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最強の剣を求めて~Another Story~  作者: 遠浅 なみ
第4章 ケービヨン地方
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かじられ青リンゴの大逆襲7 ~ 2:50 Dエガモン、もといデカモン現る ~

スプリングハールとユピレスと共に、一斉に攻撃する。

向かって左から、リリ、ララ、ニャルマー、俺、パワルド、

ユピレス、スプリングハールで、それぞれ間隔を開けた陣形だ。


事前にパーティ内にはバフを掛けているが、

この間隔だと再度掛けれるのは両隣のパワルドと

ニャルマーだけで、ララリリ姉妹には悪いが、

2人のバフ更新はできない。


玄武黒北の爪を装備しパワーアップを掛けた状態で、

殴る、殴る、殴る、蹴る、蹴る、蹴る。


デカモンはエロ目になり、右から左、左から右へと

舐め回す様にいやらしく俺たちを見ている。

ララリリ姉妹とニャルマーは身震いし動きが止まる。


そしてⅮエガモン・・・、

もとい、デカモンは奇妙な動きを取った。


まるで何かを取って、手元に置いて押し出す様な動作。

それを右側と左側に向けてスピーディーにしてきた。


「煽られてるな。」

違和感を感じてデカモンから距離を取った

パワルドはイラっとしている。


そしてデカモンは口をモゴモゴしながら、

左端にいるリリからゆっくりと右の方へエロ目で視線を送る。


「、、、、ブブブブブブ、ブブブブブブ、、、、」

今までとは異なり、右から左、左から右の順で

種を飛ばしてきた。

慎重を期し、全員盾でガードしている。


種攻撃が去り、順番的に次は転がり攻撃。

少しでもダメージを稼ぐために再び攻撃していく。


流れ的にはゆっくりと重心を傾けるデカモンだが、

予想に反してエロ目でニヤリとした。


  ドスン!!

デカモンはヒップアタックの様に尻をララの方に向け、

飛んで襲い掛かり、尻もちを付いた。


ララは咄嗟に避けながら盾でガードするが、

間に合わず弾き飛ばされてしまった。

妹のリリが直ぐに駆け寄る。


大ダメージを負ったララは起き上がろうとするが、

ふら付いてなかなか起き上がれない。

妹に支えられ、一旦戦線から離れていく。


デカモンはお構いなしに次のモーションを始める。

重心を傾け始めた。


念のため、今まで以上に距離を取る。

弧を描く様に転がったデカモンを全員無事回避する。


そして訪れるはチャンスタイム!

デカモンが目を回している隙にダメージを稼ぐ。


デカモンは起き上がると再度煽るかの様に、

何かを取って、手元に置いて押し出す様な動作を繰り返した。


その後、デカモンは口をモゴモゴしながら、

左端にいるリリからゆっくりと右の方へエロ目で視線を送る。


「、、、、ブブブブブブ、ブブブブブブ、、、、」

種攻撃を耐え凌ぎ、

エロ目でニヤついているデカモンに攻撃を仕掛ける。


狙いが定まったデカモンは尻を向けて飛び掛かった。

今度は、スプリングハールのウースイ目掛けて。


  ドスン!!

各自先ほどのララへの攻撃から予想した動きを取っていたが、

ウースイはダメージを負って一旦戦線から離れた。

あれだけの巨体が飛び込んでくる。厳しいなぁ・・・


デカモンは起き上がると重心を傾け弧を描く様に転がり、

目を回している。


このチャンスタイムに、ララリリ姉妹が復帰。

デカモンの意識が戻ると、また例の煽りが始まる。

何度もやられると凄くムカつく。


その後、口をモゴモゴし始めた。

パターンが見えてきて、その後はヒット&アウェイで

デカモンを攻略していく。


いつからか、ブレイバーズや他のパーティが

俺たちの戦いを見ている。

周囲のかじられ青リンゴは掃討できたようだ。


フィアスタは他のパーティに解説している。

手を出さないのは、この俺達2パーティで

倒せると信頼しての事だろう。


「グギャァァーーー!!!」

多くの人に見られているので、玄武雷刻黒拳を使うのは止めた。

故に、倒すまでに先程より時間を要してしまった。


【討伐ランキング発表!】


 第5位 リッシュ



 第4位 ララ



 第3位 パワルド



 第2位 リリ



 第1位 なおと




【5月25日】

外壁の手前で馬車から降りると、

壁の向こう側に直ぐの場所に紫のオーラを放つ光柱がある。


「まじかよ。」

大急ぎで外へ出た。


「漸く来たか。」

タイマーの真正面で腕を組んで睨むように光柱を見ていた

ユピレスは外壁のドアが開いたのに気付き、こちらに振り向いた。


彼の元へ近づきながらタイマーを確認すると15分を切っている。

「8時半だね。」

「お、おう。なぁ、あれって?」

隣のパワルドは不気味なものを見るかの様に

馬車道の遥か先を指している。


「何時開始かしぁ?」

昨日と同じ場所にある光柱の残り時間が気になる。

ララがユピレスに尋ねた。


「・・・」

無言で首を横に振る。


知らないという事だろうが、

無責任という感情は湧かない。


開始時間を把握しておきたいのは、俺達だけでなく

ユピレスも同じ、いやそれ以上のはずだ。


しかし、先に見える光柱まで行って確認し、

ここまで戻って来るのに1時間程度要する。


一番乗りの彼が来た時には、その時間を確保できず、

ここを無人にする事は出来なかったのだろう。

今のユピレスからは、1人でも食い止める、

そんな覚悟すら感じる。


「どうしまショウか?」

リリから尋ねられたララは視線を俺に送り、

判断を委ねるようにユピレスに視線を向ける。


「ここで俺とコヤツを相手してくれ。あっちは放置だ。」

その決定に異を唱える者は居ない。


外壁から間近なここがプライオリティが高いのは明白だし、

向こうの時間を知ったところで対処できなければ意味はない。


戦力を分散させずにここを死守するという判断はやむを得ない。

あとは、他のパーティーが早く来てくれる事を願うばかりだ。


残り30秒。

時は無情にも過ぎ去っていった。

デカモンを挿み外壁の反対側に、今いるのは6人。


やるしかない。

ユピレスを含め、全員にパワーアップと、

ディフェンスアップを掛け、各々大きく間隔を取る。


残り10秒。

所定の位置に着く。

一番北で出入口が見える位置にユピレス。

そこからパワルド、俺、ニャルマー、リリ、ララと並ぶ。


光柱の中で分解された魔素が渦を巻いて、

中央に集まり始めた。


2、1、0


「ギャァァァァ!!!」

4戦目のデカモン討伐が始まった。



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