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最強の剣を求めて~Another Story~  作者: 遠浅 なみ
第1章 始まりの町(チュートリアル編)
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討伐報酬と仲間

クリア報酬を受け取り、新たに発生したクエストを確認した。


<クエスト内容>

①剣を装備してモンスターを倒す(報酬:100ゼニー)

②魔法:ウインドカッターを使う(報酬:100ゼニー)

③ギルドの討伐依頼を3回達成する(報酬:500ゼニー)


②の横に「ヒント」のアイコンが出ていたので、確認してみる。

「魔法や技は、その属性をイメージし、魔法名や技名を唱えつつ、行動すると発動する」との事だ。

よく分からないが、適当にやってみれば大丈夫だろう。


東の森に着くと、何人か既に活動しているようだった。

同士討ちにならないよう、ある程度離れて討伐を開始する。

少しすると、ブルースライムが現れたので、風をイメージしつつ「ウインドカッター」と唱えてみた。

「シュパッ!」

見事にブルースライムに命中し、ブルースライムは消えた。

倒されたモンスターは魔素に帰るらしい。

「おお、これは凄い!」

ウインドカッターは風魔法の単体攻撃で、MPを10消費する。

もし、本来の初期レベルだったら、2,3発でMPがなくなってしまうので、魔法スキルはMP消費の効率が悪い。

なので、魔法スキルをメインで使う人は少ない。

だが、今の俺はMPは1600を超えているので、160発唱えることができるので全く問題ない。

そしてMPは1時間で1割回復するので、160自動回復する。

これを考慮するともっと唱えることが可能だ。

ちなみに、HPは1時間で2割回復する。

まずは、「ウインドカッター」を使うのクエストをクリアした。


次に、装備を一番攻撃力の低い剣に変えて、クエストをクリアしたいと思う。

またブルースライムが出てきたので、初めてなので全力で切りかかった。

「どぉ~ん」

スキルレベルが高く、全力を出したもんだから物凄い威力で、地面の一部が抉られた。

ある程度強力なモンスターが出るまで、使わないことにした。


改めて、装備を「梅の杖」に戻し、「ウインドカッター」を主軸としてモンスター討伐を進めていった。

あまりモンスターを発見できなく、歩いている時間のほうが多かったので、

補助スキルの【ディテクト】を使い、モンスターのいる箇所を調べながら効率よく倒していった。

今の俺のレベルでも半径10メーターくらいの範囲であれば、草の中に隠れていようと

把握することができる。

 【補助スキル:ディテクト(消費 3MP/分)】

  自分の近くのモンスターなどの敵意を検知する。

  補助スキルのレベルを上げることで、範囲が広がる。


ウインドカッターはある意味飛び道具なので、モンスターに逃げられることなくぽんぽん倒せた。

手当たり次第見つけたモンスターを倒し、日が暮れてきたので戻ることにした。


ギルドに戻り受付の女性にカードを提出すると、倒したモンスターの数をみて驚かれた。

初日で185匹も倒してしまったのだ。

「あの、杖をお持ちなのですが、魔法スキルで倒されたのでしょうか?」

質問されて「はっ」と気がついた。初期の段階で200匹近くを魔法で倒すことはありえないし、

そもそもモンスターとこんなにエンカウントしない。

なんとかごまかすため、

「いえ、体術も併用し、倒しました。」

「そうですか、でも初日から凄いですね。」

と答えたが、まだ驚いたままだ。そりゃそうだ、体術を併用すれば効率はぐっと落ちるはずだ。

ただ、報酬の処理を行ってくれ、5520ゼニーを手に入れた。


精算を終え、ギルドから出ようとしたところ、昨日もあったがたいのいい男パワルドと会った。

「よう、昨日も会ったな。杖を装備しているって事は、魔法メインなのか?珍しいな。」

「ああ、そうだけど、パーティは組む気ないよ。」

軽くあしらうと、

「まあ、魔法メインの人がいるとありがたいが、こいつらとパーティーを組むことにしたんだ」

と、横にいた3人を紹介してくれた。

「タカ」という槍を持った背の高い細めの男、「ハギー」という弓を持った女、「武蔵」という剣を持った小柄な男を紹介してきた。

3人は兄弟らしい。

「よかったな。」と声をかけ、ギルドを後にし昨日と同じ宿に1泊した。



3日目。

今日も、朝8時前に目が覚めた。今まで暮らしていた日本での生活習慣だろう。

北の門から入り、西も草原、東の森へと行ったので、北の方がどうなっているか気になったので、

ギルドに行く前に、散策してみようと思う。

といっても、300メーターくらい行けばたどり着けるので、そんなに時間はかからない。


町の北側にたどり着くと、門があり、門番が道をふさいでいたのでどうしたのか、聞いてみた。

「先日の大雨で道が崩れてしまい、現在修復のため通行止めにしている。

あと2,3日で復旧するかと思うので、それまで待っていてほしい。」

現状はこの町から出れないようだが、ギルドの依頼をあと2回達成しなければならないので、問題はないな。

ゲームでもイベントをクリアしないと先に進めない、よくあることだ。

大体町の様子を把握し、今日も討伐依頼を受けるためギルドで手続きをして、東の森へ向かった。


昨日と同様にウインドカッターでモンスターを倒していると、魔法スキルのレベルが上がり、

HPが1、MPが5、魔力が3、回復力が2、すばやさが1上がった。

レベルアップ時に上昇値が知らされるのだが、今いくつかは把握できない。

剣術などのスキルのレベルアップ時にも各ステータスが上がっているので、実はそれなりの数値になっていると思う。

日が陰ってきたので、ギルドに戻り精算すると6410ゼニーになった。

昨日のことがあったせいか、もう驚かれなかった。


4日目。

今日で討伐依頼3回クリアを達成することが出来るので、早速手続きをして東の森へと向かった。

順調に討伐を進めていたが、お昼近くになったころ近くから喧嘩をしている怒鳴り声が聞こえてきた。

野次馬気分で見に行くと、この間話しかけてきたパワルドたちが内輪もめをしていた。


既にハギーと武蔵はダウンしていて、パワルドとタカが殴り合いをしている。

見ず知らずの人たちではなかったので、止めに入ろうとしたときパワルドが渾身のパンチを顔面に入れようとしていたので、

パワルドの腕をつかみ、タカの顔面ギリギリで攻撃を止めた。

「事情は分からないが、それくらいにしないか。」腕を押さえつつ、パワルドに聞いた。

「ちっ!」と彼は舌打ちすると力を抜き1歩下がると、3兄弟は走り去った。

「どうしたんだ?」と彼に聞くと、タカとプライドがぶつかり合い、

だんだん獲物の取り合いが始まって、仕舞いには1対3で揉めたらしい。

1人で3人を圧倒していたとは、たいした力の持ち主のようだ。


強引に押さえたためか、彼は腕をさすりつつこちらを見ながら尋ねてきた。

「自分で言うのも何だが、俺は力には相当があるんだけど、全力で殴りかかったのに簡単に止められた

気がするんだけど、気のせいか?」

う~ん、レベル差があるからなんだろうけど、どう答えたらいいのやら・・・

返答に迷っていると、

「ま、言いたくねぇなら、無理に話さなくていいよ。ただ、せっかくだから手合わせしてもらえないか?」

え、面倒だなと嫌そうな顔をしていたら、

「本気で殴ったりしないから。で、もし実力を見て気に入ってくれたらパーティーを組むことを考えてほしい。

それだけだとお前にメリットがないから、もし俺が負けたらパシリにでも使ってもらってかまわないぞ。」

絶対負けない自信があるかのごとく、ドヤ顔で頼んできたので、ちょっとイラとした。

負けてもデメリットはないように思えるが、そもそもこちらも負ける気がしない。

適当に勝って、焼きそばパンでも買いにでも行かせるか。焼きそばパンがあるかは知らないけど。

仕方ないので、受けることにしたら、パワルドが「にやり」と笑った気がした。


少し離れ「かかってこいよ」と言わんばかりに、人差し指をクイックイッと挑発をしたら、

補助スキルの【挑発】が発動した。え、こんな簡単に発動するの?

 【補助スキル:挑発(消費 10MP/回)】

  攻撃対象を挑発者に向け、対象者の攻撃力を3分間上昇させる。

  そして、対象者の攻撃の命中率を下げ、補助スキル、回復スキルを封じる。


人にも効果があったようで、こちらに殴りかかってきた。

スキルレベルのおかげか、容易にかわすことが出来た。

蹴りも加えられ、だんだん速度を上げてきたが、難なく対処できた。

パワルドが蹴ってきた際に、軸足である左足を足払いし転ばせ、杖の柄を彼の首に当てた。

勝負は決まったので、杖を離した。

パワルドは立ち上がると、「参りました」と頭を下げてきた。

どうやら最後のほうは本気だったらしい。(おい、こら~!)


と、いうことで何をパシらせようかと考えていたら、

「これからは、兄貴と呼ばせてもらうぜ。よろしくな。」

と、にこやかに握手を求められた。

ん、俺が勝つとこいつをパシリにしてパーティーを組むということだったのか。

ということは負けても勝っても、パーティー組むことに変わりはなかったのか。。。


もう、あきらめてパワルドとパーティを組むことにし、握手をした。


後で分からなくならないよう、設定を抜粋しておきます。

HPは1時間で2割回復。

MPは1時間で1割回復。


★今回登場したスキル★

【魔法スキル:ウインドカッター(消費 10MP/回)】

 風魔法の単体攻撃。

 魔法スキルは、内部ステータス魔力によって威力が変わる。


【補助スキル:ディテクト(消費 3MP/分)】

  自分の近くのモンスターなどの敵意を検知する。

  補助スキルのレベルを上げることで、範囲が広がる。


【補助スキル:挑発(消費 10MP/回)】

 攻撃対象を挑発者に向け、対象者の攻撃力を3分間上昇させる。

 そして、対象者の攻撃の命中率を下げ、補助スキル、回復スキルを封じる。




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