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規格外のお姫様  作者: セラ
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婚約2

バーミリア国出発当日


 「姫様、もう予定時刻を過ぎているのですが」


 「迎え来ないですねぇ、どうします?」


 「もう少し待ってみましょう、あっちも国際問題にはしたくないでしょうし」


 迎えが来ません!

 かれこれ20分は待たされているのですが、グレイシア国からの使いも迎えの人たちも来ません。

 私の評判は、国内ではともかく国外ではそんなに悪くなかったはずなのになぁ・・・。


 「元々、この婚約はあちらからのものだと言ってませんでしたか?」


 「そう、向こうの王位継承問題がきっかけだけど一番は私の保護のためだからね、あっちは納得してないんじゃないかな?」


 「姫様のことも何も知らないのでしょうね、こんなに素晴らしい方はいないのに」


 「いやいや、私くらいの人なんてもっといるよ」


 「姫様は自覚が足りないのです、だから王妃様やメイリーン様になめられるのです!」

 

 「まあまあ、落ち着いてルイ」


 ルイは私の専属の侍女で、元孤児。

 まだ私の実の母が生きていた頃、孤児院の視察に行ったときに出会った。そして、ルイは双子でもう一人、ルイの双子の妹も私の専属の侍女として引き取った。


 「お姉ちゃん、落ち着いてミレイ様が素晴らしいのは当たり前だけど、いつものお姉ちゃんじゃないと私も落ち着かないから」


 「ランはよく落ち着いていられるわね」


 ルイとランは双子で、同じブラウンの髪とオレンジの瞳だがルイは綺麗な感じでランは可愛い感じだ、そしてルイは常に敬語で私に声をかけるけど、ランは敬語を使うのは公務の時などの公の場だけだ。

 それよりも今は、迎えが来ないことが問題だ。


 「とりあえず、もうしばらく待って来なかったらもう先に出発しちゃおう」


 「ねえ、ミレイ様あちらからの使者って誰が来るんでしょうね」


 「私の噂があちらでどうなっているのかわからないからね」


 「あんまりに姫様への態度が悪い場合は、お仕置きですがね」

 

 そう言ってルイは物凄く悪い顔で笑っていた。怖い怖い。


 「お姉ちゃん、顔怖いよ」


 そんな感じで迎えに来ないグレイシア国の使者への愚痴を言う二人をなんとかなだめていると、遠くから馬車がやってきた。


 


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