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最強の剣を求めて~Another Story~  作者: 遠浅 なみ
第4章 ケービヨン地方
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常設依頼 ~ モスモスの花の採取 ~

ランキングの確認を終え、横に捌ける。

ララリリ姉妹とニャルマーの姿が後ろに見えた。


「ちょっと待ってようか。」

パワルドも3人に気付き頷く。


暫しの時を経て、3人がランキングの前に立つ。

ニャルマーは自分の名前を指しながら、

跳ねて大喜びしている。


この2週間の相当頑張ったのだろう。

ララリリ姉妹に祝福されながら向かってくる。


「二人してガチ過ぎて気持ち悪ぃわ。」

ララは気持ち悪い物でも見るかのように蔑んだ目で見てくる。

リリは姉の言葉に同調するかのように頷き、

ニャルマーは困惑している。


「何だか俺達には厳しいよな。」

パワルドは同意を求めてくるが、

ララリリ姉妹の機嫌を損なう訳にも行かず、

苦笑いするしかない。


「ねぇ、この後どうするの?

私たちは丸菱デパートへ行くけど。」

話題を変えようとニャルマーが割って入る。


「取り敢えず、素材の精算にギルドへ行きてぇな。兄貴は?」

「俺もアイテム一杯だし、ギルドへ行くよ。

何か軽めの依頼があれば受けても良いしね。」

「いいんじゃないかしぁ。

それじゃ、あぁし達は先に行くわ。」

ララは手を振りながら目の前を通り過ぎ、

ニャルマーその後へと続く。

リリは帰りの時間と場所だけ言って去っていった。


「買い物に付き合ってたら大変だったろうな。」

「確かに。」

3人が消えた出入り口を呆然と見た。


パワルドと共にいつものギルドに入ると、

案の定、精算所は激混みだった。


「先に掲示板でも見よっか。」

「そうだな。」

げんなりしているパワルドに声を掛け、

比較的空いている依頼の掲示板の前へと向かった。


依頼は、商隊の護衛が最も多い。

ペットの捜索、工場の流れ作業、夜間のビル掃除、

防護壁の補修何てのもある。


「ねぇ、これなんかどうだろ?」

【モスモスの花の採取】という常設依頼を指した。


依頼書には花の絵が書かれている。

モスモスの花って、コスモスとそっくりだ。


採取する花の大きさや、茎の長さまで指定されており、

1輪で25ゼニーだ。

依頼主はブルマン・フラワーショップ。

要するに花屋の仕入って事か。


「ん、ああ確かに面白そうだな。」

周囲にはモンスターも出るようで、

詳細な説明が載っている。

パワルドはそのリストに目をやった。


-----------------------------------------------------------------------

【タネダーネ(30ゼニー/匹)】

 クサイクサの種から発芽して間もないモンスター。

 種から手足と頭から幼芽がチョロンと出ている。

 ドロップ品:タネダーネの種(10ゼニー/個)



【クサイクサ(70ゼニー/匹)】

 タネダーネが成長した、戦好きの草モンスター。

 葉っぱ自体が触ると臭い。

 ドロップ品:クサイクサの葉刀(50ゼニー/個)



【コイシバナ(100ゼニー/匹)】

 クサイクサの一部が変化した花モンスター。

 稀にドロップする淡いピンク色のコイシバナの花は人気がある。

 ドロップ品:コイシバナの花(250ゼニー/個)



【モヤモヤシ(3ゼニー/匹)】

 日光が苦手なひ弱なモンスター。

 攻撃力はほぼない。

 ドロップ品:ビーンスプラウト(1ゼニー/個)



【タートルバグ(50ゼニー/匹)】

 近づくと臭いカメムシのモンスター。

 倒すと周囲に悪臭を放つ。

 ドロップ品:タートルバグの匂い玉(引取不可)



【ポイズンキャタピラー(10ゼニー/匹)】

 人が近づくとゆっくりと逃げていく芋虫モンスター。

 敵意を感じると毒を吐いてくる。

 極稀にドロップする魔石のために刈られることがある。

 ドロップ品:弱毒の魔石(50ゼニー/個)



【ギプシーモス(30ゼニー/匹)】

 ポイズンキャタピラーが進化した蛾のモンスター。

 毒の粉を撒いてくる。

 ドロップ品:弱毒の魔石(50ゼニー/個)



【キシロコーパ(0ゼニー/匹)】

 黒く大きな蜂のモンスター。

 巣に近づかなければ襲ってこない。

 ブーンと音を立てながら飛び見た目が怖いが温厚。

 蜜を集めているので攻撃厳禁。



【オレサマバッタ(70ゼニー/匹)】

 プライドの高い俺様的なバッタのモンスター。

 ドロップする魔石は偽物。 

 ドロップ品:魔石のバッタモン(販売は違法)



【ウィーディドール(100ゼニー/匹)】

 雑草で出来た草人形のモンスター。

 ドロップする草塊は酪農家に引き取られる。

 ドロップ品:良質な草塊(50ゼニー/個)



【ガーデンバード(50ゼニー/匹)】

 飛ぶことができない鳥。

 捕まえようとすると速足で逃げる。

 美味しい卵を産むため飼育されている。

 ドロップ品:淡白なお肉(30ゼニー/個)



【グリーンスライム(―100ゼニー/匹)】

 周囲の有機物を分解してくれる有益モンスター。

 倒すと罰金。



-----------------------------------------------------------------------


「まだまだ掛かりそうだし、先に行こっか。」

精算所に付近の人だかりは先程と変わらない。


「そうだな。精算所は逃げねぇもんな。」

常設依頼なので受付る必要はない。

モスモスの花採取のため、東の草原へと向かった。


東の草原に着くと、チラホラと人影が見える。

近くにモスモスの花が咲いている。


ディテクトで反応を探るが、

グリーンスライムが反応してしまい、

役に立ちそうにない。


「ちょっと小せぇな。」

パワルドは屈みながら花に手を当てている。

規定サイズの物は既に先客が刈り取った後だ。


「奥へ行こっか。」

終わりの見えない草原の奥へ進んだ。


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