(はあ、とりあえず酔いを醒ましてください)

俺は自分に解毒魔法をかける


(もしかして俺、強制転移させられた?)

(はいそのもしかして、ですね)


やっぱりか、、なんであんなことをしたのかは自分でも分からない、

酒ってすごい、、、


(言ってる場合ですか!)


シスにつっこまれた・・・


(あれ、シス、大会っていつだっけ?)

(今日の午後からですね)


あ、やばい、、本気でやばくね!!!???

だめだ、いくら貴族をこっちの仲間にしても、俺がいなきゃ話にならねえ!

転移系の魔法は、ゲームではアイテムを使うから使えないし、

取りあえず、自分の現在地の確認のために、魔法を発動する、

すると、ここから会場まではそこまで遠く無いことが分かった


とはいっても、現在の朝から、飛んで行ってギリギリまにあうかどうかのレベルだ

その時


「貴様ら、、、何者だ?」


後ろから低いゆっくりとした、島全体に響くような声が聞こえる

いや、今はそんなことどうでもいい



(シス、俺が全力で飛ぶから、お前は加速と制御を頼む)

(了解しましたマスター)


そうして、飛び立とうとしていると、

「貴様!このわしを無視するというのか!?」

耳がキーンとする

いらいらしながら振り向くと、そこにはおおきな翼をもった西洋風のドラゴンがいた

ドラゴンは怒っているのか、腕を振りかざし攻撃してくる


「うるせえええ!こっちは一大事なんだよおお!!!!」


風の最上位魔法でドラゴンを風圧により押しつぶす


「なんだとおおお!!!」

ドラゴンは地面に体を付けて叫んでいる


そんなことどうでもいいわ!

よし、急ぐぞ!!


あのドラゴンめちゃくちゃ黄金に輝いていたけど、そんなことどうでもいいのだ


それから、時間がたち大会が始まろうとしている会場では、すでに出場者が大きなリングに入っていた

観客は、


「うーん、やっぱり仮面の騎士いないな・・・」

「ああ、、見たかったのにな」


「はあ?仮面様いないとか、マジテン下げなんですけどおおお」

「まじまじー」


「ふむ、噂の仮面の騎士を見ようと思ったのだが、どうやらいないようだな」

「そのようですね」


などと、数万人のほとんどが仮面の騎士について話していた、

それだけでは無く、出場者は仮面の騎士がいないことに安堵する者もいれば、落胆する者もいた


そんな中、

一人の女性が魔法具である拡声器を持って、会場に出てくる


「さあ、おあつまりの皆様!これより、ティア姫の結婚相手を決める、栄光ある大会の開始を宣言しまいと思います!」


仮面の騎士がいないことに、不満をもった者がほとんどだったが、それでもこの大会を楽しみにしているのか、それなりに盛り上がる


「まずは、ティア姫からの言葉です!!」


すると、ラウスや他の貴族達が座っている所から綺麗な青いドレスに身を包むティアが現れる

会場から、おお!!、美しい・・・、様々な声が聞こえる


ティアは参加者を見る、

(タツヤは・・・居ないよね・・いるわけないもん、なに期待してるんだろ)

ティアはタツヤがいないことを無意識に確認してしまった


「皆様お検討を・・・」

ティアが挨拶をしようとしたその時・・・

一頭のドラゴンが上空に出現する

「え?」


「ぎゃああああああ!!!ドラゴンだああ!!」

「しかも、このドラゴンは・・・く、この国も終わりか」


会場の人々は一気に逃げようとした、、、そのドラゴンからその者が現れるまでは


「まさか、、、あれは、、、」


「仮面の、、騎士だ!!」


会場は大会開始とはくらべものにならない程、盛り上がって揺れている



今、俺はドラゴンに乗っている。


なんとあそこにいたドラゴン、レジェンドなんとかドラゴンって言うらしく、なかなか早いとシスが言うので乗ってみたのだが


「おおー!お前まじで速いな!」

「いえいえ、わしなんてまだまだですよ」


ドラゴンに事情を説明しに行くと、ドラゴンの方から「わしに勝ったのはあなたが二人目です、ぜひわしを家来にしてください!」と家来にして欲しいと言ってきたので

素直に手伝ってもらっている


お、会場が見えてきた!


「おいドラゴンあそこだ!」

「はい!」


ドラゴンで会場の上までいくと、会場の人々が混乱しまくってた

・・・まあ、こいつ結構おおきいしな


魔法まで撃ってきそうにしてる奴もいるしさっさと降りよう、

仮面を付ける


「お疲れ、お前は早く帰ってろ、お前便利そうだから、なんかあったらまた呼ぶよ」

「光栄です」


浮遊を使いドラゴンからゆっくりと下に降りていると

馬鹿みたいに会場が盛り上がりだした、


多分ドラゴンで登場したからだろな、少しは威圧になるかと思ってやった作戦だが、逆効果か?


ティアの方を見ると、口を開けてポカーンとしていたが、俺が下りてくると微かに口元が緩んだ気がした


会場のど真ん中に降りる、

観客席から拍手や観劇の声の嵐、


おお、どうやらうまくいったな、これで貴族達もやりにくいだろう


俺は参加者の方を見て

「さあ、お姫様争奪戦を始めようぜ」

その瞬間

ワアー!!!!!と会場がさらに盛り上がり、参加者は一気に雰囲気を変えた


(・・・マスターのせいで遅れたのにかっこつけないでください)


(・・・すいません)


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