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第38話 外見と名前だけで判断しちゃいけないのは人に限らない

こんにちは!

明日葉晴です!


許してもらえるとも思っていませんが、これしか手段が無いので謝ります。

今回も遅れてしまい、大変申し訳ございません!


今回は二話構成です。

ホントは一話に納めるつもりでしたが、興が乗って長くなりそうだったので二話にします。

久しぶりに女子高生達四人でのお話です!

書いてるうちに幽霊はオマケ感が強くなっていった話になります。

それでは、本編をどうぞ!

 私には幽霊が視える。


「「らっしゃーせー…」」

「…。……!?」


 暑いからアイスでも買って食べようかと、私、美和(みわ)(まい)小夜(さよ)の四人でコンビニに来たところ、店員のやる気のない返事を聞きながら私は二度見した。


 待って!?アレ幽霊?なんでカウンターにいんの!?


 一人はおそらく普通にやる気の無い店員。そしてもう一人はおそらく幽霊。こっちもやる気なさそうだけど、そもそもコンビニのカウンターに立ってる意味が分からない。


「「ただいまカラアゲ様セール中でーす…」」


 ◯


 暑いからコンビニのイートインのコーナーで、私達はアイスを食べることにした。私は割と楽しみにしていた、チョコミントアイスの新作を選んだけど、正直それどころじゃない。


 やっばい…あれどうしよ…


 私はアイスを食べながらカウンターの幽霊が気になって仕方なかった。ちなみに幽霊なのは、店員の身体が貫通したことで確定してる。あとよく考えれば私服っぽいので立ってるのもおかしい。動揺と笑いを堪えながらお会計を済ませた私を誉めて欲しい。


 でも…当たり前な顔して立ってたら、店員かな?って思うよね…


「ね…かね……(あかね)…!」

「あ、えっ?美和(みわ)?何?」


 どうやらぼおっとし過ぎたようで、美和(みわ)に肩を叩かれてから声を掛けられていることに気が付いた。


「何?じゃないよー。アイスちょっと交換しよって言ってたでしょ?黙々と食べるから忘れたのかと思って」

「あー…ごめん。忘れてた」

「もー…自分で言った癖に…それにあたしもそっち食べてみたかったんだよー?」

「ごめんって。美和(みわ)は何買ったんだっけ?」

「抹茶チョコ。はい、どうぞ」

「ありがと。私のも」

「うん」


 コンビニに来る前に話していたことをすっかりと忘れていた。そして考え事をしている間にかなりの勢いで食べてたらしい。それを見て不安になった美和(みわ)が、少し拗ねた様子で私に文句を言ってきた。それを謝りつつ、私は美和(みわ)にアイスを差し出す。


「…なぁ小夜(さよ)?ウチらもやらん?」

「嫌よ」

「なんでなん!?」

「なんでって…貴女のを食べる気にならないからよ」

「ウチのアイスが食べられへん言うんか!?」

「貴女の、ではなく、そのアイスを食べる気が起きないのよ…」


 私と美和(みわ)のやり取りを見てた(まい)が、羨ましそうに小夜(さよ)に提案していた。しかしそれを小夜(さよ)がきっぱりと断った。それにしても、断り方が辛辣だけど気になる。


(まい)、一体なんのアイスにしたの?」

「マカロニサラダ」

「………は?」

「マカロニサラダ」

「いや…聞こえなかったわけじゃないよ…」


 とてつもなく壮絶な味がしそうだ…


「何て言うか…味が想像出来そうで出来ないね…」

「食べる気起きないでしょう?」

「それは小夜(さよ)に激しく同意するよ…」


 私と同じく、(まい)の買ったアイスの味を初めて知ったらしい美和(みわ)が、柔らかい表現で引いていた。それを聞いた小夜(さよ)が改めて私と美和(みわ)に問いかけてきたから、私が美和(みわ)の分も答えておいた。


「よくそれを選べたね…」

「抑えきれんかった好奇心が勝ってしもたんや…」

「それで、負けた感想は?」

「意外と食える」

「嘘…でしょ…!?」


 私が(まい)に選んだ理由を聞くと、大方予想通りの答えが返ってきた。続けて今度は味の感想を聞くと、次は予想をだいぶ外した答えが返ってきて、私は言葉を無くした。


(まい)…貴女、頭はしょうがないけど、味覚までおかしくなったのかしら?」

「頭も味覚もおかしないわ!」

「いやぁ…でも…」

「そのアイスが意外と食べられるって…ねぇ…?」


 小夜(さよ)が最早暴言を言った。それを(まい)が必死に否定するけど、美和(みわ)も私もフォローしなかった。


「わかった!美和(みわ)!食うてみ!」

「あたし!?」

「せや!美和(みわ)が認めれば小夜(さよ)(あかね)も認めるやろ!?」

「「まぁ…」」

「二人とも!?」


 私達がなかなか納得しないことに痺れを切らしたのか、(まい)美和(みわ)にマカロニサラダアイスを食べる様に勧めた。その理由は割と合理的ではあったけど、私としては私が勧められなくて良かったと本気で思ってしまった。美和(みわ)にはとても悪いけど。


「うぅー…二人とも、あたしが認めたらちゃんと食べてね…?」

「「………」」

「目を逸らされた!?」

「ほれ、はよ食うてみ?」

「わかったよぉ…」


 美和(みわ)…ごめん…!


 恨みがましい美和(みわ)の視線から逃れて、私は心の中で美和(みわ)に謝った。その間に、(まい)から差し出されたマカロニサラダアイスを美和(みわ)が口に運んで食べた。


「……ん?あれ…?意外と食べられる…」

「「嘘…!?」」

「せやろ!?」


 私と小夜(さよ)が見つめるなか、味を確かめるようにゆっくり食べてた美和(みわ)の顔が、不安そうな顔から驚いた様な顔になっていった。そして驚きの発言。私はもちろん、小夜(さよ)も珍しく動揺していた。


美和(みわ)…?(まい)に気を遣わなくていいんだよ…?」

「そうよ。何か弱みを握られていても屈してはいけないわ。私が責任を持って(まい)を罰するから、正直に言っていいのよ」

「なんや二人、ウチの評価おかしくあらへん…?」


 あまりの驚きに、私と小夜(さよ)はそれぞれフォローに入った。結果、(まい)に対してだいぶ酷い言い草になって、それに対して(まい)が不満そうにした。だけど、あまりに信じられない。


「大丈夫だよ。普通にそう思っただけ。すごくおいしいってわけじゃないけど、不味いわけでもないよ。強いて言えば、総菜のクレープみたいな感覚かも?」

「あー…確かに食べようと思わないと食べる気が起きないね…不味いわけじゃないけど」

「どちらとも、甘いもの、と言う印象が強いものね…その説明ならなんとなく納得は出来るわ」


 美和(みわ)の説明に、私と小夜(さよ)はすんなりと納得した。確かに言われた説明なら何となく想像つくし、そこまで酷いものにも思えなくなる。


美和(みわ)が認めれば言うたんはウチやけど…なんや納得いかんわぁ…」

「いやほら…美和(みわ)でも一回驚いたし、納得のいく説明あったから…」

「そうね。(まい)は説明が少ないからよ」

「ぬぅ…まぁ言われればせやな」


 そんな一悶着のあと、私は改めてカウンターの方に目を一瞬向ける。相変わらず幽霊は、やる気のない店員と一緒にやる気なさそうに立っていた。全く以て意図がわからない。


 ホント…どうしよう…


 まさか店員のいる前で幽霊に話し掛けるわけにもいかない。絶対にヤバいやつだと思われる。それだけはなんとしても避けなければならない。


 この間みたいにスマホの画面見せることも出来ないしなぁ…


(あかね)?またぼうっとして、どうかしたの?」

「んー…ちょっと考え事…」

「なんや?悩みか?」

「一人で抱えるのはよくないわよ?」


 マカロニサラダアイスの話も一段落したから、私がまた幽霊について考えていると、その様子を心配したのか美和(みわ)が声を掛けてきた。そして(まい)小夜(さよ)もその事に気付いて私の方に視線を向けてきた。


「んー…悩みっちゃあ悩みなんだけど…どういったものか…」


 別に私だってこの三人には大体のことを相談出来るだろう。もちろん幽霊のことだってそうだ。けど、時と場所は出来るだけ選びたい。少なくともここじゃ店員に聞かれる可能性が高い。そう思ってコンビニ店員の方に視線を向けた。


「まさか…(あかね)…そうなんか…!?」


 すると、私が何に言い渋ってるのか察したのか、(まい)が驚いた様な声を上げた。流石は(まい)だ。オカルトのセンサーが高い。


「あの店員に惚れたんか…!?」

「違うから!なにを思ってそうなったの!?」


 全然違った!?オカルトセンサー全く関係なかったね!?


 気を遣ったのか、ひっそりとした様子で私に訪ねてきた(まい)。気を遣ってくれるのは嬉しいけど、すごく見当違いだ。何とも複雑な気分になりながら、私は否定した。


「えっ…?そうなの?(あかね)

「止めておきなさい、(あかね)。恋をしたい年頃なのかもしれないけれど、あんなのでなくていいはずよ」

「だから違うって!」


 さらには、話を聞いていたらしい美和(みわ)小夜(さよ)がそれぞれ反応を示した。火に油を注ぎそうだから言わないけど、小夜(さよ)の言い方はさすがに酷いと思う。


「じゃあ一体どうしたの?」

「いや…その…幽霊が…ね?」


 そしてなおも追及してくる美和(みわ)に折れて、私は出来るだけ小声で幽霊のことを伝えた。


「え…ホント…?」

「ほんまか!?どこや!?」

「あぁ!もう!そうやって(まい)が騒ぐだろうから言いたくなかったのに…!」

「落ち着いて。(あかね)も十分騒いでるから…」


 美和(みわ)が抑えた声で驚いた。そして聞き拾っていた(まい)も声を大にして驚いた。騒がれれば店員にも聞こえる可能性が上がる。だから言いたくなかった。


「はいはい、とにかく皆落ち着きなさい。特に(まい)、時と場所を考えなさい。(あかね)が言わなかった訳がわからない貴女ではないでしょう?」

「…申し訳御座いません。(あかね)も、悪かったわ」

「大丈夫…私もごめん」

「ええよ」


 小夜(さよ)の仲裁によって私と(まい)は和解した。(まい)は仕事モードで小夜(さよ)に謝ってから私に謝った。私も少しきつい言い方をしたから謝った。


「それじゃあ改めて、どうすればいいか考えよ?」

「うん。ありがと」

「言うても、店員がおるんに話し掛けられんしなぁ」

「あからさまに怪しまれるわね」

「そうだよねー…」


 現状、一番重要な問題はそこだ。幽霊とコンタクトを取る術がない。カウンターに立っていて、時間が立てば未練が晴れると言うならいいけど、やる気の無さそうな顔でいる感じ、そうなるとも思えない。


 てか、ホントなんで立ってんだろ…


(あかね)、どんな人なの?」

「んー…高校生か大学生っぽい男の人だね」

「そうなんだ…バイトに憧れてたとか?」

「どうだろ…少なくとも、やる気があるような顔ではないけど…」

「やる気が無さそう…?なら…なんでいるんだろうね…?」

「それが分かれば早いんだろうけどね…」


 美和(みわ)の質問に答えていくけど、私と同じ結論にたどり着いてしまった。つまり、なんでいるかわからない。私と美和(みわ)の会話を聞いていた(まい)も首を傾げている。小夜(さよ)はマイペースにバニラアイスを食べてる。幽霊について考えることはしないということだろう。


「とりあえず、何が未練かどうかはこの際おいといて。どうやってコミュニケーションを取るかだよ。未練はそのあと聞けばいいし」

「そうだね…と言ってもそれもどうしよっか?この間みたいにスマホの画面見せるわけにもいかないし」

「この間ってなんや?」

「それについては今度ね」

「お、おぅ…」


 美和(みわ)もどうやらコミュニケーションを取る方法として、この間の人の方法がすぐに思い浮かんだらしい。そしてそれが難しいのもすぐに把握したらしい。


「あと…普通に話せない相手と会話する方法と言えば…?」

「モールス信号?」

「それが出来る女子高生はそういないと思うよ…」

「相手が理解できるかも怪しいわね」


 私が疑問を口にすると、(まい)が真剣なのかボケなのかわからないことを言い出した。それと美和(みわ)小夜(さよ)から即座にツッコミが入ったけど。


「ならテレパシーはどや?」

「もっと現実味がなくなったね…」

「手話とかは?」

美和(みわ)?それも相手に伝わるかわかんないよ?」

「矢文はどうかしら?」

小夜(さよ)…信じてたのに…」


 最早大喜利みたいになってきた。(まい)はボケの延長だろう。美和(みわ)はおそらく真剣に考えた天然だ。小夜(さよ)は多分悪のり。下手な鉄砲すら当てる気がない様に思える。


「悪かったわ。現実的な方法として、普通の店員を呼び出して、離れたうちに話すのがいいんじゃないかしら?」

「おぉ…!ナイスアイデア…!」


 やはり頼れる時は頼れる小夜(さよ)だ。大喜利やってる僅かな時間で、かなりいい案を出してくれた。


「それじゃあとは誘い出す口実だね…」

「そうね。(まい)、暴れてきなさい」

「それウチ捕まってまうわ!」


 私が次の問題を口にすると、小夜(さよ)が流れるようにボケた。のだと思う。そう思いたい。それに対して(まい)がツッコミを入れた。一連の流れに全く無駄がない。ちなみに暴れれば誘い出せると一瞬納得してしまったのは内緒だ。


「そんなことしなくても、普通に商品のことで呼べばいいでしょ?」

「冗談よ。それでいいと思うわ」


 そんな小夜(さよ)(まい)のやりとりを美和(みわ)が窘めた。やっぱり締めるとこを締める美和(みわ)美和(みわ)に注意された小夜(さよ)は、少しだけ反省した様子を見せて、美和(みわ)の考えを肯定した。


「そしたら、誰が呼び出すかなんだけど…」

「それより先にどういう用件にするかよ。出来るだけ長く引き留めるのが良いでしょうから、用件は考えた方がいいわ」

「せやな。それに幽霊と話せるんは(あかね)だけやし、呼ぶんはウチら三人の誰かやけど…消去法でウチがええやろ」

「そうね。私は嫌だし、美和(みわ)に行かせるのは少し心配だもの。(まい)、頼んだわ」


 私が誰が呼ぶのか考えようとすると、小夜(さよ)に止められた。それに(まい)が乗っかると同時に私の提案も消化されてしまった。正直、私意外が優秀過ぎる気がする。


「呼ぶのはあたしでもいいよ?」

「「「それはダメ」」」

「えぇ…」


 (まい)の提案にやんわりと意見した美和(みわ)だったけど、私達三人から同時に却下が入った。美和(みわ)はみんなに優しく平等に過保護だけど、私達は美和(みわ)に対して過保護だ。と言うか、美和(みわ)に危機感が無さすぎて心配だ。


「さて、それで用件なのだけれど…そうね…(まい)、ちょっと品物見てきて頂戴。隅々までよ」

「わかったわ」


 小夜(さよ)の一声で(まい)が席を立って店内を物色し始めた。私には意図が読めなかったけど、確実に考えがあるんだろう。頼りっぱなしはなんとなく申し訳ないから、私は私で考えることにした。


 自然で怪しまれることなく…それで眺めに店員呼べる話…あれ?結構ハードル高くない?すぐ思い付く小夜(さよ)凄くない?


「戻ったでー」

「どうだったの?」

「目的聞かんと報告出来へんわ…」

「あら、察したのかと思ったわ。悪かったわね」


 私が小夜(さよ)に感心してる間に、(まい)が戻ってきた。早速小夜(さよ)(まい)に手短に聞くから、私もてっきり(まい)小夜(さよ)の目的を知ってたのかと思ったけど、そうでもなかったらしい。私だけじゃなくて良かった。


「棚になかった商品はあったかしら?」

「いくつかあったで。ワサビサイダー、特選醤油ヨーグルト、コンポタチョコ、もやしパン、やな」

「ラインナップに狂気を感じる…!」

「よく無くなったね…」

「むしろ破棄されたんじゃないかしら…?」


 小夜(さよ)が質問すると、(まい)が淡々となくなってた商品を挙げていく。それにしてもこのコンビニは大丈夫なのだろうか。仕入れている商品が一部尖り過ぎてる気がする。美和(みわ)も驚いていて、小夜(さよ)すらも動揺させるのは凄いと思う。


「んんっ…!ともあれ、その中の一つを店員に聞けば呼べるなり在庫確認させるなり出来るんじゃないかしら?」

「あぁ…!なるほど!」

「さすが小夜(さよ)だね」


 咳払いをしてから改めて作戦を言う小夜(さよ)。かなり現実的なアイデアに、私と美和(みわ)が手放しで誉めた。


「せやな。やけど…もし在庫あったらどうするん?買わなあかんやろ…?」

「あー…さすがにそれは私お金出すよ」

「別に金はウチでもええねん。そこやのうて、どれが一番安全かや」

「「「………」」」


 (まい)の指摘に、みんなが黙った。確かにどれを買うにしても、捨てるのは失礼だし、もったいない。でも出来るだけ冒険もしたくない。


 一番まともそうなのは…もやしパン…?


「もやしパン…かなぁ…?」

「だよね…」


 美和(みわ)が私と同じことを思ったのか呟き、私はそれに同意した。普通に考えれば、惣菜パンみたいなものだろう。具材がもやしだけな気がして、狂気染みた何かを感じるけど。


「待ち。いくらなんでも安直過ぎひん?」

「と言うと?」

「こないなコンビニが、変わった名前で普通の惣菜パンを売ってるか?」

「……まぁ…否定は出来ないけど…」

「もやしが挟まれてるんならええ。けど、練り込まれたものやったらどうする…?」

「それは…」


 ふわふわのパンと、しゃきしゃきのもやし。それが融合したとなると、どうなるかが想像つかない。


「ここは落ち着いて、ワサビサイダーはどうや…?」

「待って!?それは落ち着いてないと思うよ!?むしろ一番ヤバさを感じるよ!?」


 (まい)が割と真面目な顔で、血迷ったことを言い出した。ワサビとサイダーは、言ってしまえばどちらも刺激物だ。罰ゲームの領域にあると思う。


「ならコンポタチョコはどうなの?」

「まぁ…なんとか想像つく…かなぁ…?コーンポタージュをチョコと混ぜて固めたってことだよね…?」

「でもそれ、飲み物んとこに表示あったで?」

「よし!それも一回待と?」


 小夜(さよ)がコンポタチョコに疑問を持つと、美和(みわ)が予想を口にした。正直、コンポタはお菓子にされやすいから、私ももやしパンでなければそれを選ぶ。けど、(まい)からの情報は斜め上をいっていた。


 となると、残すのは…


「わかった。私が特選醤油ヨーグルト買うよ」

(あかね)!?」

「待ちなさい。早まってはダメよ。よく考えてからにしましょう?」

「ううん。考えてもどれも危なそうだもん。だったら、誰も選んでないやつを選んで、私が責任持った方がいいよ。元々私のお願いなんだし」


 意見が分かれるくらいなら、私が責任を持つのが道理だろう。それに正直争うだけ無駄だ。どう考えても幸せにならないことで争うのは不毛もいいとこだ。


(まい)。お願い」

「わかったわ…そこまで言うんならウチは止めん。せめて、幽霊と上手くいくんを願っとるわ」

「ありがと」


 私が(まい)に行ってもらう様に言うと、(まい)は私の覚悟を受け取って、カウンターの方に向かっていった。そうして、首尾よくやる気の無さそうな店員を連れ出すことに成功した。けど次の瞬間、絶望的なことが起きた。


 あの人…付いて行った!?


 やる気の無さそうな幽霊は、(まい)とやる気の無さそうな店員に付いて行ってしまった。これでは計画が台無しだ。だけどそれを止める術もない。


(あかね)、どうしたの?行かないの?」

「行っても意味ない…幽霊が(まい)と店員に付いて行っちゃった…」

「えっ…!?」

「それは…予想外ね…」


 私が話に行かないのを不思議に思ったのか、美和(みわ)が私に質問してきた。私はそれに端的に答えると、二人は驚いたようだった。


「どや?連れ出せたか?」

「それが…幽霊が(まい)達に付いて行ったから何も出来なかった…」


 私達が驚いてる間に、(まい)が帰ってきて、進捗を聞いてきた。私はそれに美和(みわ)小夜(さよ)と同じ説明をした。


「なんやて…?それなら、これも無駄になってまうなぁ…」

「あ…あったんだ…」


 (まい)が残念そうにしながら取り出したのは、特選醤油ヨーグルトと大きくパッケージに書かれたもの。作戦が失敗した今、ホントに無駄になってしまったけど、私は驚きながら(まい)にお金を渡した。


「無理して食べなくても…」

「いや、それは流石に悪いから…食べるよ…」


 美和(みわ)に心配されながらヨーグルトのふたを開けた。中には見慣れた白いヨーグルトではなく、茶色がかったヨーグルトが入っていた。


 存在感が凄いなぁ…


 見た目に圧倒されながら、スプーンで掬って一口食べた。


「………っ!?」

「「「(あかね)っ!?」」」


 一口食べて衝撃を受けた私は思わず固まった。その様子を心配したのか、三人が声を揃えて私の名前を呼んだ。


「意外と美味しい…!?」

「「「………嘘…でしょ…!?」」」


 この日一番の衝撃と疑問が起きて、幽霊の問題が解決していないことを思い出すのに、しばらく時間が掛かるのだった。

第38話を読んで頂き、本当の本当にありがとうございます!


なんでこうなったかって言いますと、アイスのくだりから何か変わったんですよね…

四人が揃うと、どうしてもそっちを書いてしまう気がしますね。

書いてて楽しいんですよね、茜ちゃん達がわいわいしてるの。


あと予告ですが、次回が終わったら舞ちゃんメインのお話に入ります!

元々40話からやろうとしてたので、今回四人の話で二話になったのは割とちょうどいいかもしれません。

繋げ易くなったので。

詳しい話はまた次回。

それでは今回はここまで!


毎回遅れてるにも関わらず読んで頂いてる皆様に、最大級の謝辞を!

そして、その中ブクマして頂いてる皆様!

そうでなくとも読んで頂いてる皆様!

本当に私は幸せだと思っています!

次回は7/19予定にします!

こんなんですが、またお付き合い頂ければ幸いです!

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