あれ?もしかして・・・
シモンは動けなかった、目の前で起きていることが現実とは思えなかったのだ
「ああ、、あ」
シモンはルミアに触れるが息がないことがわかるだけだった
「ははは、シモンお前のせいでルミアが死んでしまったぞ?さあ、ウルフどもシモンもやっちまえ!」
しかし、クリスタルウルフたちはブルドの方を向き、襲い掛かる
「おい!、や、やめろ!!なぜだ!?操れていたんじゃなかったのか?ぐおあああ」
ブルドはクリスタルウルフに食べられていた
しかし、シモンはそんなことなんて気にしていない
ただただ、心が冷えていくのを感じていた
ああ、この記憶が、ルミアを思っていたこの記憶がなければどんなに楽だったか、、、
その時、なにかを達成したのかシモンの体が輝きだす
そう、宝石の進化だ
この時、シモンはダイヤモンドとなった、そして、いまにも襲い掛かってきそうなクリスタルウルフに
エクストラスキルを放つ『記憶を操る者』
たちまち、ウルフたちは立ち方を忘れたかのように倒れる
その時
「おっさん、その女がそんなに大事か?ならいい話がある」
奇妙な仮面をつけた男?がシモンに言う
「いい話?」
「ああ、これを見ろ」
懐から小さな脈打つ肉片を取り出す
「これを女の体にいれろ、すると、これは女の体を肉片で囲み拡大する、で、ここからが重要だその拡大した肉片に魔法力の強い者を食わせろそれだけでいい」
「まさか、それをするとルミアは生き返るのか」
「ああ」
仮面の男は不敵に笑う
「この悪魔たちを貸してやる、まあ上手いことやるんだな」
:
記憶はここまでだった
今、肉片をみてみるとかなり成長しているのが分かる
・・・ふう、なんかいろいろ見せられたけど
これ絶対騙されてるよね!!??
ちょっと聞いてみよう、、、
「シモンさん、あんたこれを信じたのか?」
「完全に信じちゃいないさ、だが俺にはこれしかない」
・・・はあ、だめだなこれは、完全にあれだ、
そう、騙されて凶悪なバケモノ作っちゃうあれ!
「そうか、なら悪いけどシモンさん、おれはそれに食われたくないからね?キモイし。」
「こっちこそ悪いが無理やりにでもそうする」
そして、戦闘が始まった
ラプハには後ろにいた他の悪魔の相手を頼んだ
シモンは剣を構える
しかし、記憶のなかで見たエクストラスキル、、あれはどういう効果なんだろ
急にクリスタルウルフが倒れたようにしか見えなかったが、、
その時、シモンが消えた。
やばい!!
ゲームの直観で後ろに下がる、すると、そこにシモンの剣が振り下ろされた
「いまのを避けるか、やっぱりただものじゃねえな」
「ふん」
一応冷静にみせるが心の中はこんな感じ
いやどっちがだよ!!見えなかったんだけど!?やばいやばい!デーモンとかよりくらべものになんねえくらい強ええよ!
とりあえず、一旦魔法で牽制を
そこで気付く、、魔法が使えない。
「戸惑っているな、教えてやろう、どうせどうする事も出来ない、お前が記憶で見た
俺のエクストラスキルは相手の記憶の一部を消すことが出来る、つまり、お前の魔法に関する記憶を消した」
え?なにそれチートじゃん
つまり、おれは今シモンさんの動きも見えないし、魔法もつかえないと・・・
あれ、もしかしてやばい??
やっと自分のやばすぎる状況に気付きました。
落ち着け、やばい時ほど冷静に、こんなシチュエーションは何度もゲームでやってきただろ?
自分にそう言い聞かせ、いまの状況を確認する
エクストラスキルは使える、最初から使ってたデュランダルを動かす魔法も使える、でも、新しく発動しようとするとできなくなる。
つまり、今はデュランダル一本でしのぐしかない!
シモンは怒涛の剣での攻撃を加える、達也はゲームの感でそれを何とかさばいていた、見えないからほとんど感でしかなかったので、少しずつ傷をつけられる
でも、向こうは剣を持っている分、動く幅が制限されるがこっちは剣を自由に動かせる、今はそのアドバンテージで耐えるしか・・・
記憶に関して考えてみる、確かに、あのゲームの魔法について考えると何も出てこない
しかし、、
フレアライト、、この世界の魔法については忘れてない!!
おれは一つある可能性を思いつく、
もしかして消されてるのはあのゲームの魔法だけ?
今まで、あのゲームの魔法が強すぎて試したことがなかったが・・・
おれはタイミングを見計らって
『発光』
すると、手から驚くほどの光が漏れ出す
「なに!?」
シモンは完全に油断していたのかバッと後ろに下がりめを押さえる
つかえたよ・・なんかもうおれ何でもありだな
「なぜ魔法がつかえる!?」
「悪いな、なんか知らんが、おれもたいそうチートだったっぽい」
さて、まずは
『念話』
(ラプハ聞こえるか?)
(あれ?なんかタツヤ様の声が聞こえるー)
(ああ、おれだ、そっちはどうなった?)
(うん!今終わったよ!)
(そうか、じゃあこの屋敷から離れろ、できるだけ遠くに)
(え、、うん!分かった!)
そしてシモンに向きなおる、
「ふん、さっきのはエクストラスキルか?まあ関係ない、お前はおれの動きについてこれてないんだからな、悪いが、そうそうに死んでもらう」
「それはこっちのセリフですよシモンさん、、ほんとに短かったけどありがとうございました」
そしておれはその魔法を使う
その魔法とは、前にやったくそげーの魔法、全MPを消費して使う魔法だ、それだけならいいのだが
なんとこのゲーム、㏋だけじゃなくMPが尽きても死ぬのである。
完全に自爆。
ま、今のおれなら何の関係もないんだけど、MP、なくならねえし
『大爆裂円』
さよなら夢のマイホーム・・・
そして屋敷とその周辺20メートルほどが一瞬にして吹き飛んだ