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最強の剣を求めて~Another Story~  作者: 遠浅 なみ
第3章 ゴエアール地方
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ポスリメン討伐 ~ 中ボス登場:モブスタとラーセニー ~

【10月21日】

今日からカスミとアビナを加えた5人編成でポスリメン討伐に向かう。

そして今日から8時に出発することになった。

「基本的には昨日と同じ隊列で。アビナはカスミの周りを弓で攻撃してHPが減ったらヒールを。

俺は前衛3人にバフをかけたり、ウインドカッターで攻撃したりするよ。

それとニャルマーはカスミのサポートも頼む。よし、それじゃ行こう。」


黒エリアは前衛3人で片付け、俺とアビナはMPを温存した。

昨日よりもポスリメン黒が減っていることと、前衛が3人になったことで黒エリアは

ハイペースで抜けた。


青エリアに入りカスミがちょっと梃子摺るようになってきたのでパワーアップを掛けてあげた。

「なおっちのバフ最高!」

「おいカスミ、あんまり調子乗るなよ!」

「は~い。」

まぁカスミのサポートにニャルマーを付け、アビナもHPが減ったらヒールをかけてるので

問題は無いが。そして今までの中で最速で茶エリアへ到着した。


パワルドとニャルマーは問題ないが、カスミはディフェンスアップとスピードアップのバフを

追加しても複数相手をする場合、苦戦しアビナのヒールが必要になっている。

「おいアビナMPは大丈夫か?」

「うん、大丈夫。MP回復薬は大量にあるから。」

「コスト的に厳しくないか。」

「アビナんち、金持ちだから大丈夫だよ。」

「カスミッ!」

会話に割って入ってきたカスミに対しアビナは「シッ」と人差し指を自分の口に当てた。


魔法や回復スキルはベースレベルが低いと金持ちじゃない限り無理だから何となくは

分かっていたが。

「カスミ複数相手だと苦戦してるな。」

「バフを掛けてもらってるけど、正直きついかな。1対1なら問題ないとは思ってるけど。」

「パワルド、ニャルマー、この辺でレベル上げをしようと思うけどどうだ?」

「ああ、いいんじゃねぇか。俺も兄貴のバフがなけりゃ複数相手は苦戦してるだろうし。」

「そうだね。私達の目的はポスリメンを減らすことだし良いと思うよ。」


そのままその周辺で茶エリアでポスリメン討伐を行い、13時過ぎに戻り始めたが、

16時半頃には宿営地に着いてしまったので、明日は14時頃戻り始めることにした。

俺達はずっと奥に進んでいくのではなく、茶エリアで暫く留まり討伐をしているので

戻り時間はもっとゆっくりで良さそうだ。



【10月24日】

討伐開始から10日が経過し、黒、青はほぼ殲滅し、

茶も当初から比べると2、3割程度の出現率になってきた。


そしてカスミのレベルも上がり、バフを掛ければ茶も2、3体を相手しても何とかなる。

「なぁカスミ、もう茶が複数出ても何とかなるし赤の出るところまで行ってみないか?」

カスミが確認のためにニャルマーの顔を見ると、頷き返してくれた。


「うん、行ってみる。みんなに助けてもらうかもしれないけど、よろしくね。」

「俺達以外の多くは数日前からポスリメンレッドを減らしているだろうから、

あまり奥まで行かなければ複数出てこないだろうし大丈夫だろ。」

パワルドも赤が出るところまで行くことに賛成してくれた。


「アビナはMP回復薬が足りなくなったら言ってくれよ。」

「大丈夫、宿営地でまた沢山購入したから。」

「それから念のために俺からあまり離れるなよ。ポスリメンがこっちに来るかもしれないからな。」

「うん分かった。ありがとう、なおっち。」

「顔がにやけてるぞ。」

パワルドが俺の横を通りながら肘で軽く俺を突っつきやがった。

「うるせー。」


茶エリアのポスリメンが減っていたこともあり、すんなりと赤が出るエリアまで辿り着けた。

最初の1体目はバフをかけていない状態で、前衛3人で倒したが、

パワルドとニャルマーは問題は無いが、カスミは厳しそうだった。

1体目を倒し終わると、すぐに2体同時にポスリメン赤が出てきたので、

カスミにパワーアップとディフェンスアップをかけた。


パワルドが一人で1体を相手し、もう1体をニャルマーとカスミが相手しており

アビナが隙を突いてカスミ達の方のポスリメンに弓を射ている。

パワルド一人でも大丈夫そうだったが、効率を上げるためパワーアップと

スピードアップをかけてあげた。


パワルドが倒し終わると、新たに2体のポスリメンが現れた。

パワルドが2体を相手し始めたので、その内の1体目掛けてサンダーを唱えた。

その轟音にカスミとアビナの動きが止まったが、その間にニャルマーがポスリメンに止めを刺した。

「なおっちすげー!」

「こら、気を抜いちゃだめだよ。」

ニャルマーは二人を注意し、サンダーでダメージを負ったポスリメンに攻撃を開始した。


再びカスミとパワルドにバフを掛け、すぐに出現したポスリメンを倒しきった。

「パワルド、何体まで同時に相手できそう?」

「バフを掛けてもらっても2体が限度かな。」

「私も3体は厳しいかなぁ。」

「僕とアビナは二人でも1体はきついと思う。」

「10体位に囲まれるリスクを考えると、無理せず茶のエリアの方が俺達に合ってるかな。」

「ああ兄貴の言う通り、俺達は応援なんだから無理する必要はねぇよ。」

赤エリアから茶エリアへと戻り、まだ残っているポスリメン茶の討伐を続けた。



【10月25日】

茶エリアにてポスリメン討伐を開始したが、ほとんど討伐されており出現率は低かった。

「もうここら辺一帯は、ほとんどポスリメンもいなくなったよね。」

「僕たちも頑張ったし、もう残すところは赤のみかな。」

ニャルマーとカスミが退屈そうに話をしていた。

「なぁもっと北の方に行ってみないか。多分あまり他の人たちも行ってないだろうし

もしかしたらまだポスリメンが残ってるかも。」

「そうだな。折角だし行ってみるか。」

パワルドが俺の意見に賛同してくれ、他の人からも異論は無かったので、

俺達はみんなが通る一帯から北に外れ、ポスリメンが残っていないか確認した。


しばらく北の方へ進んだが、ポスリメンは稀に現れる程度だった。

「やっぱり、茶もほぼ殲滅したのかもね。」

ニャルマーがつまらなそうに言ったのを聞き、念のためにディテクトを使ってみた。

すると、何かがこちらに向かっているのが分かったので、

「みんな静かに。何かがこっちに来てる。」

小声で皆に伝え、背を低くして少しずつ後退した。


どうやら向こうもこちらに気付いたようで、途中で二手に別れ一方が俺たちの方に向かってきた。

「こんな所まで冒険者がウロウロしてるとはな。

いるのは分かってるんだ、出て来い!このモブスタ様が相手してやる。」

柄の悪い男が大きな声で叫びながらこちらに向かってきた。


その後ろにポスリメン赤が3体とやる気のなさそうな女が1人ついてきた。

彼らの姿が見えるまでの間に、俺は4人にパワーアップ、ディフェンスアップ、

スピードアップを掛け終えた。

「お前達いったい何者だ?」

5人で姿を現し、モブスタに聞いた。


「おい、ラーセニー見つけたぞ。」

モブスタは振り返りながら言った。俺はその隙に右側にいたポスリメン赤にサンダーを唱えた。

サンダーが当り大ダメージを負ったポスリメンがふらついた所で、

パワルドが斧で渾身の一撃を放ち1体目を倒しすぐにこちらに戻ってきた。


「お、お前達卑怯じゃないか。」

モブスタが唖然としながら睨んできた。

「てめぇが余所見してただけだろうが。」

これで数的には5対4になったが、赤が2体と恐らくポスリメンよりも強いと思われる2人に

戦力的にはまだこちらが不利だと感じていた。

さて、どうしたものか。。。


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