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最強の剣を求めて~Another Story~  作者: 遠浅 なみ
第4章 ケービヨン地方
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レガインと企業戦士ジャパニーズ・ビジネスマン ~ にじゅ~よじかん、たたら~た たたた♪ ~

モノトンのHPはギリギリの状態で戻って来た。

デスペナルティは無く、6時間後には再召喚可能。


大きく肩を動かして息をしながら一安心した。

そして、不協和音が響く大部屋へ一歩踏み入れる。


モーグとサイザー複数体いるのが見える。

【恐怖の協奏】でテンポが悪く不快な音で、

耳を塞ぎたくなる。


気持ちを奮い立たせるように、

乱鬼龍の剣を握っている右手に力を込め、

剣を構える。


「全部ぶっ潰してやる!」

大部屋にいるモンスターが獲物を見つけたと

言わんばかりに一斉に襲ってくる。


「天翔龍積乱斬!!」

乱鬼龍の剣の最も強力なスキルを放つ。

近くにいたモンスター10体ほど魔素へと還る。


だが、残っているモンスターは恐れることなく、

近づいてくる。


「天翔龍積乱斬!!」

奥へと進みながら、

更に3発目、4発目、5発目を放つ。


一掃された入口付近、俺を避けるように

3体部屋から出ようと移動している。


遅れて付いてきたキサラギ、ヤヨイ、

サツキが迎え撃つ。


部屋の入口から離れた俺の周囲にモンスターが群がり、

キサラギ達の方にもモンスターが流れ始めた。


「天翔龍積乱斬!!」

周囲のモンスターを切り倒す。


倒し終えたキサラギ達も部屋の中へと入り、

新たなモンスターとの戦闘が始まる。


当初に比べればモンスターは半減したが、

部屋の奥の方は疎らで、大半がこっちへ集まっている。

キサラギ達は囲まれてしまった。


ブリーディングコアは高速で回転しながら

魔素を吸収し、時折稲光を放ち

モンスターを吐き出す。


額に噴き出す汗を左手で拭い近づくモンスターを切り倒す。

回復役のいないキサラギ達3体の方へ足を運ぼうとするが、

目の前のモンスターを斬っても斬っても、

次から次へと現れ行く手を遮られる。


「ヒール!」

大きくダメージを受けているヤヨイとサツキの

HPを回復する。


その間無防備な俺に、周囲のモンスターは

お構いなしに攻撃してくる。

大してダメージは無いが、ウザい。


「天翔龍積乱斬!!」

振り返り一発咬まして背後にいたモンスターを一掃する。


「ヒール!」

今度はキサラギの方を向き、回復させる。

そして周囲のモンスターを斬り続ける。


暫くたっても一定数から減らない。

周囲の魔素を大量に吸収したブリーディングコアが

頻繁にモンスターを吐き出してくる。

召喚獣たちの様子を気に掛けながら一進一退の攻防が続く。



均衡が崩れる。


熊太郎たちが部屋に入り加勢する。

レベルも高く、回復役のエンデもいる。


これで一気に、と思った矢先に

ムツキが豪快に火炎ブレスを吐いて周囲に

大ダメージを与えた。


「あちゃ~(ノ_< ;)」

思わず額を軽く叩いてしまう。

今まで魔法など放出系のスキルは使わなかったのに。


ブリーディングコアをチラリと確認し、

召喚獣の方を見た。


ムツキがブレスで周囲のモンスターのHPを

削ったところを、アタッカー5体が上手く立ち回り、

次々と倒していっている。

回復役のエンデのサポートも上手く機能している。

直ぐにどうこうなる訳でもないし、マーイーカ。



既に5時間以上戦闘が続いている。

ムツキの吐き出すブレスのせいで、

もとい、お陰で、ブリーディングコアは現存し、

絶好調にモンスターを吐き出してくれる。


ただ、疲れてきた。

報酬で貰ったレガインを取出し、

思い切ってグイっと一気に飲み干す。


脳内に

『にじゅ~よじかん、たたら~た たたた♪』

と、昔流れていた企業戦士ジャパニーズ・ビジネスマンの

曲が流れた気がした。

「ふぅ~、やるか。」


無性にやる気が漲ってしまった俺は、

時を忘れ、気付けば夜も明けようかという時間まで

やり込んでしまった。


その甲斐あって、大量のアイテムと共に、

たんまりと飴を集めることができた。


そして新たにサイザーをテイムし、

ミーナと名付けた。


「終わりにしよう。」

ブリーディングコアは存在しているが、

半減し湧き出るモンスターも減っている。

召喚獣を戻し、撤収した。

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