表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/25

2匹目

「……わ、私に何か?」


「おうっ、ルビーちゃんを探してたんだ」


 このドラゴンが自分のことを知ってる理由や、どうやって見つけることができたのか、ルビーはそれを質問してみた。

その隙に逃げ出せるかも知れない、そう思った為である。


「ルビーちゃんのことは根暗そうな女から聞いた。 で、どうやって探したのかっていうと、コレ」


 ドラゴンは片手に持っているスマホのような物を見せてきた。


「これにルビーちゃんと、トルマ、アメシスの現在地が表示されてんだ」


「えっ!? 私に発信器が取り付けられてるのかしら…… それより、何で私とトルマさんとアメシスまで探してるの?」


「女が言うには、君らを食えば属性持ちになれるって話だよ」


 属性持ち……

更に頭が混乱するルビーであったが、このドラゴンが自分を食べるために来たということが分かった。

ルビーはさり気なくポケットに手を突っ込み、スタンガンを握った。


「足、ケガしてんじゃん」


「えっ、あ、さっき転んだんだ……」


「俺に乗りなよ。 家まで送ってくから」


  ……?


「家で私を食べるの?」


「何言ってんだよ~、君を他の竜から守るために来たんじゃんか!」


 予想外の返事である。


「何で? 属性持ちになりたいんでしょ?」


「まあ、今より強くはなりたいけど…… 何ていうか、その……」


 急にモジモジし始めた竜を見て、ルビーは何となく察しがついた。

もしかしたら、この竜は自分のことが好きなのではないか? と。


「……じゃあ、とりあえず車まで送ってよ。 家までは自分で帰れるから」


「あ、じゃあ、メアドかライン教えてよ! あと、今は大丈夫だと思うけど、他の竜も君を狙ってるから……」


 その言葉を聞いて、ルビーははっとした。


「トルマさんが危ないんじゃないかしら…… ねぇ、私をトルマさんのとこに連れてって!」






 竜の背に乗り、ルビーはトルマの屋敷に向かった。

数分で到着した先には、バラバラに破壊されたトルマの屋敷と、もう一匹の竜がいた。


「よう2号、もしかして、手遅れ?」


「……なんで獲物を背に乗せている、1号」


 ルビーに会いに来た竜は1号と言う名らしい。


「俺の獲物をどうしようと勝手だろ! お前こそ、何で骨をかぶってんだよ」


 目の前の2号という名の竜は、竜の化石を頭にかぶっていた。


「この骨は俺たちのご先祖様だ。 俺に指示を出してくれる。 今から都市部に行って、町を水没させてくる」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ