1号vs3号
「そうは行かねーぞ」
指の関節を鳴らしながら、1号が3号の前に立ちはだかる。
「雷の力を得た私と張り合う気か?」
3号の体には変化が起こっていた。
尻尾の先端がコンセントのプラグように変化している。
「ここら辺に100ボルトのコンセントはないか?」
「コンセント? あれじゃねーか?」
1号が指さした先には、掃除機などをかける際に使われるコンセントがあった。
3号は1号の指差した通路の脇のコンセントに向かい、尻尾の先端を差し込んだ。
「準備オーケーだ。 食らえ!」
すると、3号の手のひらに電撃を蓄えた球体が作られた。
それを1号に向かって投げつける。
「ギァアアアアアアアーッ」
一瞬体が硬直した後、地面に倒れた。
「芸人ばりのいいリアクションだな。 もう一発食らえ!」
しかし、球体は作られない。
3号が振り向くと、尻尾のコンセントが抜けていた。
「貴様ッ!」
「今よ! 起きて!」
1号はどうにか立ち上がり、3号の尻尾をつかむと、自分を軸にして一周、二周と振り回し、そのままエレベーターの籠に放り込んだ。
3号が目を回しているスキにルビーがエレベーターの閉ボタンを押し、すかさず籠から出てきた。
「無線聞こえる? 急いでエレベーターの電源を落として!」
「アメシス教授は……」
「黙って落とせ!」
「わ、分かりました」
ブレーカーの電源が落ち、3号をエレベーターの中に閉じ込めることに成功した。
「とりあえず、しばらく放置して弱った所を捕まえるのが良いと思うわ」
「だね」
だね、じゃねーし




