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第1話 夢とノート

こんにちは、NNAOKI。

無表情でクールに見えて、頭の中ではいろいろ考え続けていて、

しかも事件が勝手に向こうから転がり込んでくるタイプの主人公が好きなんです。

だから、自分の「好き」と「思いつき」を詰め込んで、この物語を書いてみました。


ジャンルとしては、ファンタジー、異世界もの……そんな感じになると思います。

それに、ヒロインへの“ちょっとしたアクション”も多めかもしれません。

正直に言うと、フラグをあちこちに立てる主人公が好きなんですよね。

とはいえ、ガチのハーレムというほどでもなくて。


というわけで、ぜひたくさん読んでもらえると嬉しいです。

僕も、もっと上手く書けるように頑張ります。

第1章 夢とノート


人は誰だって、夢を持っているものだろう。

なりたい自分、やりたいこと。

そう、俺にもある。しかも――一番やりたいことが。


――「どんな事件でも、一番カッコいい男になること」。


主人公じゃなくていい。

正義の味方である必要もない。


ただ、その場面に……どんな場面であっても、

誰かが俺を見て、こう思えばいい。


【あの男、何者だよ……クソかっこいい】


それだけ。……うん。

本当に、それだけでいい。


たとえ俺が画面の端っこに映るただの影でも、

誰かの記憶にそう刻まれたなら、

それはもう夢が叶ったも同然だ。


ああ……想像するだけで、

心臓が跳ね上がって耐えられなくなる。


どうして俺がこうなったのか説明するなら、

子どもの頃まで遡る必要があるだろう。


小さい頃は、RPGのキャラをノートいっぱいに描いて、

剣士だの魔王だのになりきっていた。

朝も夜もアニメを観て、

主人公と同じくらい――いや、それ以上に悪役が好きだった。


だって、あいつらは決まって、

忘れられない一言を吐くんだ。

説明なんていらないのに、

その瞬間、場面すべてが凍りつくような言葉を。


【来たか】


考えてみろよ。

現実世界で、理由も文脈もなく、

いきなり誰かがそんな台詞を口にしたら――

どれだけカッコいいと思う?


あるいは王道展開。

フードで顔を隠した謎の男が、

兵士たちの追撃を振り切って、

無理やり結婚させられそうな少女を救い出す――。


想像しただけで、

空気が吸い取られる感じがして、

あああ……ってなる。


もちろん、現実でそんなことを無計画にやれば、

変人扱いされるか、

台詞を言い切る前に捕まるのがオチだろう。


でも、そんな些細なことは気にしない。


だからこそ――

「やりたいこと」を恥ずかしい失敗で終わらせないために、

俺はすべてを鍛えた。


戦い方、身体能力、動き方、逃げ方、

自分がダサく見えない倒れ方、

そして何よりも重要なのが――


カメラマンになること。


そう、カメラマンだ。


多くの人は、カメラマンは“画面の外側”の存在だと思っている。

だが俺は、その隠された力を知っている。

この世界は――フレームで動いている。


誰かが記録しなければ、

「カッコよさ」は存在しなかったも同然だ。


カメラマンの中には、ランナーより速く走る者もいる。

重量挙げ選手より重い機材を抱え、

走り、避け、そして――

すべてが完璧に揃った一瞬を切り取る。


俺も、それを鍛えた。

どの角度が一番シャープに見えるか。

どんな光なら眼鏡に最高の反射が入るか。

どんな立ち方なら、

何もしていないのに「すべてを知っている男」になれるか。


全部――

世界を救うためじゃない。

ヒーローになるためでもない。


ただ、いつか。

闇の中で“影であり光でもある存在”として立ち、

誰かにこう思わせるためだ。


――「あの男……一体、何者なんだ?」


そして、俺の学生カバンの中には、

その“究極にカッコいい自分”になるために欠かせない、

一冊のノートが入っている。


黒い表紙で、角は使い込まれて少し擦り切れていて、

中身は小さなリストでびっしりだ。

計画でも、予言でもない。


――俺がやりたいことと、

世界にカッコよさを見せつけるための、

完璧に練られた演出集。


俺はこのノートを、

《影の演出帳》と呼んでいる。

……ダサいと思うだろ?


もちろんだ。

でも俺は気にしない。

この世界は“正しさ”で動いているんじゃない。

“イメージ”で動いているんだから。


ノートの中には、

細かい文字と暗号のような走り書きが、

ページいっぱいに並んでいる。


・誰も予想しない場面で「来たか」と言う

・大事件が起きるフレームには必ず映る

・完璧なタイミングで眼鏡を外し、光を反射させる

・危機的状況にいる誰か(※必ず女子)を颯爽と助ける


……などなど。


日付も、場所も、人名もない。


なぜならこれは計画じゃない。

“いつか演じるための夢”だからだ。


俺は未来を予言するつもりはない。

ただ、世界が完璧な舞台を用意してくれるのを待って、

そこに一番カッコいい角度で立つだけ。


そういえば、この眼鏡。


俺は近視でも遠視でもない。

ただ、光の反射が最高になるから掛けているだけだ。


外した瞬間、

世界が半秒だけ止まったように見える。

その半秒は、超能力なんかじゃない。


でも――

千の言葉より、

ずっと多くのことを語る“カッコよさ”を生み出してくれる。

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