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最強の剣を求めて~Another Story~  作者: 遠浅 なみ
第4章 ケービヨン地方
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コマアールのダンジョン 23層へ到達 ~ 魔素遮断の腕輪と特別なお守り ~

「どうしても魔素と魔原素を判別するのは難しいの。

魔素と魔原素で良ければ可能なの。」


「確か昨日もコンペアで魔原素は魔素とみなされてたもんね。

ちなみに魔素を遮断した場合、何か弊害とかってある?」


「多分大丈夫だとは思うのだけど、

あまり体力や魔法は使わない方が良いと思うの。」


「できるだけ戦闘を避けるって事だね。」

「だからこそ、前あげたお守りが役に立つの。」


クリビオー討伐の時に貰った特別なお守り。

魔力を流せば弱いモンスターは近寄ってこない。


「これで行けそうだね。

そうそう、もう1つ要望いい?」


「可能な範疇なら対応してあげるの。」

「MPの消費をもっと減らしてほしいんだけど。」


断空の腕輪だと1秒間で3も消費してしまう。

今のままだとMP回復薬がどれだけ必要になることか。


「魔素だけに絞るから、確実に減るの。」

「そりゃ助かるよ。あとは何時くらいに出来るかだね。」


「アレがコウで、ん~と、ええと~、、、

取り敢えず1週間欲しいの。」

上の方を見ながら工数を計算してくれた。


「んじゃ、その間モンスター討伐頑張るよ。」

「ついでに登山道のメンテもよろしくなの。(´∀`)b」

満面の笑みでサムズアップしてきた。


「あ、う、うん、任せといて。」

一瞬気が引けたが、ここは持ちつ持たれつ、ギブアンドテイクだ。

クリッカーさんから簡単に説明を聞き、

道具を借りヒワディーア山のメンテとモンスター討伐を行った。



【8月9日】

昨日までの1週間、

登山道にはみ出した枝葉を適当に伐採したり、

道の窪みを平らにしたりしながら

モンスターの討伐をした。


そして今日、魔素と魔原素を通さない結界を張る

魔素遮断の腕輪が完成する予定なので、

朝からヒワディーア山の管理事務所へと訪れた。


いつもの様にクリッカーさんに応接室へ案内され暫し待つ。

「おはようなの。」

普段通りのテンションで部屋に入ってきたクリッピノさんは、

目の下に隈を作りあからさまにやつれていた。


「大分お疲れ何じゃない?」

「フフフ、まだまだ大丈夫なの。

そうそう、それよりも遂に完成したのぉ~!

テレテテッテレ~(^O^)/ 」

不気味なテンションで効果音を付けつつ

完成した腕輪を高く掲げた。


早速装備し、魔力を流してみた。

「あれ、全然減らない。」

10秒経過してもMPが減らない。

俺の反応にクリッピノさんは満足げに頷いている。


「あ、減った。」

MPが1減るのに15秒程度かかった。

1分で4、1時間で240、

と言うことは10時間位使える。


「クリッピノさん、最高だよコレ!」

「うんうん。頑張った甲斐があったの。

ほら、早く行くの。」

「分かった行ってくるね。

ありがと、クリッピノさん!」

「行ってらっしゃいなのぉ~。」

手を振るクリッピノさんに送り出され、

コマアールのダンジョンへと向かった。


★コマアールのダンジョン 21層★


魔素遮断の腕輪と以前もらった特別なお守りに魔力を流す。

HPに変化は無い。問題なさそうだ。


21層を探索する。

モンスターの出現は皆無。


夕方4時過ぎ、22層への階段を見つけ、

先へ進んで帰還陣に乗って脱出した。


これで明日は22層からスタート出来る。

ヒワディーア山の管理事務所へ訪れたのだが、

クリッピノさんはあれから爆睡中との事だった。

クリッカーさんに今日の結果を伝えてもらう事にした。



【8月10日】

8時30分、コマアールのダンジョンに入るための

転移陣の前には順番待ちの人だかりが出来ている。


もし防護服が必要だった場合、

転移陣に乗る前に装備しなければならなかった。

そうなっていたら、めっちゃ恥ずかしかった。

魔素遮断の腕輪だけで済むのはマジで良かった。


最後尾に並び数分後、腕輪とお守りに

魔力を流しながら転移陣に乗った。


★コマアールのダンジョン 22層★


魔力を流しているお守りの効果で

モンスターは全く近づいてこない。

次の層へ進む階段を探す。

午後1時過ぎ、遂に発見し23層へと進んだ。


★コマアールのダンジョン 23層★


この層に大蛇の宝珠があると、

ケービヨンで出会った変な占い師、松山桃香が言っていたが、

いきなり目の前にボスの部屋という訳でもなく、

大蛇の宝珠が置いてあるという訳でもなく、

21層や22層と変わらなかった。


本当にここにあるのだろうかと不安に思ったが、

徹底的に探してみようと虱潰しに探索した。


夕刻、目の前には今までとは異なる扉が有り、

近くには帰還陣がある。

如何にも怪しい。


ディテクトで反応を調べるも反応は無い。

この扉が阻害しているのか、本当に何もないのか。


MPの使用を控えるため乱鬼龍の剣を装備し、

意を決して扉を押し開ける。


錆びた扉を開けた時の軋む音が周囲に響いた。

中に入ると奥に一段高くなっている祭壇があった。


そこに寝ていたモンスターが先程の音で目を覚まし、

今にも襲い掛からんとばかりに睨み付けてきた。

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