噂の姫
久しぶりの新作です。
更新はまばらになると思いますが、なるべく毎日頑張ります。
よろしくお願いします。
「きゃーメイリーン様~」
「メイリーン様は今日も綺麗だなぁ~」
「本当に、バーミリア国は次代も安泰だな」
「なんたって“王印”持ちのメイリーン様がいらっしゃるからな」
今日も大盛況だなぁ…。
今日はバーミリア王国の月に一度、王家の人達が国民の前に姿を見せて、最近の国のことを報告するのと国民の日頃の働きを労うことが目的の行事だ。
「それにしても、またミレイ様は姿を見せないんだな」
「そりゃ、出来損ないの姫なんていらんだろ。異世界からきた妃の娘か知らんが、“印”を持ってないのなら何の役にも立たんさ」
「それに、噂じゃ相当な男好きでだらしない頭の悪い姫だとさ」
「そりゃ、出てこれねぇわけだ」
私はそんな噂がたってるのか。あ、まずい父様との約束の時間に遅れる。
「でもなぁ~、なぜか国王様も姿見せないし他の国だとミレイ様は人気なんだよなぁ」
さっき噂になっていた、相当な男好きでだらしない頭の悪い姫が私、ミレイ・フィーリス・バーミリアなんだけどね。
さ、城に急ごう。