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望まれない結婚相手

寝坊してしまった


流石に昨日は頑張りすぎたみたいだ、起きると既に昼になっていた


(おはようございます、マスター)

(おはよう、シス)


さて、いろいろあったけど今日こそは報告に行こう

ベッドから勢いよく起き上がり、部屋を出る、


「あ、おはようございまあす、タツヤ」

「おはようハレ」


ハレともあいさつを交わし、宿の外に出よとした時、いつもなぜかいい情報を喋ってくれる冒険者たちの

声が聞こえる


「昨日のあの勇者は傑作だったな!」

「ははは!そうだな、かっこつけて出て行ったと思ったら、すぐに負けやがったんだからよ!」


うわー、すごい言われようだな、、

あの勇者も自分のエクストラスキルをもっと使いこなせばA+の実力を持ってるのに


おれは勇者の話を聞かなかったことにして宿を出た



「いやー、それにしても今噂の仮面の騎士、一体何者なんだろうなー」

「街でみんな話してたよな、仮面の騎士が助けてくれた!とか」

「あんな強い奴だ、もしかしたらティア姫の結婚式の大会に参加しに来たんじゃ?」

「「おお、だとしたら大会は大盛り上がりだろうな!」




城の門の所まで行って、門の所にいた兵士に説明すると、

「確認してくる」

と言われ、しばらくすると中に入れてもらえた。


懐かしい豪華な廊下を少し歩いて

大きな扉に入ると、大きな椅子にラウスが座っていた


「久ぶりだな、タツヤ」

「そうですんね、ラウスさん」

ラウスはおれとの再会を本当に嬉しそうにしていた


それからおれはラウスにこれまであった事をエルフの事と昨日のこと以外、全て話した


「そんなことがあったのか、、、まさかあのシモンがそんなことをしていたなんて」

「シモンさんを知っているんですか?」

「ああ、昔は俺達の間でも有名だったからな」


俺達の間とは、王様達のことだろう、あれだけの強さを持ってたんだ、今更驚かない


「・・・それにしても、シモンを倒す程のお前が第8調査部隊とは、、あまり干渉してなかったが、

試験のやり方を見直す必要があるようだ」

と、ラウスは苦笑いしながら言う


いやー、おれの場合は例外だと思うけどなー


ラウスは「俺が言って、部隊を変えてやろうか?」と言われたが、コネで上がったって言われそうだから

遠慮しておいた、



すると、ラウスは思い出したように

「そういえば、昨日の事件は無事だったか?」


昨日の事件、デーモン達の事だろう

後ろで兵士たちがバタバタしているのもそのせいだと思う


「はい、まあ何とか無事でしたよ」

そういうと、ラウスは安心した表情をうかべる


「そうか、なんでも銀の仮面を付けた者のがほとんどのデーモンを倒して街の人々の救出まで

行ってくれたらしい」


銀の仮面、、?ああ、たぶんそれ俺の事かも、シスに言われて一応付けたんだっけ

ま、いちいち言う必要もないな


そして、おれはハっと思い出して一番気になっていたことを聞く


「そういえば、ティアの結婚相手を決める大会があるとか聞いたんだけど」

「ああ、、そのことか、、」

急に気まずそうにしだした

その時、コンコンと音が金髪のイケメンの男が入ってくる


「失礼します、ラウス王よ、周辺の街の長が来ておりました、会議の時間では?」


「む、もう来たのか」

ラウスは立ち上がり、部屋から出てこうとした時、耳元で

「タツヤ、この後ティアにあって来てくれないか?」

と言われ、紙を渡された、


「それがあればティアに会える」

そう言ってラウスは出て行った


ティアに会う?まあ、もちろん会いたいけど、ラウスのあの感じ、、もしかしたらこの結婚は

ティアが望んだものじゃない気がする


(おそらく、しきたりでしょう)

シスが言う

(この国の王族は、男性が生まれた場合は特に関係はありませんが、女性が生まれた場合、このような

催しを開き結婚相手を決めるようですね、さすがに、この国の全権を与えることは無いようですが)


シスの説明を聞いていると、金髪の男が、


「先ほど、ラウス王と親しげに話していましたが、もしかしてあなたも大会に絡んでおられるのでしょうか?」


ティアの結婚の大会の事だろう、しかしこの金髪の青年(と言ってもおれと同い年くらいだが)見た目が

王子のような恰好をしている


「ああ、紹介が遅れました、私はフリル・ヘイト、フリル家という貴族の一男です、

今回、あのティア姫の結婚相手を決める大会が開かれるということで、城まで来ました」


貴族、、道理でこんな格好をしているわけだ

誠実そうな奴だがなぜか気に入らない


「じゃあ、あなたは今回の大会に参加するつもりなんですか?」


「ええ、もちろん私も参加しますが、冒険者や英雄を何人も雇って参加させてさせています、

今回の大会は雇って参加させた者が優勝しても、雇ったものの優勝となりますので、」


それは初耳だ


「いやあ、思ったよりかかりましたよ、金貨千枚ほどでしょうか?」


金貨千枚!?あのー、桁が違うんですけど・・・


流石貴族だ


「まあ、あの美貌を手に入れられるんだ、ふふふ、安いものだ、、」

と下卑た目をしている

なるほど、好きになれない訳だ


「あなたも、どこかの貴族でしょう?私以外にもかなりの貴族の男共がティア様を狙っていると聞きますし、それにあまり立場は変わりませんが、王族にもなれますからねえ」


どうやらこの男はおれのことをどっかの貴族と思っていたらしい


「いやー、まあそんなもんですかね?あ、そろそろ時間なんで行きますねー」

これ以上話したくなかったのでそう言って部屋をでた



どうやら今回の大会、ティアやラウスが望んだものじゃない気がする

(ええ、おそらく他の貴族達の圧力により無理やり開かれたものだと考えるべきでしょう)

まあ、あの感じを見るとそうだろうな、



(まあ、考えるのは全部ティアに会ってからだな、)



そして、おれはティアのいる扉の前まで来ていた。




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