第3デート 次女 ルミエラ編 腹黒天使のショッピングデート
舞台:魔界最大ショッピングモール《エデン・プラザ》
天井は光の結界。
床は雲のような魔法絨毯。
店員は全員、微笑みが完璧すぎる。
入口でルミエラ、ふわりと勇者の腕を取る。
「今日は勇者様を着せ替えます♡」
勇者ユウ=アルトリアス、逃げ道消失。
遠隔監視中
ナターシャ(ポテチ食いながら)
「来たぞ腹黒ターン」
ベルゼリア(双眼魔鏡)
「精神干渉濃度、上昇中」
① 高級ブティック巡り
ルミエラ、天使スマイル全開。
「こちらのジャケット、勇者様の肩幅にぴったりです」
距離ゼロ。
鏡越しに目が合う。
勇者
「近い近い」
ルミエラ
「似合いますよ。私の隣に立つための装いです」
店員、なぜか涙目で拍手。
店員A
「尊い……」
ベルゼリア
「軽度洗脳確認」
ナターシャ
「やってんなぁ!!」
実況席
悪魔の杖
「精神ショッピング開始!!」
悪魔の剣
「服選びで外堀埋めてる!!」
悪魔の槍
「勇者がマネキン化!!」
悪魔の斧
「逃げ場ゼロ!!」
聖剣
「……主よ、正気を保て」
② ペアアクセサリー罠
ルミエラ、自然な流れ。
「せっかくなので、記念に」
ペアリングコーナー。
勇者
「自然じゃないよな!?」
ルミエラ、指をそっと重ねる。
「サイズ、測りますね?」
指が絡む。
脈拍上昇。
背後の店員、完全に祝福ムード。
「おめでとうございます♡」
勇者
「まだ何も決めてない!!」
ルミエラ、微笑みはそのまま。
だが背後で
目だけが冷える。
(ここで既成事実を作れば七割確定)
ナターシャ
「顔が怖ぇ!!」
❄ベルゼリア
「裏人格、表出」
③ カフェで未来談義
最上階、雲上カフェ。
「勇者様は、どんな未来が理想ですか?」
柔らかい声。
甘い紅茶。
勇者、少し真面目になる。
「隣で笑ってくれるやつがいればいい」
ルミエラ、一瞬だけ目を伏せる。
「……では、私がいれば完璧ですね?」
囲い込み。
逃走経路、遮断。
実況席
悪魔の杖
「未来設計図作成!!」
悪魔の剣
「完全に妻ポジ狙い!!」
悪魔の槍
「外堀どころか本丸直行!!」
悪魔の斧
「これは強いぞ!!」
聖剣
『愛は契約ではない』
④ 不意の優しさ
近くで小さな魔族の子供が泣く。
風船が天井に。
ルミエラ、即座に立ち上がる。
「大丈夫ですよ」
純粋な笑顔。
魔法で風船をそっと戻す。
頭を優しく撫でる。
そこには打算がない。
ベルゼリア、演算停止0.2秒。
「……本心比率、増大」
ナターシャ
「……あれはガチだな」
勇者、静かに言う。
「お前、ほんとに優しいな」
その瞬間。
ルミエラの微笑が崩れる。
ほんの一瞬。
弱さが見える。
「……独り占めしたいだけです」
声が低い。
本音。
裏の顔
勇者が席を外した瞬間。
空気が変わる。
笑顔、消失。
「邪魔をする者は排除します」
背後の店員、完全洗脳完了。
「勇者様はルミエラ様のもの」
魔力が静かに広がる。
精神干渉極大魔法
《楽園監獄》
発動準備。
ナターシャ
「うわ出た!!」
ベルゼリア
「独占欲、危険域」
勇者、戻ってくる。
ルミエラ、即座に天使モード。
「お待たせしました♡」
ギャップ落差、危険。
実況席
悪魔の杖
「表天使!!裏悪魔!!」
悪魔の剣
「情緒ジェットコースター!!」
悪魔の槍
「精神囲い込み完成間近!!」
悪魔の斧
「怖ぇぇぇ!!」
聖剣(低く)
『独占は、愛を歪める』
デート終盤
夜のモール。
イルミネーション。
ルミエラ、そっと勇者の腕を抱く。
「選ばれなくても……離れませんよ?」
甘い声。
しかし目は本気。
ナターシャ
「重っ!!」
❄ ベルゼリア
「執着度、最大値」
勇者、苦笑。
「重いけど……嫌いじゃない」
ルミエラ、完全停止。
そして
心からの笑顔。
ほんの一瞬。
腹黒でも天使でもない、
ただの少女。
実況席・総括
悪魔の杖
「精神ショッピング完全制圧!!」
悪魔の剣
「囲い込み成功率高い!!」
悪魔の槍
「でも重い!!」
悪魔の斧
「一番怖いのこの人だろ!!」
聖剣
『……愛は選ばれるもの。奪うものではない』
監視席。
ナターシャ
「爆発の方が健全だな」
ベルゼリア
「精神戦が最も危険」
魔界三姉妹デート、終了。
勇者の心は
熱と理性と独占欲に包囲されていた。




