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最強の剣を求めて~Another Story~  作者: 遠浅 なみ
第4章 ケービヨン地方
110/186

春の精霊祭2日目 ~ 目標は1500! ~

「何変な声出してぅの?」

丸菱デパートの前を通り過ぎ、ランキングに釈然としないでいると、

右後ろにララ・リリ姉妹が居た。


「何で4人が投入数700で並んでんのかね?」

「あぁたに並んでみただけよ、私は。」

「私はお姉さまに並んだダケです。」

「だからって・・・」

「あぁた、まだ隠し持ってぅんでしょ?」

「え、あぁ、まぁ。。。」

ずばり聞かれると誤魔化すのは苦手だ。


「全て投入しなければならないという事ではナイので、

別に良いんじゃナイですか、それで。私もそうデスし。」

「確かに。にしても、今回は皆ハイスピードだね。」

「「フフフ、そうデスね。」」

悪巧みしているかのように不敵な笑みを浮かべる2人だった。


ギルド前に着くと、浮かない顔のニャルマーが待っていた。

「お待たせ。」

「あ、うん。」

元気のない返事だった。


「チーム内ランキングを気にしてぅのかしら。」

「だって、皆実際は700個以上入手してるんでしょ?」

ニャルマーの図星に3人で顔を見合わせた。


673個というのは、彼女の全数なのだろう。

「ニャルマーだって前回に比べれば凄いじゃんか。」

「そうデスよ。それに、まだまだ始まったばかりだし、

気にすることも無いデスって。」

「もしハクシロン達が何か言うようなら、

あぁしが相手になってやぅわ。」

「おう、皆すげぇな。

明日は1500とか、目指しちゃうかな。ははは。」

3人で励ましていると、場の空気を読まないパワルドが、

上機嫌で現れ、ニャルマーはまた気を落としてしまった。


ララは鬼の形相でパワルドを睨みつけるが、気付いてはいない。

「よし、んじゃ行こうか。」

リリと目配せしニャルマーの事を任せ、

パワルドの背中をポンと叩き隣に並んで歩き始めた。

午前中にブリーディングエリアを見つけて荒稼ぎしたようだ。

そりゃ、上機嫌にもなるか。


「ほらハクシロンも気にしてないし。」

後から馬車に乗り込んだララはニャルマーに

掲示板を見るように促し、俺とパワルドも直ぐに確認した。


----------------------------------------------------------------------

 ハクシロン>予想以上ッス。ヽ(; ゜д゜)ノ

 ニーチャ>4人が700って

----------------------------------------------------------------------


「なんで、俺に合わせちゃったのかなぁ?」

「別に切りが良い数字だし良いじゃねぇか。」

「んじゃ、さっき言ってたけど明日は本気で1500目指す気?」

「え、、まぁ今日のペースだったら行けるだろうけどな。」

「別に私も構わないわよ。」

「はぁ。」

一瞬後悔したという表情をしたパワルド、

余裕な顔をして腕組みしているララ、

そしてララ・リリ姉妹からアドバイスを受けたが自信のないニャルマーだった。


----------------------------------------------------------------------

 なおと>こっちは明日1500を目指すみたい。

 ニーチャ>(>▽<)b OK!!

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【3月15日】

クヌキの祠12層。


昨日と同じように進める。

モノトン達のレベルが上がるにつれて、余裕が出てきた。

レベル上げを急ぐのであれば次の層へ進んだ方が良いのだが、

今日は引き続き飴集めをここで行うことにした。


そして夕方、カマキリのモンスターであるマンチッスをテイムし、

ヤヨイと名付けた。鎌による強烈な一撃を放つアタッカーだ。


モノトンを下げて、ヤヨイを呼び出し

時間ギリギリまで飴集めを行った。


外に出ると少し先にパワルドの後姿が見えた。

「お疲れ~!」

小走りで追いつき、パワルドの背中を軽くポンとする。

「あ、兄貴かぁ。。。お疲れ~・・・」

「あれれ、元気ないね。」

「行けると思ったんだけどな、1500・・・」

「あらら?」

パワルドが投入した数を知ろうとランキングを見たが、

まだ投入前だった。


一方で、ハクシロンとニーチャ、そしてニャルマーは既に増えていて、

現状ハクシロンとニーチャが1500で、

ニャルマーが1397で暫定3位となっていた。

「まだ投入してないんだね。」

「フッ。」

不貞腐れた返事が返ってきた。


「まぁいいや。俺も入れとくか。」

800投入して1500にする。

同じ数の場合、先に投入した方が上位になるので、

暫定で3位になった。

そして、パワルドも投入を終えた。

パワルドは1452で、暫定4位になった。


「俺が言うのも何だけど、頑張ってるんじゃない。」

「そう言って貰えるのはありがてぇけど、

昨日実は762個稼げてたんだけどな。」

「ブリーディングエリアに当たったお陰って言ってたよね、昨日は。」

「それなんだよな。逆に言うとブリーディングエリアが無ければ

俺は700稼げねぇって事だよな。」

「なるほど確かに。でも、そんな落ち込む?」

「ニャルマーは今日、」

パワルドは途中で言い淀んでしまった。


ランキングを再び見た。

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 1位 ハクシロン 1500個(+775)

 2位 ニーチャ  1500個(+789)

 3位 なおと   1500個(+800)

 4位 パワルド  1452個(+752)

 5位 ニャルマー 1397個(+724)

 6位 ララ     700個(+0)

 7位 リリ     700個(+0)

 8位 キュカータ   0個(+0)


 【チーム合計:8749個(1408位)】


----------------------------------------------------------------------


「昨日からの増分が724か。」

「ああ、何とかしねぇとな。んん、、、」

早晩最下位になってしまうという危機感が滲み出ている。


「何とかって、何か思い当たる方法でもあるの?」

腕組みをし唸りながら出した答えをパワルドは

吹っ切れたようにきっぱりと言い切った。


「ん~、分からん!!」


┐(´д`)┌ヤレヤレ

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