第3話 吸血公爵のナルシスト城
勇者一行。
最初の試練の城。
吸血公爵ヴァルディオの城。
城の門。
巨大。
そして
壁一面
鏡。廊下 鏡。
天井 鏡。
床 鏡。
勇者
「この城」
「疲れる!!」
ナターシャ
「気持ち悪い」
ベルゼリア
「自己愛の極致」
ルミエラ
「ナルシストですね♡」
その時。
バァン!!
赤いマントが翻る。
吸血公爵ヴァルディオ登場。
銀髪。
長髪。
美形。
きめポーズ。
ヴァルディオ
「ようこそ」
「我が」
「ナルシスト城へ」
悪魔の杖
「名前そのまま!!」
悪魔の斧
「開き直ってる!!」
ヴァルディオ鏡を見ながら
髪をかきあげる。
「今日も」
「私は」
「美しい」
勇者
「自分で言った!!」
ヴァルディオ
振り向く。
「三姉妹よ」
「誰か」
「私の妻になるといい」
三姉妹
沈黙。
ナターシャ
「無理」
ベルゼリア
「論外」
ルミエラ
「興味ないです♡」
勇者
「いつも通り!!」
ヴァルディオ
ショック。
しかし
すぐ立ち直る。
「分かっている」
「君たちは」
「照れている」
三姉妹 同時。
「違う」
悪魔の杖
「心折れない!!」
ヴァルディオ
拍手。
パチン。
城が光る。
鏡が一斉に
輝く。
ヴァルディオ
両手を広げる。
「さあ」
「試練だ」
勇者
「来た!!」
ヴァルディオ
胸を張る。
「私の」
「美しさを」
「褒めよ」
沈黙。
勇者
「え?」
ヴァルディオ
説明。
「最も」
「美しく」
「私を称えた者に」
「婚姻許可を」
「与える」
勇者
崩れ落ちる。
「バカ試験!!」
悪魔の斧
「くだらねぇ!!」
悪魔の杖
「魔界最低の試練!!」
ヴァルディオ
ポーズ。
「さあ」
「褒めてくれ」
勇者
困る。
「えーと」
「かっこいい…?」
ヴァルディオ
不満。
「雑!!」
ナターシャ
イライラ。
「時間の無駄」
ベルゼリア
真顔。
「客観的評価」
「平均」
「顔面偏差値 72」
ヴァルディオ
ショック。
「数字で評価!?」
ルミエラ
にっこり。
「鏡の数が多いですね♡」
ヴァルディオ
嬉しい。
「だろう!?」
ルミエラ続ける。
「自己愛が強すぎます♡」
ヴァルディオ
ダメージ。
悪魔の杖
「精神攻撃!!」
ヴァルディオ怒る。
「ならば」
「我が究極の姿を見よ」
マント翻る。
魔力爆発。
城の鏡
全て
ヴァルディオ。
ヴァルディオ。
ヴァルディオ。
ヴァルディオ。
勇者
「増えた!!」
吸血分身魔法。
100人ナルシスト。
悪魔の斧
「うるせぇ!!」
100人同時
「私が一番美しい」
「いや私だ」
「いや私だ」
勇者
頭抱える。
「ナルシスト会議!!」
ナターシャ
キレる。
「もういい」
拳。
ドン!!
鏡破壊。
パリーン!!
城の鏡
次々割れる。
ヴァルディオ
絶叫。
「鏡ぃぃぃぃ!!」
ベルゼリア
氷魔法。
城凍結。
ルミエラ
光爆発。
城崩壊。
ドォォォォォ!!
ヴァルディオ
瓦礫の中。
ボロボロ。
「私の」
「城が…」
勇者
肩叩く。
「次行こう」
ヴァルディオ
泣く。
「私の」
「美しさを」
「理解しない」
「女たちめ」
三姉妹歩きながら。
「うるさい」
「非合理」
「自分大好きですね♡」
悪魔の杖
「第一試練突破!!」
悪魔の剣
「城崩壊!!」
悪魔の斧
「いつもの!!」
勇者疲労。
「まだ」
「6人いるの…?」
その時。
空。
⚔魔力。
悪魔の槍
「次の試練」
「堕天騎士城」
勇者震える。
「もう帰りたい」




