序章
初投稿です(^^♪
むかーしむかし。
とあるところにお爺さんとお婆さんが二人仲良く住んでいました。
お爺さんが竹を取りに行くと、光る竹を見つけました。不思議に思ってその竹を切ってみると、中にはなんともかわいらしい赤ん坊が入っていました。その赤ん坊はお爺さんとお婆さんの愛を受け、すくすく育ち、この世の物とは思えないほどの美しい女性に成長しました。お爺さんとお婆さんはこの女性を『かぐや姫』と名づけました。かぐや姫の噂を聞いた幾人もの若者がかぐや姫を自分の物にしようとやってきましたが、誰もかぐや姫を得ることはできませんでした。有力な商人も。貴族も。
「かぐや姫はどうして誰とも結婚しないんじゃ? いい人もいたじゃろう?」
お爺さんはかぐや姫に聞きました。かぐや姫は少し考えてこう答えました。
「私は、お爺さんとお婆さんが大好きなので結婚して二人と離れ離れになどなりたくないのです……。」
と。お爺さんは「そうじゃったのか! それならば仕方ないのう。」と嬉しそうに笑ってたくさん来ている求婚の手紙を断るべく、去っていきました。しかし、かぐや姫は本当はそんなことを思っていませんでした。かぐや姫は知っていました。自分が月の者であるということを。そしてこのかぐや姫……月に帰る気でいたのです。かぐや姫は一人になったことを確認すると、
「はぁ~。まさかこの私がこんな汚らわしい地球なんかに来なきゃいけないことになるなんて……。しかも結婚ですって? この私が? 地球のオスと? ありえないに決まっているわ! お爺さんおお婆さんのことは少なからず好きだけど、やっぱり地球人って好きになれないわ。特に地球人の若いオスなんて尚更ね。どうしてあいつ等って人を見た目で判断するのかしら? 見た目がいいからといって結婚したいだなんて、バカよね。」
堅苦しい着物の帯を緩め、嘆いていました。そう、このかぐや姫、外面は良くする打算的な『猫かぶりっ子』なのである。これはそんなかぐや姫が月に帰るために奮闘する物語。
これで終わりでもいい気がする……(ちゃんと書きます)
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