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サンダーレイン

おれはラプハと別れて第8調査部の活動が行われるらしい、外壁の外に来ていた。


その場所に着くと、そこには何人かの中年くらいの男達がいた。


おれに気付いた男が、

「おお、お前が新入りかー、はは、その歳でこんな所に来るとはな、なにか他の仕事は無かったのか?」

と、笑いながら声をかける。


「はあ、まあそんな所です。」

そう言うと、周りを誘うように

「まあ、俺たちもおんなじようなもんだけどな!」

周りも同じように笑いだす。

「俺たちは、剣の腕も魔法もだめだめだからな、

今の時代、どんな職業でもそれが求められてくる。まったく、生きづらい世の中だぜ!な!お前もそう思うだろ?」

わはは、と更に盛り上がり、いつのまにかおれもその輪の中に入っていた。


気のいい人達だなぁ、近所のおじさん達を思い出す。

一通り笑い終えた所で、一人の男が

「俺はシモン、一応この第8部隊をまとめ上げているもんだ、よろしくな!」

と言い、手を前に出す、おれもその手を握って、

「はい、おれはタツヤです、よろしくお願いします!」

そして、おれ達はそのまま仕事場に向かった。


===============================


喋りながら歩いているとすぐに、その場所に着いた。

やっぱりこの人達とは気が合うなあ。


その場所には、戦いがあったであろう痕跡と、

ゴブリンの死体が散らばっていた。


今回の仕事は他の調査部隊が倒したゴブリンの死体を処理することらしい。


ゴブリンは、剣に斬られた痕があり、とても無残な姿だ、

「よし、始めるぞ」

と、シモンが声をかけると、隊員が布で出来た手袋をはめ、ゴブリンを一箇所に集めはじめる。

「魔物を真ん中に集めて、一気に焼くんだ。ほら、お前もゴブリンの死体を集めてこい」


そう言われるが、魔物でもまだ死体に慣れたわけじゃない。正直結構きつかった。

おれが、あまり見ないようにゴブリンを運んでいると、

「おいおい、そんなんじゃ、この仕事やっていけないぞ、早くしないと仲間が現れちまう、俺たちにはゴブリンと戦うすべもないんだ、早く慣れるんだな。」

と、呆れた顔で言う、


…頼むからゲームみたいにキラキラって消えてくれ。。


おれ達が、ゴブリンを中心に集め終わった時、

近くの草むらからガサガサ、と音が聞こえる。

「ん?なんだ?」

ひとりの男のが近づくと、


「グギャア!」

っと、中からゴブリンが一匹現れる、

男がわあ!っと叫び、腰が抜ける

しかし、シモンは冷静に、


「落ち着け!ゴブリン一匹くらいなら俺たちでもやれる!全員で囲むん…うそだろ…」


ゴブリンが出てきた草むらからさらにゴブリンが、10匹出てくる。


ゴブリンとはいえ魔物、彼らにとってこの数のゴブリンは絶望的な脅威だった。


えっとー、ゴブリンはFランクか、よし!

ここは少しはおれが使える奴だって事を証明してやるぜ!


正直おれはゴブリンが脅威とはまったく思っていなかった。


ゲームの時かなり使った愛用の魔法だ、


おれは冷静に11匹のゴブリンに狙いを定め、手を上に掲げ、ゆっくり降ろす。


《サンダーレイン》


その雷はゴブリンを1匹残らず塵にした。









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