大陸の中心ー魔王城ーなぽなぽキックと簡易演算
コンコン
魔王城の門をノックする音が聞こえる
『魔王は寝室にて仮眠中・・・起こす時間は龍の刻25年の誕生日で!』
コンコン
再び魔王城の門をノックする音が聞こえる
「いらっしゃいませ。なぽ様、エナ様。」
「なぽなぽなっくう!」
ぱし!メイドが片手で受け止める
「魔王様は先日お目覚めになられました。エナ様の日記を楽しみになさってましたよ。」
目を瞑っていたエナが目を開ける
「ここどこ?」
「えー?エナねぇさまはまた再起動中?」
「なぽの冗談は・・・!?」
エナの記憶のアップデートが行われる
「この地点での状況・・・?」
「エナねぇさまは魔王様のぐんゆうかっきょを見に来たんだよね?」
「あー・・・魔王城に来た理由は・・・えっと・・・」
「エナさま。なぽ様の言う群雄割拠とはつまり魔族の民衆のことでございますね」
「意味が違う・・・。」
エナは軽く絶句するくらい意味が通じなかった
「こちらへどうぞ」
メイドに魔王城の奥へと案内される
魔王城の中は人間の城と比べるまでもなく”しずか”で”威厳”のないそれでいて”埃っぽい”城だった
ある部屋の前で立ち止まった
「魔王様はいまとても不機嫌です。『嘘を吐いたやつぁ誰だろうと殺す。』だそうです。お気を付けください」
ぎぃ・・・ぼっ!ぼっ!ぼっ!
開けると同時にランタンに火がついていった
「カレンさま。なぽ様とエナ様がお越しになられました」
しゅっ!びぃぃぃん・・・!
メイドの頬をかすめない位置にダーツのような何かが飛んできた
「ファーストネームで呼べと伝えていないのか?全員に伝えておけ。」
「かしこまりました。ファントム。」
エナが戸惑っていると
「なぽなぽなっくぅ!」
ぱしっ!
片手で受け止められた
「エナとなぽか。今日来るとはやはり運が悪いな。では日記を見せてもらおう。あと用は何だ?」
「あー・・・確か・・・有力な情報をもってきたよ・・・?かな」
ばしゅう・・・エナの腕が虚空へと消えていった
(いたい・・・!!)
「もう一度問おう。お前の来訪の目的はなんだ?」
「いたい・・・嘘は言ってないけど・・・」
左腕が暖炉へと飛び込み、燃えている
「ぐっ・・・なぽ・・・こいつ理不尽すぎるよ・・・!なぽ?」
「魔王ファントム=オナー=カレンはこの時代での唯一の神代の魔王でこの大陸の魔族7億9000万を従えていると言われているが、その実その半分ほどが奴隷であり魔族ではないため戦力として数えられるのは北のノーブリッジ天文台のジナー=オプシャーと東の火山の麓、ドラゴンの里のィオス―=ブレイド=ヤチヨ(リオス―と発音)の二名に加え、各地に点在する魔族の長たちの率いる軍勢であると予想されます。数にすると約5000万。」
「なぽ・・・?」
「ああ。やはりなぽの演算は嘘がなくていい」
なぽが遠くで喋り続けている
(そうか・・・停戦協定を結びに来たんだっけ?)
なくなった腕のあった場所から血がどんどん失われていく
(やばいな・・・世界・・・滅んじゃう・・・)
――――25年1ノ月1日午前5時37分8度目の死亡死因:腕を切り落としたことによる出血死
「エナねぇ?」
めんどくさそうにエナが答える
「なに?」
「ナポって停戦協定でなんとかできるの?」
エナの日記が飛んできた
「なになに?」
『戦死者999万負傷者魔族、ミーレス統治国家併せて国ひとつが傾くほど
この作戦は失敗かもしれない。勇者は髪の毛の抜きすぎで禿げろ
エナポテ=ハサッサ=エザポールは女の子なのに・・・
ナポを攻略するカギは〇〇だ。近くにありすぎてわからなかった。』
「うん?掠れてて読めないにゃあ?」
「私はあんたじゃないかって思ってるよ。」
「にゃあ?」
「だってその幅だと丁度2文字はいるじゃない?」
「にゃあ・・・。」
「ねぇ、な・・・」
「にゃあ?にゃにゃあ?にゃあ?」
「なぽ・・・犬の鳴き声はワンだよ・・・」
あとがき終了




