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育成スキルを使って見ることにしました。

ちょとした育成回です。

スキルをどういうものにするか非常に悩みながら書きました。

自分でもどうなのこれ? って感じなのでよければ感想等で反応を教えてください。

 訓練場に足を運ぶと、ジャックとクインが剣を持って激しく打ち合っていた。

 二人は玉のような汗を額から滴らせ、剣を振っている。

 しかも、二人が振るう剣は素人とは思えないほどに洗練されていてとても初めて剣を持ったとは思えない動きだ。


「まさか!・・・・・・やっぱり、二人に剣術士のジョブと剣術スキルが付いてる」


 鑑定で二人のステータスを見ると、剣術士のジョブが就き、剣術のスキルを習得し、さらにジョブ特性でステータスが上がっていた。

 上で別れる前はたしかに二人ともノージョブ・ノースキルだったはずなのに、僅かな時間の間ああして剣を振っている間にジョブとスキルを習得してしまったみたいだ。

 二人は眷属化して、俺のスキルの経験値倍の恩恵を受けているおかげもあるだろう。


「それにしても、こんなに簡単にジョブとスキルが習得できるなら俺も剣を振ってたら、剣術士のジョブ取れるかな・・・」


 ・・・試してみるか。

 そう思って、壁際に立て掛けてあった剣に手を伸ばすと、


「「兄さ~ん」」


 俺が来ているのに気づいた二人が剣を振るのやめ駆け寄ってきた。

 俺は駆け寄ってきた二人の頭を撫でる。

 二人が気持ちよさそうな顔で撫でられているのを見るとすごく癒される。 

 調度いいや、剣士のジョブが取れるか試すついでに育成師のスキルも二人で試しておこう。

 と、その前に、


「二人とも随分頑張ってたみたいだね」


「はい。 兄さんのために強くなりたくて夢中で剣を振っていたら、何時の間にか剣士のジョブが就いてました」


「兄さんに相談せずに、剣士のジョブで解放されたスキルツリーから剣術を取ってしまったんですけどよかったですか?」


 二人は申し訳なさそうに少し顔を下げる。

 その仕草がまた何ともかわいくて到底怒る気になどなれるはずがない。


「二人に関してはジョブもスキルも自由にしてくれていいよ。 二人は俺の大事な家族だ。 まず、自分の身を守れるくらい強くならないとね」


 俺は二人にやさしく笑い掛ける。

 うん、二人に関しては俺が育てるというよりも、自分達で強くなるほうがいいと思うしね。 

 これからやるスキルの検証なんかには協力してもらおうとは思うけど、二人に関しては好きなようにしてくれて構わない。


「で、これから育成師のスキルの検証と、剣士以外のジョブを取る特訓をしよう思うんだけど協力してくれるかい?」


「「はい」」


 おぉ、いい返事だ。

 ホントにかわいいな二人は・・・・いかん、俺までブラコンになりそうじゃないか・・・しっかりせねば・・。


「よし、俺は剣でやるとして二人はどうするかなぁ・・・う~ん、どうせ一通り武器は試すつもりだし順番でいいか」


 まずは解説スキルから試してみよう・・。

 俺は剣、ジャックは槍、クインは杖を手にとる。

 まずは二人に解説スキルを使い、それぞれの武器の使い方に、長所・短所を丁寧に説明していくことにする。

 この時点では武器を使わせることはせず、まずはきっちりと知識を教えていく。

 所々、問題形式で二人に質問したり、逆に二人が分からないことを聞いてくるのでそれにも丁寧に答える。

 そこにさらに、身振り手振りを加えた俺なりの使い方と応用法をプラスして教えていく。 

 俺の知識はすべてがゲームを参考にした独学だ。 長年ゲームをやりながら、こういう使い方をしたら面白いんじゃないかと思っていたことを、こうして今現実に教えているのだ。 あの時間も無駄ではなかったんだね・・。

 ここでも、成るべく丁寧に時間を掛けて、分からないことがないよう細かいところまで教え込んでいく。

 数時間、武器を使うことをせずみっちりと使い方を叩き込んだが後は、実際に武器を使わせながら、さらに細かいところまで指示を出して教えこんでいく。

 その結果・・・


「あ、槍術士のジョブ習得できました」


「私も棒術士のジョブが増えました。 SPも10増えました」


 二人は新しくジョブを取ることに成功した。

 おぉ、思っていたよりも大分早かったな。

 もっと時間が掛かると思ってたけど、これも解説スキルの効果かな・・・俺がもっと武器の知識があれば、もう少し早くジョブが取れるのかなぁ? 俺の知識がスキルに関係してくるか、それは今後検証だな。

 それと、獲得したSpが10・・・俺のSp2倍が効いていると考えると、クイン達が通常得られるはずだったSpは5ポイントということになる。 

 あれ? 少なくね・・・・・と思っただろうが、Sp上Sランクはどんなジョブのレベルアップでも10のSpを得ることが決まっている。 だが、Exランクはジョブごとに基礎の獲得できるSpが違ってくるのだ。 これはさっき上で、最高神様からもらった本にExランクのことも書かれていたので確かだ。 今の例で言うと、クインが所得した棒術士というジョブは、ジョブの中では比較的に就きやすいとされる下位職と呼ばれるジョブなので、基礎のSpはレベル毎に5・・・これにSp2倍のスキル効果が加わりレベル毎に10ポイントのSpが得られることになる。 これが中級や上級のジョブになると、基礎のポイントも変わってくるのでそれだけ貰えるSPも増えることになる。

  つまり、常に一定のSpしか得られないSランクと違い、Exランクはジョブごとに貰えるSpが変わってくるので、決して今のSpが少ないというわけではないのだ。


 次は指導のスキルの検証だ。

 果たしてどれくらいステータスが成長するか・・。

 検証の前に二人はステータスを操作して、槍術と棒術のスキルを所得していた。 ちなみに、二つのジョブのLv1から開放されたスキルツリーは、ジョブ名と同じ○○術だけであった。ジョブ特性は腕力・体力上昇だった。 

 

 俺は二人を呼んで、振り下ろし・振り上げ・切り払い・突き等の動作を組み合わせた俺流のもの50回やる事を二人に命じる。

 二人は元気よく返事を返すと、それぞれの武器を手に訓練を始めた。

 その間に、俺自身も二人と同じように剣を振って剣術士獲得を目指す。

 

 ハッ! ヤッ! トウ!


 フゥ、流石に5歳児の体でなれない剣を振るのは大変だな。

 すぐに疲れるのは体力の数値が低いからかな・・。 もっと体鍛えないと。

 お、二人も終わったようで俺に報告に来る。

 鑑定を使ってステータスを調べると、腕力と体力が1上がっていた。 小さい体なのであまり無理をさせないよう少ない回数にしてあったとはいえ、ステータスが1増えたことはすごいことだ。 何故なら、普通ステータスというのはジョブのレベルアップでないと成長しないからだ。 ジョブに付いている特性によって、ジョブレベルが上がる毎にそのステータスが上昇するのだ。 そして武器を50回振って1の成長だとしても、1000回振れば10の成長になる計算だ。 これを毎日続ければ、少なくともステータス値上はすぐにCランク平均ぐらいには追いつくことは簡単に出来る。 さらに、行動によって任意のステータスを上げることができるとすれば、バランスのとれたステータスにすることも特化させることも可能になる。

 育成師のジョブは俺が考えている以上に強い子を育てることができそうだ。 

 今度は俊敏か防御を上げる訓練を考えてみるかな・・。


 この検証結果に俺は満足している。

 Lv1でこれだけの効果があるのならば、今後俺が成長していけば眷属達もそれにともないもっと成長していくということだからだ。


 俺は二人に検証結果を伝え、休むことを命じる。

 二人は俺が来る前から頑張っていたし、俺より幼い4歳児なのであまり無理はさせられない。 たとえそれが、スキルで強くなれるからだとしても自分の体の限界を超えては認められない。 焦ってはことを仕損じるということだ。

 そうは言うけど、俺たちのこの外見じゃ外を自由に歩けないし、かと言って体が成長するまでここにずっといるわけにもいかないしな・・・何かいい方法はないものだろうか。

 俺は剣を構えひたすらに剣を振るう。

 ・・・・・・そして、結構な時間剣を振っていると、


【剣術士のジョブを習得しました 剣術士のジョブを習得したため剣術士Lv1のスキルツリーが解放されます  SPを10獲得しました】


 やっとか。 随分時間が掛かった気がするな。


 剣士:剣の使い方の基礎を習熟したジョブ。

       ジョブ特性:体力・腕力 上昇


 だそうだ。

 俺のステータスは体力が一番低いのでこれは普通にありがたい。 何せ、ジョブに就いただけで体力と腕力が5も上がったのだから。

 後、剣術スキルが開放されたのでSPを消費してスキルを取った。 Lv1ということもあり必要Spは5とこちらもお得であった。 俺はランクExでジョブは無限に就くことが出来るので、就けるジョブはたくさん就いてスタータスを上げていくのが強くなる一番の近道だろうな。


 とは言え、今日はここまでだ。

 俺はジャックとクインを呼んで一緒に上にあがる。

 

「汗で体がベトベトだなぁ、先にお風呂に入って汗を流してから晩御飯にしよう。 着替えは今からコアを操作して用意しておくから、二人は部屋で先に風呂に入っていていいよ」


「兄さん、折角なので3人で大浴場で一緒に入りませんか?」


「えっ、3人で大浴場に? 別にいいけど、3人であそこを使うとなると勿体無くないか」


「それを言うなら、私たち一人一人で別々の部屋を使うのもそうなりますよ。 私たち位の年齢なら大き目のベッドであれば3人で寝れますしね」


「それもそうか・・分かった、着替えを用意したら行くから先にいって入っててくれ」


「「はい。 兄さん」」


 俺は一人制御室に向かいコアを操作する。

 コアと言っても、水晶玉みたいなのが一つ置かれているだけで、それに魔力を流すとコアが起動して部屋にあるモニターに項目が現れるのだ。 そこから、衣服生成を選択、子供服と下着を3着ずつ選択し実行。 俺の目の前には子供用の衣服が3着、実に簡単な操作だ。 俺はそのままなんとなくに、コアの項目を流して見ていると気になるものを一つ発見した。


 時間操作付与:対象の空間の時間を自由に操作できるようになる。 対象の空間内にいる間はその時間の流れで肉体が変化し、対象の空間を出た後も肉体の変化は元に戻ることはない。


「これは!」


 そう、この説明が確かなら、これで設定した空間で過ごすと肉体の成長を促進することが出来ることになる。 つまり、外の世界での1日を空間の設定で3日にしたとする。 すると、空間内で1ヶ月過ごすと現実では10日しか経っていない計算になるのだ。 その間、空間内で過ごした1ヶ月の肉体は外に出ても失われることはなく、計算上20日間も余分に訓練したことになるのだ。 ただし、年齢は重ねることになる。

 これを使えば、短期間で体を成長させることができ尚且つ余分の訓練が出来る。 今の俺たちにとっては、持って来いのシステムだ。


「ただなぁ、現状俺たち3人の魔力を合わせてもこれを使うことはできないんだよなぁ・・」


 俺の魔力は現在15。 衣服生成に掛かる魔力は1着につき1ポイント。 その他部屋の拡張には100ポイント、屋敷の拡張は1000ポイント等施設関連に関しては魔力が3人合わせてもまったくたりない。 ちなみに、この時間操作付与には100000ポイントも掛かる。


「当分の間は無理だな。 まぁ、コアには魔力を蓄えておくことも出来るから毎日少しずつでも魔力を溜めていくか・・けど、こういうのがあるって分かっただけでも収穫だ。 何とか魔力が上がるようなジョブにでも就ければいいんだけど・・・・・魔法使いのジョブでもないかなぁ・・・」


 そんなことを呟きながら、3人分の着替えを手に俺は制御室をでる。


「まずは地道に強くなることを考えますか・・」

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