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最強の剣を求めて~Another Story~  作者: 遠浅 なみ
第1章 始まりの町(チュートリアル編)
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護衛依頼と新たな仲間

「なあ、パーティを組むとどんなメリットがあるんだ?」

「え、兄貴は講習受けてないんすか?」

パワルドは呆れながらも説明してくれた。要約するとこんな感じ。

 ・パーティーはギルドで登録可能

 ・パーティーを組んでいると、全体攻撃時味方に攻撃はあたらない

 ・経験値は等分になり、スキルは使用した分だけ経験値がたまる

 ・アイテムのドロップ率も等分だが、まれに複数人がアイテムをゲットする場合がある

 ・パーティーランクが上がると、経験値ボーナスやドロップボーナスが加算される


要するに、経験値100の敵を4人で倒すと経験値は、25になる。

そこで魔法を使えば、それはそのまま1人のときと同様にスキルが成長する。

また、ドロップ率50%だとしたら、4人の場合、自分のところにアイテムが入る可能性は12.5%になるということらしい。

1人12.5%の確率だから、稀に複数人ゲットできる可能性が発生するということらしい。

誰が何をゲットしたか分からないが、ランダムなので仲間内で揉めることはご法度だ。

メリットとしては、より強い敵に立ち向かえ、死亡率を下げることが最大の利点だ。。


また、パーティーとは別にフレンド登録を行う。

これは、ゲームにもあった機能で、メッセージのやり取りが可能となる。


今日はまだ日が高いが、切り上げてギルドへ戻り精算を行い、パーティーの登録を行った。

パーティー名を決める必要があったのだが、パワルドが俺に決めてくれと言ってきたので、

「ゴドロン」とした。本名の苗字が神長だからゴッド、ロング、そこから付けてみた。

パワルドは、何かよく分からないが、別にいいんじゃないかと気にしていなかった。

また、精算が終わると討伐依頼3回のクエストを達成し、クエストを全てクリアした。

また、クエストが発生した。

<クエスト>

護衛依頼を達成せよ(報酬:1,000ゼニー)


引き続き依頼を受けてもよかったが、今日はこれで終わりにすることにした。

パワルドも同じ宿に泊まっていたが、それぞれ別の部屋を取り、今日は分かれた。



5日目。

昨日、9時にギルド前で待ち合わせしていたので、9時よりちょっと早くギルドへ向かった。

既に、パワルドは待っていた。

「おはよう。9時前なのにもう来てたんだ?」

「俺はこう見えても、待ち時間はきっちり守る!」

意外に律儀なやつであった。


2人でギルドの中に入り、依頼の掲示板の方に行こうとしたとき、パワルドが嫌そうな顔をしてぼそりと言った。

「獣人がいやがる。」

「あのネコ耳の女性か。あまり見かけないな。」

「あんな野蛮な奴が、何でいるんだか。」

掲示板の前に立ち護衛の依頼を探すと、獣人の20歳くらいのすらっとした女性がその依頼を見ていた。

「君もこの依頼を受けるのかい?」

獣人の女性に話しかけると、驚いた表情でこちらを見た。


「護衛の依頼もしてみたいと思っているのですが、獣人である私も受けれるでしょうか・・・」

「私もこの依頼を受けようと思っているのですが、一緒に受けますか?」

「え、あ、はい。いいんですか?」

「パワルド、お前はどうする?ここでお別れでも構わないけど。」

「兄貴、冷たてぇな~。一緒に受けるよ。」

パワルドは寂しそうな顔をしながら返事し、一緒に行くことになった。


 依頼内容:サンハイトシティーまでの商隊の護衛

 報酬:1人1,000ゼニー(先着10名まで)


まずは、一時的に獣人の女性をパーティーに加えることにした。

パーティーを組むことで、同士討ちがなくなる。

彼女の名前はニュルマー、戦闘は剣術をメインにしているとの事だ。


そして、依頼を受けるたいと申請書を出すと、護衛依頼について説明をしてくれた。

「ここから北に馬車で4時間くらいの所にあるサンハイトシティーまでの護衛になります。

先日の大雨で道が崩れてしまい、昨日まで通れなかったのですが、本日より通れるようになりました。

今まで留まっていた商隊の方々たちが北へ向かうので一緒に馬車に乗り護衛をお願いします。

もし、護衛中にモンスターを倒した場合は、別に報酬をギルドから出します。

ちょうど3台出発準備が整ったところなので、もしよろしければ直ぐに出発できますが、どうしますか?」

二人に目配せすると、うなずいてきたので直ぐに依頼を受けることにした。

直ぐに依頼を受けれると伝えると、別のギルド職員が商隊のところへ案内してくれた。

「お、あんたらが護衛の人たちか。珍しいな人間と獣人の混血パーティは。」

商隊は獣人にも商売をしているので、獣人でも問題はないみたいだ。

3台の隊列は、先頭が俺、次にニャルマー、最後にパワルドの順で荷台に乗り出発した。


先日まで通行止めになっていた北の門をくぐり抜け、始まりの町を後にする。

特にモンスターが出なければすることはない。

このまま4時間程馬車に揺られのんびりする予定だった。。。が、3時間くらい過ぎた頃、馬車が止まり御者が、

「モンスターの群れだ!」とこちらに声をかけた。

慌てて馬車から降りて前方を見ると、200メーターくらい先の道の上に、一角狼が20匹ぐらい寝ている。

ニャルマーとパワルドも降りてきて、前方の一角狼を見た。

念のため、この近くにいないか補助スキルのディテクトを使い周囲を確認したが問題なかった。


一角狼たちは、こちらに気づいているのか分からないが、特に動かなかった。

「ちょっと数が多いがどうする?」ニャルマーが尋ねてきた。

一人でも何とかなるとは思ったが、二人にも戦ってもらおうと思い、

「少し離れた個所からウインドカッターを唱えるから、近づいてきたやつを倒してもらえないか?」

と頼んだら2人は了承してくれたので、2人に「パワーアップ」と「スピードアップ」をかけた。

攻撃力とすばやさを上げる補助スキルだ。


【補助スキル:パワーアップ(消費 10MP/回)】

 対象者の攻撃力を3分間上昇させる。


【補助スキル:スピードアップ(消費 10MP/回)】

 対象者のすばやさを3分間上昇させる。


※バフ系のスキルは1回目+30%、2回目+20%、3回目+10%のステータス上昇。

 最後にかけたタイミングから3分間有効。

 4回以上かけてもステータスは変わらないが、効力が再延長される。


2人にバフをかけ、馬車と御者に100メータ手前くらいまで移動してもらい、

その後30メーターくらいまで3人で近づき、中央目掛けウインドカッターを連続して唱えた。


左に7匹、右に6匹に分断してこっちに襲い掛かってきたので、パワルドが左、ニャルマーが右に突撃した。

パワルドは力任せに殴りつけるスタイルで、ニャルマーは獣人としての素早さを生かしながら剣で切っていくスタイルだった。

引き続き俺もウインドカッターで攻撃し、無事倒しきって馬車に戻ると御者にものすごく感謝された。


その後は特に何事もなく、サンハイトシティーに着き、馬車はギルドの前に停車した。

御者がギルドに任務完了と途中でモンスターの群れに襲われたことを報告してくれた。

その後、ギルドから報酬として3人分の3,000ゼニーと討伐報酬として2,100ゼニーを代表してもらった。

一角狼は1匹100ゼニーとのことだった。

ギルドから報酬を受け取ると、護衛依頼を達成するのクエストを完了となり、クエスト報酬を受け取った。


クエスト報酬を受け取ると、チュートリアルクエストコンプリート報酬としてさらに2,000ゼニーを手に入れた。

その報酬も受け取ると、新たにクエストが発生した。



今回で「始まりの町」(チュートリアル編)は終わりです。

次回から「サンハイトシティー」の章になります。


★今回登場したスキル★

【補助スキル:パワーアップ(消費 10MP/回)】

 対象者の攻撃力を3分間上昇させる。


【補助スキル:スピードアップ(消費 10MP/回)】

 対象者のすばやさを3分間上昇させる。


※バフ系のスキルは1回目+30%、2回目+20%、3回目+10%のステータス上昇。

 最後にかけたタイミングから3分間有効。

 4回以上かけてもステータスは変わらないが、効力が再延長される。


攻撃力が100で、パワーレイジングをかけると1回目で130に、2回目で150に、3回目で160になる。

残り30秒のタイミングで4回目をかけると、ステータスは変わらないが、そのタイミングから3分有効になる。



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