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魔王の娘、三姉妹ですが、勇者を奪い合って魔界が崩壊寸前です。  作者: 虫松
魔界でカオスな新婚生活始まる。

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第7話 温泉地帯蒸発事件(反省ゼロ編)

魔界・最深部。

伝説の回復温泉アビス・スパ


「一晩浸かれば世界崩壊の疲労も回復する」

「二晩で魔王級」

「三晩でだいたい悟る」


※効能には個人差があります。※例外 人間


勇者一行、到着。


湯気もくもく。

硫黄の匂い。

魔物もタオル装備。


勇者

「今日は平和に回復するぞ……!」


三姉妹

「「「はい(監視体制)」」」


エリシア、静かに微笑む。


そこへ


魔界議会・緊急魔導通信。


黒い魔法陣、展開。


『通達』


「人間の勇者を夫にするな」


「魔界の血統を守れ」


「婿入り反対」


温泉の湯、ぴしっと凍る(気配的に)。


ナターシャ

「はぁ!?誰がそんな話――」


ルミエラ

「つまり私たちの中から……?」


ベルゼリア

「政治的圧力。想定内」


三姉妹、板挟み。


魔界の期待。

勇者への想い。


湯気の中で、空気が重い。


その時。


エリシア、立ち上がる。


湯けむりの中、真っ直ぐ。


エリシア

「正妻の座が欲しいのではありません」


静か。


エリシア

「隣に立つ覚悟が欲しいのです」


しん、と温泉地が静まる。


湯面が揺れない。


勇者

「え、急に名言ゾーン?」


三姉妹、動揺。


ナターシャ

「覚悟……」


ルミエラ

「奪うんじゃなくて……」


ベルゼリア


その瞳が、初めて揺れる。


ベルゼリア

「……感情は、計算を鈍らせる」


だが。


魔力出力、乱高下。


温泉の湯温、


0℃ → 100℃ → 氷結 → 沸騰。


「あつっ!!つめっ!!」


魔物たち大混乱。


勇者

「温泉がログアウトした!!」


ベルゼリアの周囲に魔法陣が暴走展開。


情報改竄式、誤作動。


温泉効能:


「疲労回復」→「疲労倍増」→「性格反転」


ゴブリン(急に哲学者)

「我思う、ゆえに我ゴブリン」


その時。


上空に黒い影。


ブゥゥゥゥゥン……


巨大な羽音。


降臨。


ベルゼブブ。


挿絵(By みてみん)


魔界の貴族

ハエ王。

漆黒のスーツ。

花束持参。


ベルゼブブ。

「やあ、我が婚約者たち――」


三姉妹

「「「は?」」」


勇者

「誰!?」


ベルゼブブ。

「幼少期に交わした“将来結婚しよう”契約、覚えていないのかい?」


ナターシャ

「三歳のときの“おままごと”!?」


ルミエラ

「泥団子指輪のことですか♡?」


ベルゼリア

「法的効力、ゼロ」


ベルゼブブ、汗。


ベルゼブブ。

「で、でも魔界議会も推してくれて――」


ナターシャ、肩ぽきぽき。


「燃やすぞ」


ルミエラ、にっこり。


「精神矯正しますか♡」


ベルゼリア、無表情。


「存在削除、試す?」


ベルゼブブ。

「ごめんなさい」


しかしハエ王、諦めない。


ベルゼブブ。

「その人間より我らが相応しいと証明すればいいのだろう!」


プロポーズ魔法陣展開。


「永遠の蠅王妃契約フォーエバー・フライ


三姉妹、同時無言。


拳。


ゴッ。


ドゴォ。


バキィ。


殴り合いではない。


一方的制裁。


ナターシャ 炎のストレート。

ルミエラ 光のビンタ。

ベルゼリア 氷の回し蹴り。


ベルゼブブ、空中三回転。


温泉にドボン。


「じゅっ」


湯が一瞬蒸発。


ベルゼブブ。

「ぼ、僕はただ愛を――」


ナターシャ

「重い」


ルミエラ

「しつこい」


ベルゼリア

「ハエ不快」


三連撃。


ベルゼブブ。

「うわあああああああ」


泣きながら飛び去る。


羽音、遠ざかる。


静寂。


温泉、半分消滅。


地形、えぐれている。


勇者

「また温泉地帯が蒸発してる!!」


管理人(白目)

「三回目……」


三姉妹、息を整える。


視線が、エリシアへ。


エリシア

「覚悟は、誰かを排除することではありません」


湯気の中、穏やか。


エリシア

「共に立てるかどうかです」


ベルゼリア、拳を握る。


初めて、感情のまま。


ベルゼリア

「……私も、隣に立ちたい」


ナターシャ

「奪うんじゃない」


ルミエラ

「選ばれるのを待つんでもない」


三人、勇者を見る。


勇者

「いやまず温泉直そう???」


その瞬間。

残った源泉、爆発。


♨完全蒸発。

更地。

看板だけ残る。


【本日休業】


ナレーション

魔界の伝説の温泉は消えた。

だが三姉妹の覚悟は、少しだけ固まった。

反省はしていない。

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