4. 人を拾いました
村での悶着があった後、1年かけて少しずつではあるけれど順調に村の人達とも仲良くなることが出来た。
まだ少しお互いぎこちない部分は残るものの、昔に比べたら雲泥の差である。
ライルともあの一件以来仲良くなり、週に一度の頻度で一緒に鍛錬をする様になった。
またライルは属性魔法を持っている為、本人から言われたこともあり、同じ学園に6年後一緒に通うことも約束している。
ギドとロイの2人は属性魔法を持っていないらしく、学園には入学しないとの事だったが家が鍛冶師を営んでいるそうで、2人で一人前の鍛冶師を目指しながら私とライルの武器を造ると誇らしげに話してくれた。
みんなで学園に通うことが出来ないのは少し残念だが、それよりも強い繋がりが生まれた気がしている。
村での生活はこの1年とても順調だったと言える。
.........生活は。
...1つ上手くいっていない事がある。
それは、修行。
修行や鍛錬自体は毎日欠かさず行っているし、村を出てスライムなど低級の魔物とも半年前から戦闘を始めている。同じ時期から始めているライルは順調にレベルを上げているようで、現在は9歳では珍しいと言われる8レベルまで到達していると、ライルの父さんが自慢して回っていた。
それに比べ私はライルよりも魔物を倒しているが、一向にレベルが上がる兆しが見えない。
始めはそんなに気にしてはいなかったが、3か月目を迎えた辺りで流石に異変を感じ、焦りも出てきた私は両親にばれない様に深夜にこっそりと家を抜け出し、低級の魔物を倒しに行っているが検討むなしくレベルは1のまま。原因が全く分からないのもまた、精神を中々に抉られる。
連日落ち込んだ姿の私を見かねた父さんは、原因を探しに村の本屋や村長に相談する等忙しい中、時間を割いてくれいてる。また、母さんは少しでも私の気を紛らわそうとポーションの作成を数種類教えてくれている。現在は中級ポーションまで作れるようになった。
ポーション作りは色々な薬草を鍋に入れて、自分の魔力を注ぎ入れながら煮詰めていき、そこから抽出した液を専用の容器に移し入れることで出来上がる。そこまで難しい工程は無い様に思えるし、実際低級のポーションであれば比較的材料も魔力も少量で足りるため、練習すれば比較的誰にでも作成は可能らしい。
しかし、中級からは途端に難易度が跳ね上がる。まず材料が手に入らないものが出てくる。冒険者や腕に自信のある者でなければ採取は不可能なうえ、魔力操作もより繊細さを求められる様になる。
レベルは上がらないが幸い魔力量は沢山ある為、気分転換にもなるし何よりも楽しいので最近はもっぱらポーション作りばかり行っている。
そして本日もそれは継続して行われており、現在も私は森に1人採取に訪れている。
今日は中級ポーションの材料の1つであるキハタ草を取りに来ている。
因みにポーションの種類は大まかに分けて3種類あり、低級・中級・上級となっているそうだ。
低級はかすり傷を直す程度。中級は体の状態異常や刺された傷の症状を和らげる程度。上級は状態異常・傷の全修復となっている。
上級になってくると効果は絶大ではあるが、その分作れる人も限られていらしく貴族の様な魔力が多く、知識がある人間でないと調合は不可能との事。将来的には私も上級まで作れる様になりたいと思っている。
将来の自分に思いを馳せながら薬草を採取していると、足に何かが当たる感触がした。
あまりにも考えに集中していた為、木の幹にでも足を仕えたかと思い足元を確認すると、私は固まりその場から動けなくなった。
人が、倒れていた。
「......え、」
「.........」
とりあえず、枝でつついてみた。
「.........」
「.........」
つんつん。
「.........」
「.........」
つんつんつんつんつんつんつんつん。
「.........」
「.........」
つんつんつんつんつんつんつん......ペシペシペシペシ。
「聞こえますかー.........」
「.........」
「死んでますかー...」
「.........」
「.........」
この綺麗な方を埋めるべく、私は穴を掘り始めました。
「うんしょ...よいしょ、どっこいしょ。」
「......、んあ?...何してんだ、お前」
「おいしょ、うんしょ、はあ...ふう...よいしょ、ふんっ」
「お、おい?聞こえてないのか、おい!ちょ、本当やめて!?」
長い間書く事をやめてしまっていましたが、勝手ながらまた細々と書いていくことに決めました。
少しでも楽しんで頂けたら幸いです。