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俺とルールと彼女  作者: 幽々
小休憩
83/173

これは絶対に何かおかしいと思わざるを得ない 【2】

「あ、映画を見るみたいだね」


「ますます怪しいな」


それにしても、あそこまで男子と仲良く話している姿は見たことがない。 女子と話しているときは普通なのに、男子と話すときは嫌悪感丸出しの瀬谷(せや)教師だ。 女子からの人気はその美貌もあってか高いが、男子からの人気はこの上なく低い。 いつかヤっちまおうとその手のニュアンスで冗談で話している奴らを見かけたりもする。 俺にはそれがなんのことだか分からない。 ピュアだからね。


「……成瀬(なるせ)くん成瀬くん!」


遠巻きから瀬谷と男子を観察していたところ、西園寺さんが少し強めに俺の服の袖を引っ張る。 何事かと思って顔を向けると、近くにあった映画の広告に西園寺さんは顔を向けていた。


「えっと……なに?」


「わたし、あの映画見たい! ね、ね?」


いやいや、なんすかそれ。 俺はまったく見たくないよ? 今日は金だってそんな手持ちないし。 つうか西園寺さんたちと遊ぶようになってから、浪費が激しい……。 もしやこれは俺を破綻させるための罠か。


なんて馬鹿なことを考えている間にも、西園寺さんはぐいぐいと俺の袖を引っ張る。 見よう見ようと呪いの言葉を呟きながら。 やめてください服が伸びてしまいます。


「成瀬くん、お願いっ!」


両手を合わせて、目をギュッと瞑って、西園寺さんは言う。 卑怯だ、それは卑怯だ。 くそ、西園寺さんの方へ顔を向けたのがそもそもの失敗だった。 そうやって頼まれてしまったら、俺が断れないのを知ってて言っているのか……。


「……分かったよ。 どうせ最初は遊ぶつもりで来てたんだし、良いか」


と、自分に言い訳をする。 瀬谷の一件は気になるけれど、西園寺さんの前では無力なのだ。 わざわざ休日を瀬谷のために使うのもあれだしな。 映画も終われば家に帰って千ピースのジグソーバズルをやることもできるし。


「えへへ、ありがとう! それにほら、瀬谷先生たちも同じ映画見るみたいだよ?」


「お、本当だ」


どうやら、ここは西園寺さんが見たいと言っている推理映画を見るしかなさそうだ。 これぞまさしく一石二鳥……俺にとっては一石一鳥だったわ。 帰りたくなってきた。


「実は、じゃーん! チケットがあるの!」


まぁ、これ以上ないくらい楽しそうに、嬉しそうにしている西園寺さんを見たら、割りと全てがどうでも良くなる俺だった。




「……」


映画鑑賞とは、基本的に俺は家でしている。 映画館では人影や小さな話し声が気になって集中できないからだ。 それに、席によっても見え方が違ってくるし、万が一トイレに行きたくなった場合に停止もできない。 そういうデメリットを考えると、ブルーレイ化されてから購入した方が得策だ。 利便性に長けていると言っても良い。


「……んん」


ちなみに、俺たちが観ているのはミステリー映画。 こう言ってはあれだが、くっそつまらない。 主人公は謎解きが趣味の中学生で、知る人ぞ知る天才だ。 主人公は同年代の女子と共に、舞台である秘島へと向かう。 何を隠そうこの女子生徒、その正体は主人公の助手なのだ。 女子で、助手。 ちょっと面白いか? これ。 今度クレアに聞いてみよう。 でも、あいつのセンス当てにならないからな……。


話が逸れた。 元に戻す。


そして、その主人公と同時に島を訪れたのが十人だ。 どこかで見たようなお宝ハンターに、どこかで見たような鼻に付く態度の眼鏡男ら十人である。 船は島へと到着するが、数時間後に天候は荒れに荒れてしまう。 その所為で主人公を含めた十二人は、天候が回復するまでの間、その島へと閉じ込められてしまった。


そこで起きた殺人事件。 一人が殺され、全員に戦慄が走る。 混じり合う感情と、思惑。 主人公は全ての人間を集め、こう言った。


――――――――犯人は、この中に居る。


いやそりゃそうだろ全員集めてるんだから。 むしろこの中に居なかったらどうするんだよ。 ミステリーから一気にホラー映画だよ馬鹿かよ。 そして、開始十五分で犯人がどいつか分かってしまった所為で、酷く退屈なんだ。


「……すぅ」


だから、だからこうして西園寺さんが寝てしまっているのは仕方ないことだ! これだけの内容なら、西園寺さんが寝るのも仕方ない! 俺も眠いから西園寺さんは悪くない!


で、問題は西園寺さんが俺に寄りかかっているということだ。 小さい寝息を立てながら、西園寺さんは無防備にも俺の肩で寝ている。 つうか、寝顔見るのは何気初めてかもしれない。


「……」


やばい。 暖かい。 なんだか、映画館の暗さの所為かとても悪いことをしている気分になってくる。 というか、めちゃくちゃ良い匂いがするんだけど……。


いかん、落ち着け。 ここで間違いを犯せば、それこそ間違いなくクレアに殺される。 あいつ、西園寺さんのこと大切にしてるからな。 俺に対する態度がゴミに接するそれなら、西園寺さんに対する態度は天使に接するそれだ。 つまり俺がゴミで、西園寺さんが天使ということ。 馬鹿と天才は紙一重とも言うし、ゴミと天使も案外紙一重かもしれないな。 うん。


「ん……」


……天使だ。


結局、映画を見たのは十五分。 残りの一時間ほどは、西園寺さんの寝顔を眺めていた俺であった。




「映画面白かったね」


外に出るなり、西園寺さんはそんな寝言を述べる。 ねえねえ、寝てましたよね西園寺さん。 起きたのエンドロールが流れているときでしたよね。 むしろ、丁度よくそのタイミングで起きたのはビビったけど。


「だな。 特に、犯人があの眼鏡だったとはな」


「え? 眼鏡の人だったの? わたしが見たやつだと、背の高い男の人だったんだけど……」


そう言うと、西園寺さんは考え込む。 人差し指を唇に当て、数秒。


「あれ? ……わたし、もしかして寝てた?」


「思いっきり寝てた」


「そ、そうだったんだ……。 あれ、夢だったんだ……。 起こしてよ、成瀬くん……」


重症だ。 現実と夢の区別が付いていない……。 天然もここまでいくと芸術かもしれない。


「いや、あんな気持ち良さそうに寝てたら起こせないって。 それより」


落ち込む西園寺さんの肩を叩き、映画館を出てすぐのところを指す。 そこには、俺たちが尾行していた二人の人物がいる。


一人は、瀬谷(せや)(いずみ)。 そしてもう一人は、謎の男子生徒だ。 てか、やっぱりあの男子はどっかで見たことある気がするんだよな……うーむ。


「先生たちも、一緒のタイミングで出てきたみたいだね」


「っぽいな」


そして、再び尾行を開始しようと思ったそのときだった。


瀬谷と、目が合った。


「……ん、あなた……成瀬!?」


「やべ! ……西園寺さん隠れろっ!」


慌てて俺は西園寺さんを押し、柱の影へ。 小さい悲鳴が聞こえたが、緊急事態だ。 致し方ない。


そして、カツカツと足音を立てながら瀬谷は俺の元へ歩いてくる。 一緒に居たはずの男子は、映画館を出た場所で立ち止まっていた。


「……あなた、どうしてここに? 一人なの?」


「あ、あー。 偶然ですね、瀬谷先生。 そうですよ、一人寂しく映画です。 はは」


気のせい……かな? 普段よりも、話すときに酷い態度を取られていない気がする。 学校内だけなのか? あれは。 いやけど、そうする理由が皆無だよな……。


「そ、そうだったのね。 は、はは。 あなたも結構寂しい人なのね」


前言撤回しよう。 確かにいつもよりは言い方に刺はないが、酷い態度だ。 差別的だ。


「そういう先生こそ、今日は一人ですか?」


「……いや、私はそういうわけじゃ」


言われ、俺はチラリと男子の方に視線を向ける。 瀬谷はその視線に気付いたのか、俺の視界を遮るように立ち位置をずらす。


「ああ、そうだったんですか。 なら、誰と?」


「だ、誰でも良いでしょ。 成瀬には関係のないことだから」


こうやって話をしたのも、入学して以来だ。 今までまったく絡みはなかったし、俺の方もこの人は避けていたからな。 関わると面倒くさそうな人ランキング一位だ。


「まぁそうですね」


俺が言うと、瀬谷も頷く。 このまま会話は何事もなく終わり、瀬谷が歩き出そうとしたそのときだった。


「あれ?」


西園寺さんが顔を柱から出し、何かを凝視。


「ん?」


「あ……おいっ!」


慌てて隠そうとするも、時既に遅し。 瀬谷は見事に俺と西園寺さんのツーショットを視界に収めるのだった。 これはまさしく、変な誤解を招きかねない事態だ。


が、事態はそれだけで終わらない。 西園寺さんが、あり得ないひと言を言い放った所為で。


「成瀬くん! あれって真昼(まひる)ちゃんだよ!」


「……は?」


あれって、あれだよな。 あそこに立っている瀬谷が一緒に映画を見ていた男子生徒だよな。 いや待て、勝手に俺は男子生徒だと思っていたけれど……よくよく見れば、確かにどこか真昼の面影があるような気がしなくもなくもない。


「……はぁあああ。 今日はとんだ厄日だわ。 成瀬、西園寺、付いて来て」


こうして、俺と西園寺さんは瀬谷によって連れ歩かれることに。 一体、何が何やら……。 そして、実の妹が変装していると全く見分けが付かない俺って。






「それで、この状況はなんですか……?」


瀬谷に連れて行かれた俺と西園寺さんが来た場所は、フードコート。 対面に座るのは、瀬谷と……俺の妹、真昼だ。


「あーっと、いやいや……いずみんの矯正というかなんというか」


「お前に聞いてねえよ。 俺は瀬谷先生に聞いてるんだ」


「……たはは」


見て分かるほどに動揺するのは真昼。 というか、いずみんってなんだ……まさかとは思うが、瀬谷のことではあるまいな。 それに、矯正って言ったか? 今。


「えっと、お二人は仲が良いんですね。 えへへ」


「……それはあなたたちもでしょ。 別に、隠すことでもないでしょうに」


で、横では西園寺さんと瀬谷の戦いが勃発している。 なんというか、怖いな。 まぁそれはともかくとして、本題に俺はそろそろ入りたいのだが。


「この際だ。 はっきり言っておいた方が良いかな……。 実はね、成瀬、西園寺」


瀬谷は水が入ったコップを両手で掴み、真剣な顔付きで俺たちのことを見る。 俺が今まで経験して得た教訓によると、こういう雰囲気のときは九割の確率で「実は」というほどのことでもない。 残りの一割はたまにあるから困る。


「実は……私は、男子に対して嫌悪感を抱いてしまうの」


ほらな! ほらな俺が言った通りだろ!? そんなこと知ってるっての! 知らない奴なんて存在しねえよ! 少なくとも、高校内では誰もが知ってる事実だそれ!


「へ、へぇ。 そうだったんですか」


「え? 成瀬くん、さっき……んー!」


何かを言おうとした西園寺さんの口を塞ぐ。 それは言っちゃ駄目だぜ、へへ。 ああ、今の俺めっちゃ気持ち悪いな。 キザなセリフは似合いそうにない。 自分でも分かる。


「それで、こうして真昼に付き合ってもらっているというわけ。 ほら、真昼って男の子っぽいでしょ?」


「ああ、それには全面的に同意です」


「……失礼な兄貴だなぁ」


いや、だってお前完全に男じゃん。 風呂あがりとか下着だけで家の中を徘徊してるじゃん。 俺でもやらないというのに。 それにソファーの上で胡座掻いて飯とか食ってるし。 完全に仕事帰りのおっさんだ。


「なるほど、つまりそうやって克服しようってわけですか」


「そういうこと。 どうにも、男子っていう存在が汚く思えて仕方ないの」


「それ、俺の前以外で言わない方が良いですよ……」


というか俺の前でも言うなよ。 むしろ、それで良く教師をやってこれたな。 まぁ、そういう面を抜きにしたら大変優れた人なのでやってこれているのだろうけど。 その欠点が大きすぎて、他が霞みまくっているんだ。


「……ちょっと分かるかも。 えへへ」


「そうでしょ!? 西園寺も、男子は汚いって思うでしょ!?」


テーブルを叩き、瀬谷は言う。 良かったね、同じ意見を思う人が居て。 俺はこの状況だと心底帰りたいよ。 本当に。 むしろこの状況で「そうですよねぇ」とか言える人間になりたい。


「あ、えっと……そこまでは思わないんですけど、少しだけ……怖いかなって」


……そうだな。 西園寺さんは、そうだ。 そうなってしまった切っ掛けは未だに分かっていない。 当人である西園寺さんが分からないと言うのだから、無理もない話だが。 いつかはその理由が分かる日も来るのだろうか? なんて、思ったりもする。 ついでに俺の顔の傷ができた理由もな。 もうどうでも良くなりつつあるけど。


「あー、そうだね。 私も少し似ているかもしれない。 特に、馴れ馴れしい男子とかは……。 その点で言えば、成瀬は非常にマシだよ」


「……ありがとうございます。 全然嬉しくないけど」


「ひと言余計だね、成瀬は」


「唯一の取り柄なんで」


とにかく、瀬谷の一件は理解した。 男性恐怖症……と言うよりかは、男性潔癖症か。 その潔癖症を治すために、こうして瀬谷は真昼を男装させ、休日に連れ回していたということだ。 それは理解した。 しかし……。


「それで、二人はどういう関係で? 俺が知る限り、接点なんてないですよね」


真昼は中学生で、俺は高校生。 瀬谷が高校の教師ということは、真昼との接点が見当たらない。 休日に二人で出かけるなんて、余程仲が良くない限りあり得ないのだ。 普通に通っている教師だとしても中々にないことだと思うのに、ましてや中学生と高校教師だ。 ……名前を出さないと犯罪臭がしてくるな。


「そりゃあれだよ。 いずみんは、あたしの恩人なんだ!」


「恩人?」


「そっそ。 この前さ、駅の辺りでぶらぶらと散歩してたら変な奴に絡まれて、そこをいずみんが助けてくれたってわけ」


「……お前が? 絡まれた? 相手は無事だったのかよ」


真昼は強い。 そりゃもう、めちゃくちゃ強い。 少なくとも俺が十人がかりで襲いかかったとしても、返り討ちにされる自信はあるくらいに強い。 なのに、助けてくれたとな。


「語弊だよ語弊。 真昼が三人をボコボコ殴ってたから、止めたんだ」


「そうですよね」


「いやぁ、でもあのままじゃ警察沙汰になってたしさ、家に連絡行っちゃうでしょ? そしたら、当然お父さんの耳にも話が入るでしょ? あたし、ぶっ飛ばされちゃうって」


だな。 間違いなくぶっ飛ばされる。 成瀬家での力関係は父親が一番上なんだ。 次点で真昼か母親だ。 俺は多分、まだ言葉足らずな寝々(ねね)と一緒くらいかな。 なんだろうな、俺って。 寝々が成長したら、家庭内カースト最下位じゃねえか。


「……はー、そうですか。 そういう関係だったんですね」


「良い子だよ、この子は。 成瀬の妹だとは知っていたから、あなたにお礼でもしようと思っていたんだけどね」


「別に良いですって」


俺にお礼をしてどうするんだよ。 俺は、なんも関係ないのに。 そんな話は寝耳に水で、聞こうとも思わなかった話だ。 もっと言わせてもらえば、()()()()()()()()()話だ。


そんなことを思い、瀬谷から顔を逸らした。 すると、西園寺さんと目が合い、彼女はこう俺に言った。


「えへへ、成瀬くんに()()()()んだね」


似ている、か。


「そんなのは勘違いだ」


そう、そんなのだ。 真昼がやったことは真昼の責任で、俺がやったことは俺の責任だ。 そして真昼がやったことで俺が感謝される筋合いもなければ道理もない。 俺はそういう「兄妹なんだから」という目で見られるのが、一番嫌だ。 真昼と比べられているようで、嫌なんだ。


器が小さいと言われても良い。 コンプレックスなのかもしれない。 こいつは俺の妹にしては出来過ぎているくらいに、優秀な妹だ。 まぁ、馬鹿だけど。


「……そんじゃ、俺は帰ります。 西園寺さんは、ついでだし一緒に買い物していけば良い」


「え、ちょ、ちょっと待ってよ、成瀬くん?」


止める言葉が聞こえたけれど、聞こえない振りをした。 腕を掴まれた気がしたけど、振り払った。 俺にとっては、居心地が悪すぎる。 それに元より、今日は遊ぶ予定じゃなかった。 殆ど無理矢理連れて行かれて、殆ど無理矢理こんなことになって。 思えば俺と西園寺さん二人で行けと言ったのは、クレアだったか。 ならば、あいつも。


……やめよう。 そうなったのは、俺の責任だ。 西園寺さんの所為じゃない。 クレアの所為でもない。 俺が、人間として出来ていないだけの話だ。 他の奴に責任を押し付けるのは、それこそ筋違いだ。






それから。


それから、俺は家へと帰った。 特に思うこともなく、特に感じることもない。 ただひとつだけ、西園寺さんには後で謝らなければならないか。


西園寺さんにも、妹ができれば分かるのだろうか? ああでも、西園寺さんは大変優秀だから分からないだろう。 兄妹で比べられるというのはもう、恒例行事なのかもしれない。 宝石と石ころのような感じだ、俺と真昼の場合は。


ひとつが良く見えれば、残されたもうひとつは悪く見える。 そんなことは分かっているつもりなのに、改めて言われるとこうなってしまう。 だから俺はいつまで経っても石ころだ。 なんら変わらず、変わり映えしないただの石ころ。


そんな欠点だらけの俺が嫌で、真昼とは違う道を俺は進む。 あいつが輝いているならば、俺はとことん濁ってやる。 あいつが表を歩くなら、俺は裏を歩いてやる。 あいつが人から褒められるのなら、俺は人から貶されてやる。


そういう風に、俺は生きる。 それが唯一、真昼と比べられない方法だから。 もしかしたらこれもただの言い訳で、俺ができないだけなのかもしれない。 まぁ、それはどうでも良いか。


俺は俺で、真昼は真昼だ。 それは一生変わらない。 俺の気持ちはいつだって、晴れることはない。


たまにはどんよりと、こんな風に話は終わる。 俺らしく、成瀬陽夢らしく、な。

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