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育成スキルで最弱キャラ育てます。  作者: マメ太郎
オルスタン大陸 帝国編
21/27

フラグ回収しました。

毎日更新って大変ですよね・・。

話が思いつかなくて1話あたりの文字数が大分減ってきたいます。

ゴールデンウィークは休みたいかも・・。

 それと、魔法関連の質問を頂きましたので、18話ジャックのステータス説明のところに付け足しています。



 俺たちに話しかけてきたそいつは、ダルマのように下腹がでっぷりと出ていて額から肉汁のような汗をだらだらと垂らした見ているだけで寒気がするような奴であった・・。

 俺は目で全員に合図して関わらないよう無視を決め込む。

 そのまま歩いて立ち去ろうとするが、


「おい! 無視してんじゃねぇぞお前!」


 護衛の男二人が俺たちの前に立ちふさがり行く手を阻む。

 こいつの怒鳴り声に釣られ、周囲の人が集まりだす。

 はぁ、こうなってくると流石に関わらないわけには行かなくなってくる・・。


「ほぉ、男かと思って監視していたが近くで見てみれば貴様も女であったか。 Fランク風情が何故こんないい女を連れてと思っておったが、どうもそっちの男が連れていたようだな。 まぁよい、おいそこのお前その女達を俺様に寄越すのだ!」


 カッチーン!

 

 この豚俺が気にしていることを言いやがったな、仲間内でも気を使っていじってこないってのによう・・。 そこの嫁二人、笑ってんじゃないぞ!

 そりゃ、ジャックは何処からどう見てもイケメンな男だよ。

 ここに来るまでもだって、どの子が本命ですかって噂好きのおばちゃんに聞かれたからな。

 その時も俺は必死に男だと言ってやったのに、「こんな綺麗な顔した男がいるはずない」って言うんだぜ・・・・・悪かったな男の娘で・・。

 兎に角、俺が落ち込むから禁止となっている言葉を言ったこいつは許さんぞ!


「何だ豚野郎、俺たちにその醜い姿でも晒しに来たのか? 生憎とこっちは豚に構ってやる時間はないんだよ、大人しく豚小屋にでも帰りな。 それとな豚野郎、俺は男だ! 間違っても女扱いしてんじゃねぇよ!」


 KYの本領発揮で相手の意識を逆撫でしてやる。

 エレン達はその発言に溜息を漏らして「またか」といった顔を見せるが、等の豚は顔を真っ赤にして激怒している。

 こういうのは、相手が勝手に怒って短絡的になってくれたほうが楽なんだよ・・。


「き、貴様っ! この俺様に向かって暴言を吐くとは、女かと思えば男だと・・オカマか貴様は!」


「誰がオカマだ! それを言うなら男の娘かだろうが・・・・・あぁ、自分で言ってて悲しくなってきたよ・・」


「この~、あぁ言えばこう言うFランクのクズのくせに調子に乗るなよ!」


「人の連れに声かけといてFランクのクズとか調子に乗ってるとか関係ないだろうが。 それに二人がお前みたいな豚について行くわけないってわかるだろうが普通・・・・・もっと自分の容姿考えろよな」


 周りの野次馬の人たちも何が起きたのかを察したのか、俺の言葉にうんうんと頷いている。 女の人たちなどは、腕を抱きかかえるようにして後ずさっている。 きっと、自分が豚に声を掛けられていたらと想像したんだろうね・・・・・おぞましい。

 周りからも馬鹿にされた豚は、さらに顔を真っ赤にして怒り出す。


「貴様っ、俺様をサビート・ハメドラドだと知っての物言いだろうな。 俺様に逆らったからにはただじゃ済まさんぞ!」


「ハメドラドだって!」


「知っているのかエレン」


「ハメドラドと言えば、帝国の誇る3大公爵家の一つ・・・帝国ないで皇帝に告ぐ権力を持った奴だよ・・。 しかも、皇帝以外で唯一Sランクを動かす権限を持ったね・・」


「ふ~ん あいつってそんなに偉い奴だったんだな。 まぁ、あの格好と態度を見れば納得だけどな・・」


 Sランクがどんな者かは知らないが、今更権力に屈することなんてありえない。

 むしろ俺たちは、その権力を叩き潰すために動き出したのだから尚更だ。


「だけどおかしいね・・・・3大公爵は基本的に帝国の首都からは出てこないはずなのにね・・。 それも公爵自なんて・・・」


「あぁ確かにな。 あいつ見るからに動くの嫌そうだしな・・。 人に働かせて自分は後ろの方で悪巧みしているタイプだろありゃ」


「否定はしないよ」


「何をごちゃごちゃと言っているのだ貴様。 ふん、さては俺様の名前を聞いて怖気づいたな・・・・・だがもうお遅い。 貴様が泣こうが叫ぼうが俺様は貴様を許すことはないのだからな グヘヘッ」


「うわ、笑い方までキモイ・・・・」


 流石に俺ですら鳥肌もんだぞその笑いは・・・。


「貴様を始末して、後ろの女は俺様がおいしく頂いてやるからな グヘへッ」

 

 だからキモイっての。

 それとお前みたいな豚が二人に勝てるとでも思っているかねぇ・・。

 仮にも、二人は俺の嫁(予定)なんだし、俺が一から育ててるんだぞ・・・エレンにしたって今はAランク並みのステータスだしクインに至ってはSランクでも余裕で倒せると思うぞ。

 そんな奴をお前みたいな奴が相手に出来るわけないというのに・・。

 それに忘れているかもしれないが、こっちには俺以外にもジャックがいるんだからな。 男は俺1人じゃないんだぞ。

 護衛の二人も鑑定してみたけど、Cランク平均より少し上のステータスくらいでジョブも下位のものばかりと、はっきり言ってベローズよりもザコなので相手にするだけ時間の無駄だ。

 そこらへん豚は分かってるのかねぇ・・。

 分かってるはずないか豚だし・・。


「どうでもいいけど、お前はどうせ護衛の二人に戦わせて見てるだけだろうが。 それでよく威張ってられるなお前」


「フン、俺様には権力があるのだ野蛮な仕事は下種な奴らにやらせて行けばいいのだ。 それに何の問題があるというのだ」


 ほらほら、そんな言い方するから護衛の二人も怒ってるよ。

 お前1人じゃ何も出来ないくせに、文句言うことだけは一人前なんだからな。

 つくづく権力者ってのは馬鹿だねぇ・・・。


「はぁ、アンタ達も馬鹿で能無しに使えるのは大変だな。 そうだ、ちょうど俺たち護衛を探してたんだよ。 いい値で雇うから俺たちのとこに来ない?」


「フン、誰か貴様のようなクズのところでなど働くと思っているのだ・・・・・お前達、金ならそいつを倒したらいくらでもくれてやるから、さっさとそいつを始末しろ!」


 護衛の二人は迷った様子を見せるが、奴の権力には逆らえなかったのだろう・・。

 俺たちに武器を向けて構える。


「人の扱いが分かってない奴だな・・・あれじゃ、何かあった時直ぐに裏切られるぞ」


「どうしますか兄さん。 僕も手を出しますか?」


「いや、俺一人で十分だから二人を守っててくれ」


「そうですね。 あの程度兄さんなら一瞬でしょうから僕が手を出すまでもないですね」


「ま、そいうことだね」


 俺はジャックを下がらせ護衛二人の前に出る。

 豚がそれを見て、「Fランクのクズが~~~~~」とか良く聞こえなかったが俺を馬鹿にする言葉を言っていた。

  

 二人の護衛は同時に俺に襲い掛かってきた。

 決着は一瞬だった。

 俺は襲い掛かった護衛二人の後ろにすぐさま回ると、相手を気絶させるくらい力を抑え首に手刀を叩き込んだ。

 俺の動きを捉えれた人がこの中にどれくらいいただろうか・・・。

 護衛二人は意識を失って地面に前のめりで倒れる。

 俺はそれを見届けると、3人に合図してこの場を去ろうとする。


「・・・・・・・はっ! 貴様一体何をしたのだ!」


 呆気に取られていた豚が正気を取り戻し怒鳴る。

 だが、今の俺の動きが見えていないではこいつに何を話しても無駄だろう。

 というか別に、変わったことはしていないのだけどね・・。


「お前に話してやることなんて何もないな。 それとも、次はお前だ相手になるか?」


 俺は少し威圧を込めて豚を威嚇する。


「ひいっ!」


 豚はその威圧にビビッて後ろに下がる。

 

「消えろ権力の豚が!」


 俺がさらに威圧を込めて豚を怒鳴ると、護衛二人を置き去りにして豚は飛び上がって一目散に逃げ出したいった。

 周りにいた連中はそれを見て大笑いしている。

 男連中からは「よくやった」。

 女の人からは「ありがとう」。

 俺たちの行動をたたえる声を掛けてくれる。

 ここにいた人の気持ちは同じ、みんなあの豚の言動には腹を立てていたみたいだ。

 ただ、等の3人はそうでないみたいで・・・

 

「まったく、結局兄さんは問題を引き起こすんだから」


「仕方ないよクイン。 兄さんは兄さんなんだから・・」


「そうだね。 エースが暴走し過ぎないようアタイ達でしっかり見張るしかないだろうね」


「「うんうん」」


「何で? 今回は俺悪くないよね・・・仕掛けてきたのは向こうからだよね?」


「兄さん、ものには言い方というものがあると思いますよ」


「そうですよ兄さん。 例え今回は向こうから仕掛けてきたからと言って、態々こちらから挑発する必要はなかったじゃないですか・・」


「そうだね。 例え戦闘が避けられなかったんだとしても、後々遺恨を残さない対応をしておけばあれで終わっていたかもしれないのにね・・・」


「間違いなくあの方は報復に来ますよ。 それも今度は、私たちを攫おうとして」


「あぁ、あの豚はエレンとクインのこと気に入ってたみたいだしな・・」


「ですから、兄さんの取った軽率な行動のせいで私とエレンまで問題に巻き込まれることになっているのですよ。 少しは周りの人のことも考えてください」


「まぁ、人のために動けるってのはエースのいいところなんだけど、ちゃんと後のことまで考えて行動しないとねぇ・・・」


 と3人からはお叱りを受けるはめに。

 

「はぁ、とは言え兄さんの軽率な行動で少なからず街の人には覚えられたでしょうから、悪いことだけではないですね」


「でも、関わった相手のことを考えれば、後々問題に巻き込まれることは確定なんだからむしろマイナスなんじゃないかい?」


「確かに、今回は相手が相手ですしね・・。 まさか帝国の中枢の人と初めから接触することになるとは思いませんでしたね・・・」


「そうだね。 ホントは細々と周りから動くつもりだったんだけどねぇ・・」


「最早、帝国に私たちのことが漏れるのは時間の問題と考えたほうがいいですかね?」


「どうだろねぇ・・・・ただ、あいつがこの街にいることを考えれば迂闊な行動は控えるべきだろうね」


「そうですね・・・ですがそれは兄さん次第ですね」


 そう言って俺を見る二人。


「問題を起こさないように気をつけます」


「「絶対ですからね(だからね)」」


 そんなに信用ないか俺って・・。

 

「では、兎に角この後は宿をとって対策をねりましょう」


「だね。 あいつがいつ動いてきてもいいようにしとかないとね」


 エレンとクイン嫁候補二人が率先して仕切るようになったのは気のせいだろうか・・。

 まぁ、仲がいいみたいだからそれはいいんだけど、ひょっとして俺ってすでに尻に敷かれてる・・・このまま行くと、俺の発言力がなくなるのでは・・。

 俺は二人に引っ張られていくのだった・・。 


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