閑話
閑話といっていいのか
ワープできる神官が死んでしまってどうしようかと嘆いていると男が近くの村まで案内をすると言ってきた。
「信用できない。」
「即答かよ。」
男は髪をかいて困ったという顔をする。
その顔ヤメロ、むかつく。
聖女様をおんぶし、道を進むと男がついてきた。
「ついて来んな。」
男を睨む。
「そこ、来た道だぞ?
近くの村は反対の方向だぞ?」
私は方向音痴だった。
近くに村はあった。
しかも、あと1日かけると町にたどり着くという。
ここで、休憩をとることにした。
宿の主人に聖女様を託した。
邪な事ないよう、かつ噂もたたないよう聖女様ということは伏せておいた。
代わりに神官見習いということにした。
世間は神官見習いに対して優しい。
村に結界を施すのは神官なので未来の神官にも優しくする。
実際、出身の村やお気に入りの村には頻繁に赴き結界が強化される。
たまに活性化させられ町に発展することもあるという。
私は夜のなか、村をでた。
昼間でもオーグルがでるほど危険な森だが今、オーグルは現れない。
ハイ・オーグルもメガ・オーグルも倒したのだ。
森で一番危険な生物を倒したので出てくるはずはない。
そして、私自身一人だと襲われないと自信がある。
私は毒なのだ。
特殊部隊の亡骸を燃やした。
そのままにすると、妖魔が寄ってくるのだ。
しかし、それだけではなかった。
花を添えた。
私は特殊部隊に入ったばかりだったから仲が良いわけではなかったが悪いこともなかった。
そもそも、特殊部隊とは殆ど半妖等人間では無い者が多かった。
仲間意識があったのだと思う。
「私も此処で全てを終わらしたら楽になれるのかな?」
誰も返事はしない。