北の大地ー魔王の土地モンフォレゴンーモンブランとショートケーキ
ばさばさばさ!ばさっ...!
帆船の帆がはためき揺れる。
「はっ!?マーメイドは??」
「おきゃくさーん。もうすぐ着きますよ。身を乗り出さないようにお願いいたします。」
帆船の帆の間から大地が見えた。
「うわぁーーーーー!!」
あれが・・・外の大地。
まず何を食べようかなー?
”ショートケーキ限定発売‼”
「ショートケーキかぁ・・・すみませーん!一つくださーい!」
「はいよ!ショートケーキ一丁!」
ショートケーキがでてきた。イチゴのちょこんと乗ったイチゴショートだ。
ぱくっ・・・。
ほのかにイチゴクリームが香る。
ぱくっ・・・。
イチゴの酸味が広がる。
ぱくっ・・・・。
あっ、もうないや。
「すいませーん。同じのもう一つ・・・。」
「あいよー!今日の分はこれでラストね!」
「あっ、」
(どうしよう・・・今日お母さんの誕生日だから大好物を買ってあげようって・・・。)
「あっ。いります?譲りましょうか?」
少女は驚いたように口を開いた。
「いいんですか!?ありがとうございます!代わりと言っては何ですが、モンブランどうぞ。」
小粒の栗がのったモンブランをもらった。
モンブランはあまり好きじゃないんだけどな。
ぱくっ!
ん・・・。栗に甘い蜜がかかっている。
ぱくっ!
案外なかなかいける・・・!
ぱくっ!
おなかいっぱい!
(そういえば・・・)
「すいません、つかぬ事をお聞きしますが・・・。」
「なんでしょう・・・?」
「ナポって知ってます?」
少女は身をすくませた。
「あ、あの!私、用事を思い出したのでこれで!」
少女は走り去ってしまった。
「なんだい藪から棒に。あの”歩く人間兵器エナポテ=ハサッサ=エザポール”の名前を出すなんて・・・。」
「(やっぱり有名なんだ・・・。)あ、ありがとうございます!失礼します。」
角を曲がり一休みしている
「はあー。どうしよう・・・ナポに会いたくないよう・・・」
突然名案が浮かんできた。
「そうだ!いったん家に帰ろう!あっ、でも赤ん坊のことどうしようか?」
なぽはぐっすり寝ている。
「ふふふ。かわいい。お父さんになんて言おう。まあ、なるようにしかならないか・・・?」
覚悟を決めてもう一度船に乗り込んだ。
今度はマーメードなんかに襲われませんように。
「ここのショートケーキ美味しいよねー」
「わかるー!なんかくせになる」
「でも噂によるとなんか怪しい薬が入ってるとか」
「ほんとにー?」
「うそうそ!こんなにおいしいからそんな噂が出てきたんだよきっと」
「でも木苺にしては甘いよねー」
「たしかに」
「このイチゴが食べられるだけで死んでもいい・・・」
「死んでもいいよね・・・」
「死んでも・・・」
「・・・」
「・・・」
「なーんてねー!!!」
『きゃハハハハハ!』
あとがき




