え、またですか・・・~ 春の精霊祭イベントのポスターと金欠のニャルマー(¥o¥)ゞ ~
【3月5日】
ここ数日、モノトン達のレベリングを9層で行っている。
レベルが上がるにつれて、必要な経験値が増え、
8層から来たときはレベル差が顕著に出て
ギリギリの戦いを強いられていた。
ノナンとエンデはヒールを使い続け、
俺はシェアムでMPをずっと譲渡し続けた。
MPが2000以上あるから俺はまだマシだが、
普通だったらMP回復薬を大量消費し大赤字であろう。
午後7時半、クヌキの祠から外に出た。
進捗が悪くなってしまったので以前より遅くまでやっている。
「お~い、兄貴~!」
通りに出て少し歩くと、パワルドが背後から駆け寄ってきた。
「あれ、ここで会うのは初めてだね。」
「たまたま普段より早く出たら、後姿が見えてな。」
「段々と俺も出てくるのが遅くなってるしね。
でどう、進んだ?」
「16層に到達したところだな。兄貴は?」
「引き続き9層だよ。」
「そっか。ま、やってることが違うし、良いんじゃねぇかな。」
パワルドは1層でベロンチョをテイムして育成していたが、
結局性に合わないと言って、今は先に進んでいる。
ちなみに、ニャルマーはキュアスライムをテイムするために
7層を重点的に周回して1匹テイムし、
MPの関係で前半の少しの時間だけ召喚獣のレベリングをして、
その後は、先の層を目指しているらしい。
ララ・リリ姉妹は、低位の層を周回してテイムしまくると
言っていて、最近は午後も遅くまで祠にいる。
召喚レベルが上がるにつれて、テイムできる種類も数も増える。
本気で最強軍団を作りそうで、怖い。。。
パワルドと近況を共有しながら南のギルドに向かった。
素材を精算するためにギルドの中に入ると、
大きなポスターが何枚か貼られていた。
「もう、こんな時期なんだな。」
「そっか、あれからもう半年経つんだね。」
ポスターには春の精霊祭について書かれていて、
前回と変わらぬ内容だった。
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『春の精霊祭』開催について
開催期間中にダンジョンで入手できる【精霊の飴(レモン味)】を
集めて豪華景品を入手しよう!
チーム編成期間:3月8日~
開催期間:3月14日~3月28日
【内容】
・開催期間中にダンジョンでモンスターを倒すと
飴が入手できるのでたくさん集めよう
・集めた飴をギルドに納めると、納めた累積数に応じて景品を進呈
・1チーム8人まで編成可能
・チームはパーティーメンバーでもそれ以外でも編成可能
・開催期間中も編成と解除、加入、脱退可能
・チームメンバーで納めた累積数に応じて景品をチームメンバー全員に進呈
・上位チームには豪華景品あり
・上位チームのチーム内順位上位者には、さらに景品を進呈
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「参加するよね?」
「当然だな。」
「じゃ、そういうことで、リーダーよぉしくね。」
ポンと肩を叩かれたので振り返ると
ララがいたずらな笑顔で立っていた。
「え、また俺がやるの?」
「私も、姉さまの意見に賛成デスよ。」
「ははは、そういうことだな。」
ララの隣にいるリリと横にいるパワルドは面倒事を
押し付けれて良かったというようにニヤニヤしている。。。
「はぁ、もう分かったよ。やれば良いんでしょ。」
「流石だな。ははは。」
溜息を吐き半ば諦めモードで引き受けると、
パワルドはありがとうと言わんばかりに肩をポンポンとしてきた。
「メンバーは前回と同じ感じでいいよね。
ニャルマーも参加するだろうから、
ナナ姉弟へは事前に話しておいてもらって、
キュカータさんには俺から連絡とってみるよ。」
「ああ、面白くなりそうだな。」
「構わないわよ、それで。」
「そうデスね。」
パワルドは不敵な笑みを浮かべながらララ・リリ姉妹を見ると、
彼女たちも腕組みをしてニヤリと返した。
同じチームでも、チーム内順位も重要になってくる。
既に火花が散っていた。
精算を終え外に出ると、丸菱デパートに立ち寄っていた
ニャルマーが待っていた。
「あれ、皆一緒だったの?」
俺たちを見つけると、駆け寄ってきた。
「今しがた精算が一緒になってね。
あ、そうだ。春の精霊祭参加するよね?」
「もちろん、参加します!(¥o¥)ゞ」
目を¥マークにしながら、敬礼してきた。
ははん、丸菱デパートで散財して金欠だね、こいつは。
「そんでさ、ナナさんたちがどうするか確認しといてもらえる?」
「OK!前と同じメンバーの方がやりやすいもんね。」
ニャルマーは俺たちの様子を見て察してくれた。
その夜、俺はキュカータさんへ、
ニャルマーはナナさんへお誘いのメッセージを送った。
【3月6日】
「昨日の件なんだけど、ナナちゃん達今組んでる
パーティの人たちとやるって。」
ケービヨンへ行く馬車の中で、ニャルマーは申し訳なさそうに話始めた。
「まぁ仕方ないよ。
こっちもメッセージは送ったけど、まだ返答がないよ。」
「いずれにしても、誰か探さないとな。」
パワルドは腕組みをしながら、チラリとララを見た。
「残念だけど、私たちに誘えぅ人はいないわよ。」
「んじゃ、サッチャンとツルボウはどうだろ?」
「厳しいだろうな。こういうイベントはやらないって言ってたし、
参加するにはバトマのオイセ塚へ行かなきゃなんねぇしな。」
「他の知っている人たちはパーディーで動いているからねぇ。。。」
カサーナで知り合ったウォウヴェンハットやリッジスター、セントレア
を思い出したが、彼らは彼らでチームを組むだろうから厳しいだろう。
カスミやアビナも今はシンズさんと一緒に活動しているし、
仮に一緒に出来たとしても気負いさせてしまうしね。
「2人か3人は募集すぇば。」
「まぁ、そうせざるを得ないよね。」
ララの提案に二人とも異論は無く、
チーム編成の期間になったら募集をかけることになった。
どんなチームになるか楽しみだ。