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最強の剣を求めて~Another Story~  作者: 遠浅 なみ
第3章 ゴエアール地方
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ヘイズフィルド5 ~ ツルボウ、女性陣に囲まれて ~

※スキル名を変えました。過去分も変更します。※

【ディテクト】

周囲の敵意を検知するスキル。

「回復と支援系のスキルが使えるノーニフはこちらにしてもらいたい。」

「そしたらアユム一人をそっちに入れると女の子一人になっちゃうから

こっちに入れた方が良いんじゃない?」

「確かにそうだ。そういう事でどうだろうか?」

サッチャンはニャルマーの意見も加味して、俺たちに合意を求めてきた。


「別に俺はどんな感じでもいいよ。パワルドはどう?」

「俺もそれで構わないから、それで決まりだな。」

ツルボウを除いた4人で話がまとまった。


ウォーク・アールズがポスリメンを倒したタイミングで一旦集まり、

二手に分かれることを説明し、チーム編成を伝えた時に

ツルボウが一瞬ニヤリとした気がした。


「じゃ、俺たちはこっちで。」

パワルドとウォーク・アールズの男3人で右へ曲がることにした。


「それじゃ、アタシらはまっすぐで。」

サッチャンは前方を指さし直進し、

女性4人に囲まれたツルボウは嬉しそうだった。


二手に分かれて少し進むと、3体のポスリメンが現れた。

「俺が左のをやるから、2体はよろしくな。」

パワルドは左の1体に攻撃し、ホーヘイ達3人で2体を攻撃し始め、

俺はホーヘイ、クマイアル、フゴマンにパワーアップを順次掛けた。


パワルドは氷塵纏爪ひょうじんてんしょうを使わずに倒し、

3人もパワーアップをかけたため先ほどより早く倒した。


「このバフすげーッス。」

「これなら、この辺は余裕っしょ。」

動く回数が減ってフゴマンは喜び、クマイアルは斧を片手に気が緩んでいる。


「ほら、また2体来るよ。」

ディテクトで引っ掛かった前方を見た。


「僕たちでやります!」

ホーヘイが号令を掛け、フゴマンとクマイアルと共に攻撃を開始した。


「パワルドは行かないの?」

「3人だけでも十分だろうしな。それより早くポスリメン赤とやりてぇな。」

退屈そうにパワルドは腕を上にあげて伸びをした。


「後ろからも2体来てるけど、どうする?」

「それは俺の得物だな。」

後ろから現れたポスリメンにパワルドは周りに気を使う事なく派手に動いている。


「千日の塔では1人でやってて、しかもここは狭いから

3人に気を使いながらやってたみたいだね。」

パワルドの動きを見て感じた。


ウォーク・アールズの3人にパワーアップを掛け直したり

ダメージを受けた際にはヒールで回復してあげたり、

サポートに徹して進めていき

外が暗くなる前にサッチャン達と合流し、バトマへ戻った。


「もう皆さん打ち解けたようですね。」

ギルドに入るとシャローマが状況確認しに声をかけてきた。


「今日は2階にいたんですが、赤は出ませんでしたね。

彼らも茶だけであれば問題ないですね。」

ウォーク・アールズの面々は実力を評価され嬉しそうにしていた。


「なるほど。やはり昨日のはレアなケースですね。

とは言え、このままの形でお願いしても大丈夫でしょうか?」

「絶対赤がいないとは言い切れませんしね。

明日もこの形で2階を回ってみますよ。」

「既に他のパーティは3階に進んでしまったので、助かります。

もし赤が出たようであれば教えてくださいね。」

シャローマは一礼して別のパーティの所へいってしまい、

俺たちも精算をしてギルドを後にした。


【1月18日】

ここ数日、二手に分かれ探索したこともあり、

2階でポスリメンは見かけなくなった。


「はぁ。。。あ、お疲れさまでした。」

ギルドに戻るとシャローマは溜息を吐きながら、

俺たちに気付き出迎えてくれた。


「どうかされたんですか?」

「また1つのパーティがバトマを離れることになってしまったんです。」

ギルドの中は以前にも増して疎らだ。


ある程度実力のある人たちはリーインフに付いてケービヨンに行ってしまい、

俺たちが来る前日にも1つがカサーナへ行ってしまったと聞いている。

ここで更に冒険者が去ってしまうのはギルマスとして心苦しいのだろう。


「応援を頼んだりしてないんですか?」

「ケービヨンも人が足らないようで、カサーナにはお願いして、

近々ウォウヴェンハットの人達が来てくれる予定にはなりましたが。。。」

「アブレラがいるパーティーだよな。そいつは心強いな。」

「ええ、逆に彼らクラスでないと4階は厳しいので。

それで、今日はどうでしたか?」

困ったように苦笑いしてパワルドに答え、今日の様子を確認してきたので、

大方2階の討伐を終えて明日から3階を回ろうとしていることを伝えた。


「3階は1階2階と比べ、まだ多くのポスリメンが残っているので気を付けて、

特にウォーク・アールズはポスリメン赤が出るので

無理しないようにしてくださいね。」

今日は俺たちで最後だったようで、シャローマはアドバイスすると自席に戻った。


【1月19日】

今日からヘイズフィルドの砦、3階に挑む。

様子が分からないので10人で移動する事にしたのだが、

直ぐにポスリメン3体が前から現れた。


「赤は俺がやるからな。」

真っ先にパワルドが真ん中にいた赤に攻撃を仕掛けた。


「ッチ、仕方がない、右のはアタシがやる。ツルボウ行くよ。」

両端は茶で、ポスリメン赤を取られて舌打ちしながら、

サッチャンはツルボウを引きつれ攻撃を開始した。


「んじゃ、左はアタシ。」

まるで取り合うかのようにニャルマーもポスリメンに切り込み、

ウォーク・アールズは呆気にとられて見ていた。


「あ、後ろからも来た。」

前方と同じく真ん中にポスリメン赤、左右にポスリメン茶だ。


「ちょっとどいててね。」

ポスリメン赤に尻込みしているウォーク・アールズに前を開けてもらった。


「フローズンブリザ!」

まだ少し距離のあるポスリメンに唱えある程度ダメージを与えると、

ウォーク・アールズは驚きつつも戦闘態勢に入った。

「後はウチラらでやります。」

アユムが真ん中のポスリメン赤に攻撃すると、ホーヘイもアユムに加勢し、

フゴマンとクマイアルは両サイドの茶に攻撃を開始した。


ノーニフはアユム、ホーヘイとディフェンスアップを掛けた。

前方のパワルド達をチラリと見ると問題なさそうなので、

後方のウォーク・アールズに注力した。


ディフェンスアップがかかっているのでダメージは軽減されているものの、

ポスリメン赤の対応に当たっている2人は苦戦しており、

ノーニフはその2人をメインにヒールをかけ続けている。


ホーヘイとアユムにディフェンスアップをもう一度かけて効果を延長し、

パワーアップもかけてあげた。


ノーニフはそれぞれポスリメン茶に当たっているフゴマンと

クマイアルにも気を配りダメージが蓄積する前にヒールをかけている。


両サイドにもパワーアップをかけ、ポスリメン茶を倒すと、

4人でポスリメン赤を袋叩きにした。

ここまでくれば大丈夫だろうと一安心し、前方を振り返るとこちらは

既に倒し終わっていた。、


「こっちは問題なく終わったな。」

パワルドとサッチャン、ニャルマーが戻ってきた。


「パワルド、悪いけどまた直ぐ3体くるよ。」

ツルボウだけは近くにいることを察知していたようで、

そのまま前方で構えていた。

パワルドはニヤリとすると全力で前方へ駆けていった。


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