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伝説の『サン・ジェルマン伯爵』は不老不死か?『聖書のカイン』と同一人物か?  作者: 如月妙美


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第3章 数千年の長命説と旧約聖書のカイン説

3-1. 数千年以上生き続ける不死者

 サン・ジェルマン伯爵に関する超常的な伝説の中でも「数千年以上生きている」という説は、古代エジプト、さらには人類創世期までさかのぼるほどの長命を彼が得ていると主張する極端なものだ。たとえば、伯爵自身が「イエス・キリストに会った」とか「クレオパトラやローマ皇帝ネロの時代を知っている」といった逸話を語ったという記録が散見される(もちろん事実か否かは不明)。

 こうした“自称”か“風説”かを背景に、サン・ジェルマン伯爵は「時空を超えた人物」としてオカルティストから神聖視され、「長寿の秘法」や「神性と人性を併せ持つ賢者」のイメージを確立していった。


3-2. 聖書のカインとの同一人物説

 カインは旧約聖書『創世記』に登場するアダムとエバの長男であり、弟アベルを殺害した罪によって神から「地上をさすらう者」とされた。神はカインに「印」を与え、彼を誰も殺せないようにした(カインに手をかける者には7倍の報いを与える)という記述もある。ここから「カインは不死の呪いを受けて世界を放浪している」という伝説が中世以降に生まれ、吸血鬼伝説や永遠の放浪者伝説とも結びつく場合があった。

 サン・ジェルマン伯爵をカインと同一視する説は、「伯爵が自分の犯罪や過去を隠すために仮の名を使い、不死に近い存在である」というロマン的な発想から広がったと考えられる。カインが“永遠の放浪者”として、様々な時代を生き抜いているという解釈と、サン・ジェルマン伯爵の神出鬼没かつ年齢不詳な姿がオーバーラップしたのだろう。


3-3. 他の超長命伝説との比較

 古代から中世を経て、欧州にはさまざまな「放浪のユダ」や「聖杯を守護する騎士」が延々と生き続けているなどの伝承がある。サン・ジェルマン伯爵もこれらの系譜に属するキャラクターとして理解でき、現実の伯爵の不可解な言動が神秘主義者たちの空想と結びついて数々の長命説を生んだと見るのが自然だ。


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