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もう一つの人格

おれは、ヤンキーの奴らと別れた時、そいつらに道を聞いて大通りに戻ってきていた


そうだ、城に行く前にいろいろ済ませておこう、別に急ぎじゃないし、ラプハにも何日かかかるかも

って言っておいたしな、まあ、久々にゆっくり異世界を堪能しよう、


・・・それに今なんか忙しそうだし


そう思い、おれはまず、武器屋に来ていた。


デュランダルがあるのに、なぜ武器が必要かって?


それは今回の戦闘で手持ち武器の必要性をかなり教えられたからだ、


たとえば、自分より早い相手と戦った時、元々相手の向きに剣先を向けていた剣を相手の素早い攻撃に対してとっさに防御の構えに変えるのはかなり難しい、


その分、手持ちの剣があれば、とっさの攻撃に対応した防御ができる、そう思ったからだ。



と、いう訳で武器を選んでるわけだが、、、

どれがいいのか、さっぱりわからない。

木でできた棚に、テニスラケットのようにして剣がずらーっと並んでいる、

様々な形の剣があるが、剣に関してはなんの知識もない


どうするか、と、剣を眺めていると、


(マスター、そこのブローソードがいいかと思います)


ん?なんか声が聞こえてきた、

周りを見渡しても、いるのは遠くに離れた店主だけ、それに、女っぽい声だったし


(急に話しかけて申し訳ありません、私はマスターがダイヤモンドになられた際、取得された

エクストラスキル、【双人格】により生まれたマスターのもう一つの人格です、名前は特にありません)


えっと、これがエクストラスキル?

ちょっと、今までと違いすぎないか!?


(すみません、私は生まれたばかりで、なんの情報も無かったので勝手にマスターの記憶から常識や言語などについて学習させて頂きました、マスターに失礼の無いような話し方を選択したのですが、間違ってませんか?)


おっと、これも聞こえてるのか、

(ああ、別に話し方とかどうでもいいけど、間違っていないよ)

おれが心の中でそういうと、


(ありがとうございます!)

と、ちょっと嬉しそうに返事が返ってきた


(それで、何ができるか聞いてもいいか?)

すると、エクストラスキルは自分ができることについて、自分でも確認しながらゆっくりと

話し始めた


まず、学習した知識の完全記憶

これは、おれが一度見たり聞いたりしたものは絶対に忘れないらしい


次に、思考

その知識をもとに新しい考えを生み出すことも可能


そして、一番驚きなのが、許可すると、おれと同時に脳機能を働かせられること、

これは単純におれの体を二人で動かすわけじゃなく(できなくもない)、例えば


おれが自分の体を動かして、魔法はエクストラスキルが撃つ、さらに、

おれが魔法っを使い、エクストラスキルも別の魔法を同時に使う、

そんなことも出来るらしい、


これは、、また一つチートスキルを得たらしい


(マスター、申しわけありませんが、マスターの知識にはこの世界についての情報が十分ではないと

考えます、よろしければ図書館などに行って下さいませんか?)


う、まあ確かにこの世界についてはまだ知らないことが多すぎるよな


(ああ、分かったよ時間もあるし、この後いくか)


その時、


「おい兄ちゃん、買わねえならそこで突っ立ってないで出て行ってくれ」

店主のおっさんだ


おっと、そういえば剣を買いに来てるんだった

すいません、と軽く会釈しておく


(そういえば、さっき言ってたブローソードがいいって言うのは?)

(はい、ブローソードは一般のロングソードに比べて、剣の幅が広く、防御に適していると思われます、

まだ少ない知識でしかないため、確実とは言えませんが)


くそう!さっきから知識が少ない、知識が少ないと、しょうがないだろ?この世界に来ていろいろ

ありすぎてまだなんにも分かってないんだから!


(も、申しわけないです、失礼な言葉遣いでしたか?)

たどたどしてしまった


(いや、こっちこそ悪かったな、そうだな、この世界について知るいい機会だし、一気に知識をふやすか!)


そしてブローソードを買い、腰につけ、そのまま図書館に向かうのであった


その途中、

(そうだ、これからよろしくな)

(はい、こちらこそです)

と、一応挨拶しておいた


早いこと、名前決めてやらないとな



図書館につくと、びっくりするくらい大きなホール上の少し薄暗い部屋に、


真ん中に、本を読む机と椅子が置いてあり、それを囲むようにして本棚が置かれている、

本の量はとてつもなく、囲っている本棚は上にかなり伸びていた


ちなみに、入場料は金貨一枚だった、たぶん結構高いと思う


(うわー・・これはとんでもないな・・・)

(すごいです!マスター、早く読みましょう!!)


すごい、興奮してるな、知識が増えるのがそんなに嬉しいのか


早速、本を手に取ってみる

あれ?なんか文字が読めるようになってる!

そういえば、おれ今まで文字読めなかったのに・・・


(はい、この世界に来てマスターが見た文字と実際の意味を分析して、ある程度、この世界の言語を把握しましたので、マスターに直接伝えています)


そんなことも出来るんかい!!


さっそく本を読んでいると、



あー、やばい眠くなってきた、そういえばあれから一睡もしてないなあ


そして、おれはついに眠ってしまった




@@


「んん」


目を覚ますと、


(おはようございますマスター)

(えっと、ごめん!寝ちまってた!)


と謝るが、


(いいえ、謝る必要はありませんよ、マスターの欲求が第一優先なので、それに、、、


もうこの図書館の8割ほど読んでしまったので)



(・・・)


なんと、おれが寝ている間に体を動かしてもう8割も読んだらしい、そういえば、寝る直前に許可を出した気がする



本当になんてエクストラスキルだ・・・





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