【2】まだ見ぬ土地で
「な、なに、え、優星!いるか!?」
俺は突然の変化に対応できるはずもなくとりあえず一緒にいた弟の優星を探すことにした。
「おーい、聖人兄ちゃーん!」
どこからか俺を呼ぶ声がする。優星は無事だったみたいだ。よかった。
周りを見渡すと、10メートルほど離れたところから手を振っている優星が見えた。
そしてここは、例えるならサバンナのような景色だが、生き物は全くいなくて、さらに言えば生き物がいる気配すらない。
なぜかって? マインクラ○トのフラットを思い出すくらい見事に整地されていて、水平に広がっているからだ。
そんなことを思っているうちに優星は俺のところまで来ていた。
「おい、優星、お前なんかしたのか?」
「ううん、ちがうよー。ここってどこなの?」
「実は俺もここがどこなのかわからないんだ。」
俺はすごく考えた。今まで学校で習った地形でもこんなことはないし、何かで気絶でもさせられたにしては、目的が思い当たらない上にこんな状況では余程の大組織が関わっていないとできないことだからだ。
とりあえず、このままではどうにもならないことから、何かがおかしいとあたりを歩きまわってみることにした。
とりあけず、自分たちが突っ立っていたところで、何かがあるかもと掘って見たり叩いてみたりしたが土しか出てこなく、周りに掘って出てきた土を盛って目印にし、兄弟は歩きだした。
これからのことにやる気と不安を複雑に混ぜ合わせながら。
いやー、この2人はどうなってしまうのでしょうか。見どころでもありますね。それでは次回の話でまた会いましょう。