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君と過ごしたあの夏。

作者: 逢咲 めぐり

誤字・脱字スルーで(´・ω・`)

また、今年も夏が来た────・・・。

暑くて、つまらない夏が・・・・。


俺は、木田龍之介きたりゅうのすけ。高校一年生。

今年の春、近所の普通な公立高校に入学して平凡な毎日を送っている。

でもこの季節になると思い出してしまうんだ。


君と過ごしたあの幸せな日々を────・・・。


君は今、どこにいる?

君は今、何をしている?

君は今でも俺のこと思い出してくれている────・・・?


そう思えば思うほど、胸が苦しくなる。

君が僕のこと覚えていないのなら、僕も君をわすれたい・・・。


でも・・・やっぱりわすれられないんだ・・・。



君と出会ったのは、中学一年の入学式のことだった。

出席番号が近かった君と仲良くなった。


「俺、木田龍之介。お前はなんつーの?」

「私?木村菜穂子きむらなほこ。木田くんの名前かっこいいね」

「はぁ?長いだけだろ??」

「え~そうかな?龍之介って名前、私好きだよ?」

「俺は嫌い。ダチとかみんな俺のこと木田って呼ぶし・・・」

「そうなんだ・・・。ねぇ!!私、龍之介って呼んでいい?!」

「えっ?!」


俺はあのときまで親にしか、『龍之介』と呼ばれたことがなかった。

だから、菜穂子がそう言ってくれたときすっげぇうれしかったんだ。


「お前、それ本気で言ってんの?!」

「えっ。うん・・・。駄目・・・だった?」

「いや・・・駄目じゃない・・・。」

「よかった!じゃあ、龍之介って呼ぶね!!私のことも菜穂子って呼んで?」


菜穂子は見た目おとなしそうな感じだが、喋ってみるとだいぶ明るい女の子。

しかも結構強引な奴でびっくりした。


「えっ、俺は木村の方がいいんだけど・・・」

「ダーメ。菜穂子って呼ぶの!!!じゃぁ、これからよろしくね?龍之介」

「・・・よろしく・・・」


今思い出せばあのときの俺、菜穂子に流されっぱなしだったな(笑)


その日から菜穂子とは友達になって、

よく遊んだり、ふざけ合ったりしてるうちに俺は

だんだんと菜穂子に惹かれていったんだ・・・・・・。


そして、文化祭の日・・・・。

俺は菜穂子に告白をした────・・・。


「なぁ・・・菜穂子。俺さ、お前のこと好きなんだ」

「えっ?・・・ウソでしょ・・・?」

「ウソついてどうすんだよ!!!!俺は菜穂子が好き」

「信じられない・・・夢じゃ・・・ないよね?」

「夢じゃないよ・・・。」

「嬉しいっ!!私も龍之介が好き!!!大好きっ!!」

「・・・菜穂子。俺と付き合ってください」

「・・・はい」


菜穂子が天然過ぎてちょっと困ったけど・・・

まぁ、あのとき告白できて良かったなと思う・・・・。


その日から俺らは『友達』から『恋人同士』になって

二人でいろんなところへ行った。


初デートの時は、映画館。

菜穂子がずっと見たいっていってた映画を見に行った。

菜穂子の奴・・・映画見て大号泣して、見終わった後もしばらく泣いてたから

ちょっと恥ずかしかった(笑)


次にいった場所は、水族館。

イルカショーで菜穂子が子供みたいにはしゃいでいた。

すっげぇ馬鹿みてぇだけど・・・うん。

可愛かったなぁ・・・・。(笑)



こうやって二人で沢山出かけて・・・・

俺は本当に幸せだった。

こんな日々がずーっと続くと思っていた。


でも、実際はそういう訳にはいかなかった────・・・。



付き合ってから半年がたったある夏の日・・・・。

菜穂子と一緒に海に来た。

沢山泳いで、沢山遊んで・・・・

そろそろ帰ろうかってなったとき、菜穂子がイキナリ倒れたんだ。

俺は慌てて救急車を呼んだ・・・・。


運ばれた先での病院で、先生から告げられたことは

菜穂子には持病があったということと、菜穂子の余命があと

一ヶ月だということだった────・・・・。

俺は一瞬、先生が何を言ってるのか理解できなかった。

だってさ・・・俺らまだ14歳なんだぞ?

中二つってもまだまだ子供なのにさ・・・なんでだよ・・・。

俺はもう頭ン中ぐちゃぐちゃで、いろいろわかんなくなって、

恥ずかしながらも大号泣した・・・・。

そんな俺に先生は、

「とりあえず・・・彼女に会ってあげなさい」

・・・そういった。



俺は、看護士さんに案内され、菜穂子の病室の前までやって来た。

「面会は手短に・・・」

看護士さんが言う・・・・・。

俺は黙って、菜穂子の病室のドアを開けた・・・・。


俺は自分の目を疑った。

だって、さっきまであんなに元気だった人が・・・今ココで

すっげぇ苦しそうに呼吸してる・・・。

「・・・菜穂子・・・」

俺が名前を呼ぶと、消えてしまいそうなほどか細い声で

「龍之介・・・・」

自分の名前が返って来た・・・・。


そういえば・・・・・

ここ最近、菜穂子はずっと体調不良を訴えていた。

でも、俺は・・・

「夏バテだろ・・・?どうってことないって」

菜穂子にそう言っていた・・・・・。

・・・・・俺が・・・菜穂子をこんな目にさせた・・・。

俺が・・・海に行こうなんて言わなければ菜穂子はぶっ倒れたりしなかった・・・。

・・・・最低だ・・・。俺・・・・。

こんな俺が・・・菜穂子と一緒にいる資格なんて・・・ねぇよな・・・・。


「────・・・っつ・・・・。」

俺は菜穂子の前というのを忘れて泣いてしまった・・・・。

そんな俺を菜穂子は心配そうな顔で見つめていたんだ・・・。


「・・・・泣かないで・・・?龍之介・・・」

菜穂子が小さい声で言った。

「菜穂子・・・ごめん・・・。俺のせいで・・・」

俺は菜穂子に謝った・・・。

「龍之介は・・・悪くない。病気のこと隠してた私が・・・悪いの」

「でもっ!!」

俺が言うのを塞ぐように菜穂子が言う────・・・

「龍之介、もう自分を責めないで。泣いてる龍之介・・・私は嫌いだよ?」


菜穂子はそういうけど・・・やっぱり俺は

責任を感じてしまう・・・・・・。


「龍之介・・・・笑って?」

「えっ・・・・?」

「龍之介の笑ってる顔・・・好き・・・────っつ・・・」

菜穂子が頭を抱えて黙り込む・・・・。

「菜穂子?!」

「・・・大丈夫・・・。だから笑って」


菜穂子が・・・今にも泣きそうな顔で俺に言った。

菜穂子がそう、望むなら・・・俺はいくらでも笑ってやるよ・・・?


「・・・龍之介・・・大好き」


そう言うと、菜穂子は疲れたのか眠ってしまった。

ちょうどその時菜穂子の両親が、病院にやってきた・・・。


「龍之介君、今日はありがとうね・・・。この子の面倒見てくれて」

菜穂子のお母さんがそういって頭を下げた・・・・。

「いや・・・僕は何も・・・」

「あの子・・・龍之介君が大好きみたい。・・・もしよかったら明日もココへ

来てやってくれる・・・・?」

「あっ・・・はい。」

「ありがとう・・・。じゃあ・・・今日はもう遅いから帰りなさい?」

時計を見ると、もう夜の10時────・・・。

こんなに時間がたってたんだ・・・・。

「はい。では失礼します」

俺はそういうと病室をでた────・・・


家に帰るまでの間も、家に帰ってからも、

ずっと、菜穂子のあの一言が忘れられなかった・・・・。


次の日

俺はまた、菜穂子の病室へとやって来た。

「菜穂子ー!!!来たぞ」

「あっ!龍之介!!!」

昨日よりちょっと、元気になった菜穂子・・・。

昨日のあの弱弱しい菜穂子ではない────・・・。

「昨日はごめんね!!迷惑かけちゃって・・・」

「いいって・・・。それより体調はもう大丈夫なの?」

「う・・・ん。昨日よりはだいぶマシ」

「そっか・・・。」


それから、俺らはいろんな話をした・・・・。

もちろん、菜穂子の体調を気にかけながら────・・・。


「菜穂子・・・大丈夫か?疲れてない?」

「う~ん・・・。ごめん。ちょっと疲れた」

時計を見ると、もう5時・・・・。

夕日が出ていた・・・・・。

「じゃあ・・・俺そろそろ帰るな。ゆっくり休めよ?」

「うん!また・・・明日も来てくれる・・・?」

「あったりまえじゃん!じゃあまた明日!」

「じゃあね」

そういって俺は病室を出た────・・・。


その日の夜のことだった・・・。


「龍之介ー?〇×病院から電話」

そういって、お母さんに受話器を渡された

「えっ・・・・病院・・・?」

しかも〇×って・・・菜穂子の病院じゃん・・・・。

まさか・・・菜穂子に何かあったんじゃあ・・・・。


その予感は的中だった────・・・。


「はい・・・木田です・・・」

「あっ!龍之介さんですね?!すぐに病院に来てくれませんか?」

「えっ・・・何かあったんですか?」

「菜穂子さんの容体が急変しまして・・・」

「えっ・・・・?!」


俺は電話を切ると、慌てて家を出た────・・・。


無我夢中で走り続け、菜穂子のいる病院へ向かう────・・・。


ガラガラッ・・・


静まり返った病院の廊下に俺の足音が鳴り響いた。

そして菜穂子の病室から、声が聞こえてき・・・・


病室に入ると

真っ先に目に入ったのは変わり果てた

菜穂子の姿────・・・。

意識がなく、顔が青白くなっている・・・・。

「菜穂子っ!!菜穂子っ」

俺が呼びかけても、昨日や今朝のように返してはくれない・・・。


「龍之介君・・・ごめんね・・・。菜穂子、もう駄目みたい」

菜穂子のお母さんが泣きながら俺に言った・・・・。

「なんでそんなこと言うんすか・・・?菜穂子はまだ生きてますよ」

俺は菜穂子の手を握った・・・。


ピッピッピッ

菜穂子の心拍数がどんどん下がっていく────・・・。

今朝はあんなに元気だったのに・・・なんで・・・・。


俺は泣きそうになった・・・・が。

昨日菜穂子に言われたことを思い出して、我慢した。


「なぁ・・・菜穂子、目ぇ開けろよ」

俺はまた、菜穂子に呼びかける────・・・

「また明日なって約束したじゃんか・・・」

俺は菜穂子の手を強く握った。

「まだ、菜穂子が行きたいって言ってたケーキバイキング行ってねぇじゃんか・・・

他にも行ってねぇとこいっぱいあるじゃねぇかっ!!!!!」

俺はおもわず叫んでしまった・・・・。


・・・・が、状況は変わらず、菜穂子の心拍数も下がるまま・・・・。


「くそっ・・・・」

俺の涙が菜穂子の頬に落ちた────・・・。

泣かないでって・・・言われてたのになぁ・・・・。


ピクッ・・・

菜穂子の手が少し動いた。

そして、ゆっくり菜穂子の目が開いていき・・・・


「龍・・・之・・・介」


菜穂子の口から俺の名前が零れた────・・・。


「菜穂子ッ!!!」

俺が菜穂子の名をよぶと

「・・・笑って・・・」

・・とそれを真っ先に言われてしまった・・・。

「ああっ・・。ごめんな。約束破って」

そういうと俺は菜穂子に笑いかけた。

すると菜穂子は安心したのかまた目を閉じた。


ピッ────・・・


もう今度は二度と目を開けない・・・・・。


気がつくと、先生と看護士さんも病室に来ていた。

そして

「午後11時26分────・・・」

俺たちに、そう告げた────・・・・・。




あれから数日後・・・

菜穂子のお葬式が行われた。


その時、俺は菜穂子のお母さんから一通の手紙を渡された・・・。

・・・菜穂子からだった。


俺はさっそく手紙を見た────・・・。


「 龍之介へ

龍之介がこの手紙を読んでるってことは、私はもうこの世界にはいないんだね。

今までずっと、病気のこと黙っててごめんね?どうしても・・・言えなかったんだ。

それに、私・・・龍之介といるときはすっごい幸せで病気のことも忘れられた。

ありがとう・・・・。

私たちが付き合い始めた日のことを覚えてる?

文化祭の日だったよね・・・。二人で回ってたときに龍之介が好きですって言ってくれて

私、すっごく嬉しかった。ずっと友達として・・・しか見られてないと思ってたから。

付き合い始めてからは二人でいろんなところに行ったよね。

映画館や、水族館や、動物園・・・・。

全部楽しかったよね!!!!

そういえば・・・プリクラ撮る時のあの龍之介の恥ずかしそうな顔、今でも忘れらんない(笑)

どれも私にとって大事な思い出です。


私ね、龍之介の笑顔が大好きだよ。

だからさ、私が死んだときも泣かないで・・・。

それが、私の最後のわがままだから・・・・。


あと、龍之介・・・。

ぜったい幸せになってね・・・?

今まで本当にありがとう。

龍之介と出会えて私はとても幸せでした・・・。


         菜穂子    」


読み終わったとたん、俺の涙が菜穂子からの手紙に落ちた。

・・・・ごめん。菜穂子・・・。

泣くなって手紙にまで書かれてんのに・・・涙が止まんねぇ・・・。


でも、泣くのは今日だけだから。

明日からはちゃんと毎日笑って過ごすからな・・・。







あれから・・・もう二年かぁ・・・。

早いもんだな・・・二年って。


俺はあのときの、菜穂子からの手紙をかばんにいれて

辛い時や、泣きそうになったときに読むようにしてる。

菜穂子は手紙に幸せになれって書いてるけど・・・

菜穂子がいなきゃ、俺は幸せになんかなれねぇよ・・・。


こんなこと言ったら菜穂子は悲しむかな・・・。

でも本当のことなんだ・・・。ウソは吐けねぇ・・・。



俺は今すぐにでも、菜穂子に逢いたい・・・。











好きな人が死んじゃう話書きたかったんですよね←


あっ。この話は高校生になった龍之介が中学生のころの恋人

菜穂子の出逢いからすべてを思い出してる・・・って感じです。

で。主に龍之介サイドです!


内容わかりにくくてすみません(´・ω・`)


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― 新着の感想 ―
[一言] 初めまして! 柏木 柚葉です。 「君と過ごしたあの夏。」読ませていただきました* すごくいいですね! やっぱり好きな人が死んじゃうと...。 リアルっぽくて感動しました。 作品投稿あり…
[一言] やっぱり切なくなりました・・・(つд⊂) どうも、覚えていらっしゃいますか? 空色林檎です。 私も主人公の大好きな人が死んじゃった、じゃなくて既に亡くなっている小説、書きました。 書いてる…
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