第11話 見た目だけで通報することは無いと思うけど言動で通報案件はあると思う
今日は!
明日葉晴です!
日付の設定ミスりました。
ごめんなさい。
この作品ホント安定しないですね…
ミスも多いですし…
もっと努力したいです!
しろよ!って話ですよね!頑張ります!
それでは、本編をどうぞ!
私には幽霊が「「「兄貴ぃぃぃぃ!!」」」
今もそ「お前らぁぁぁぁ!!」
「約束は通せ!あんた達ちょっとそこに整列!!」
「なんだこのアマぁ!」
「うるさい!いいから並べぇ!」
◯
私の定番をそうそうに断ち切ってくれた男達。総勢七人。歳は同じくらいであからさまに不良って感じの男達だ。
そんな男達が今、久しぶりに来た神社で、私の前に綺麗に整列して休めの態勢を取っている。
「さて、改めて聞くけど、あんた達は幽霊なのね?」
「「「はいっ!姉御っ!」」」
こいつらが整列する前、ちょっと押し問答があって、それ以来こいつらから『姉御』と呼ばれるようになってしまった。
それにしても、集団の幽霊ってのは初ね…一人一人未練があるのかなぁ…だとするとちょっと骨が折れるなぁ…
「そう。じゃあ単刀直入に聞くけど、あんた達って未練があるの?」
私がそう聞くと、中央にいた『兄貴』と呼ばれていた男が一歩前に出た。
「オレぁ…妹…分に誕生日プレゼントがやれなかった…それだけが心残りだ…」
オールバックにつり目。厳つい顔のザ不良って感じの兄貴は、本当に悔しそうな表情でそう言った。
こいつ…その顔でシスコン…?いや、妹分って言ってるから厳密には違うのか…?
私がそんな顔とのギャップに苦しんで悩んでいると、兄貴以外の六人が一歩前に出てきた。
「「「オレらはそんな兄貴が心配なのが心残りです!」」」
「お前らぁぁぁぁ!!」
「「「兄貴ぃぃぃぃ!!」」」
なるほど。じゃあこいつらは兄貴の未練を晴らせば良いわけか。
不良達の茶番劇をよそに、私はこれからの方針を考える。
「ねぇ。聞いていい?」
「お前らぁぁぁぁ!!」
「「「兄貴ぃぃぃぃ!!」」」
「いつまでやってんの!話聞けっ!!」
「「「すんませんでした!姉御!」」」
疲れる…
「ええと…そう言えば名前聞いてなかったわ。私は三葉茜。兄貴っ言われてるあんた。名前は?」
「オレぁ、斎藤嵐ってんだ」
「「「オレ達は」」」
「あんた達には今聞いてない」
「「「すんませんでした!」」」
一斉に名乗ろうしてきた舎弟達を抑え、改めて兄貴…斎藤君に向き合った。
「じゃあ斎藤君。その…妹さん?にあげるプレゼントはどこにあるの?私が代わりに渡してあげるよ」
「すまねぇ姉御。それがわからねぇんだ」
「はい?」
どこにあるかわからない…?
「実はプレゼントを運ぶ途中で落としちまって、それを拾おうとしてバイクで事故っちまったんだ。恐らく山ん中のどっかに転がってると思うんだが…」
「うわぁ…」
ハードルたっかいなぁ…
「「「ちなみにオレらは」」」
「あんた達には聞いてない」
「「「すんませんでした!」」」
こいつらいちいちうるさいな…
「あんた達の死体は見つかってるの?」
「幽霊になってから事故現場に行ったが死体はなかった。多分発見されたんだろう。プレゼントは近くにはなかった」
「なるほど…」
プレゼントは行方不明。死体は回収されている。となると…
「とりあえず警察行って見よっか」
〇〇
ひとまず警察から出てきた私達。収穫はゼロに等しかった。
「既に死亡事故として処理されてるよねぇ…」
知り合いだと話したら軽く状況だけ聞けた。プレゼントらしき物は近くにはなかったらしい。見るからに事故だった為、広範囲で詳しくは調べなかったというのも聞けた。
「ねぇ。プレゼントって何を用意してたの?」
「それは…指輪だ」
「へ…?」
指…輪?
「そんな高価なものあげようとしてたの?」
「あぁ。大事なもんなんだ」
いや、そりゃ大事でしょ。てかそんなのあげる妹分って…惚れてんの?
「はぁ…しょうがない…探すわよ」
「は…?」
「だから事故ったところに連れてって」
「いやいや!そこまでして貰う必要は…」
「大事なものなんでしょ?なら探すしかないじゃない」
「なんでそこまで…?」
なんで…なんでかぁ…
「私は幽霊を見捨てない。見捨てたくないから。未練を晴らすまで絶対に」
ずっと昔に決めた事だ。多少難しいだけじゃ今さら諦めてなんかあげない。
「だからさ!さっさと探してさっさと渡しちゃおうよ!早く連れてって!」
「……すまねぇ姉御…なんも返せねぇけど…ありがとう…」
「その言葉で充分!さぁ!行こう!」
そうして、私達はプレゼントが無くなったであろう場所へと向かったのだった。
〇〇〇
「ここがオレらの落ちた場所だ」
「なるほどねぇ…」
着いたところは山の森の中。地面が擦れていて、所々草が無く、何かがあったのがわかる場所だった。
森の深い位置ではないのが幸いだけど、それでも何かを探すのには苦労するのが予想出来るくらいには草木が繁っている。
「なぁ姉御。今更だけどよ。人が死んじまったとこに来て平気なのか?」
「ホント今更ね。平気だよ?だって人が死んだとこに幽霊がいるとは限らないし。そもそも幽霊怖くないし」
「いや、でもよ?」
「死体がそのままあるならさすがに嫌な気分にはなると思うけど、人が死んだ場所ってだけなら何ともないよ。それより早く探そう」
「お、おう…」
私のさっぱりとした物言いに面食らった様子の斎藤君。周りの舎弟達も驚いた様子を見せていた。
「じゃあそっちの三人は向こう、そこの三人はあっち。私と斎藤君でこっちを探すよ。夕方になったら再集合ね。じゃあ行って!」
「「「わかりました!姉御!お気をつけて!!」」」
そうして三班に別れて私達はプレゼント捜索に取り掛かった。
「ねぇ。聞いていい?」
「なんだ姉御?なんでも聞いてくれ」
「あんたの妹分ってどんな人なの?」
私は今まではっきり聞いていなかった事を質問した。
こんな不良っぽい人…まぁ実際に不良なのかもしんないけど…が大事な指輪をあげる相手…そりゃ気になるよね?
「あぁ…一言で言えば天使だな」
「ぶはっ…!!」
思わぬ言葉に不覚にも吹いてしまった。
あんた…!その顔で天使って!天使って!しかもめっちゃ真面目な顔!
「て、天使…?」
「あぁ。天使だ。可愛くて素直で、笑顔を見れば疲れなんて吹き飛ぶ」
「へ…へぇ…」
おう。ベタ惚れじゃん。聞いてるこっちが恥ずかしいわ。
「本当はオレみたいな…オレらみたいなのとは関わっていいような子じゃねぇんだ。だからこのプレゼントを最後に、関わるのを止めようとしたんだ…結局渡せなかったが、二度と関わることは出来なくなったな」
関わるのをって…なんで…
「なんでそんなこと言うの?その子が大切なんでしょ?」
「あぁ…大切だ。だからこそ、オレはあの子の周りを壊さない為に最後にしようと思ったんだ」
「え?おかしくない?いや今更なのはわかってるんだけど」
「なにがだ?」
「いやさ、大切なら傍で守ればいいじゃん」
あれ?なんか私おかしいこと言ってる?
「いやいやだから、オレらみたいなのと本当は関わっていいような子じゃないんだよ」
「そこが変」
「なんでだ?」
「関わっちゃダメってのが変。そんなの誰が決めたの?」
「………生まれた環境も違うし…住む世界が違うんだ」
「今はそうだけどさ。生まれた環境は皆違うよ。住む世界はもともと皆同じ日本だよ。ダメな理由にならなくない?」
そんなことで惚れた相手を諦めていいものなのだろうか?
「それでも…関わっちゃいけなかったんだ。…まぁもうどうでもいい話だけどな」
「ふぅん…難しく考え過ぎだと思うけど…」
「いいんだよ」
「そう」
その一言でこの会話は終わってしまった。謎も疑問も私の中では解消されなかったけど、なんとなく聞ける雰囲気では無くなってしまった。
どうしてそこまで頑ななんだろ…
気まずい雰囲気のなか、それでもプレゼントの捜索を続ける。しかし一向に見つかる気配はなかった。
「うーん…見つかんないね…」
「そうだな…そろそろ陽も落ちてきたし、一度もどるか…」
「そうだね…」
諦めて一度戻ろうと考えたその時。
「あっ!ここにいましたか!兄貴!姉御!プレゼントありました!」
舎弟の一人が急いだ様子でやってきた。
「ホント!?」
「本当か!?」
「本当です!さぁ!こっちへ!」
そうして舎弟の後を追いかける私と斎藤君。向かった先には既に他の舎弟達も集まっていた。
「プレゼントはどこだ!」
「あそこっす!」
案内した舎弟と別の舎弟が指をさす。向けられたのは一本の木の上。そこには鳥の巣があった。
「あの鳥の巣の中っす!」
マジか…
立派に成長した木は高く、鳥の巣の位置も当然高い。ギリギリ登れそうな間隔で枝が生えているのは幸いだった。
「よし。登ろう」
私の宣言に斎藤君も舎弟達も驚いた様子で一斉にこちらを向いた。
「姉御!危ないっすよ!」
「そうだぜ姉御!危険だぜ!」
「姉御…なんでそこまで…?」
「私が出来る事ならやる。それで未練を晴らせるなら。だから迷わない」
「姉御…」
心配した様子だったけど、それ以上は皆なにも言わなくなった。私は木に向かい、手近な枝に足を掛けた。
「あ、スカートは覗かないでね?」
「「「……勿論です!姉御!」」」
その間はなんだ。覗いたら殴るよ?あ、殴れないんだった。どうしてくれようか…
覗かれる心配はあまりしていないけど、万が一を考えながら木を登る。
「姉御かっけぇっす!」
「頑張って下さい!」
舎弟達の声援を受けながら順調に木を登っていった。意外にも登るのは楽ではあったし、少しだけ楽しくも思えた。そしてついに鳥の巣までたどり着き、中にあった指輪を手に取った。
「皆!取ったよ!」
私は手に取った指輪を掲げて皆に見せた。
「姉御!かっこいいぜ!」
「すごいです!」
「姉御!黒って意外です!」
「あんた覗いてんじゃないよ!」
ちなみに残念ながらそれはスパッツだ。だから正直覗かれても見られる心配はないけど、気分の問題はある。
ちなみに覗いたことを宣言した奴は周りの舎弟にボコボコにされていた。幽霊同士なら触れるのは、少し前に知ってたから、特に驚きはなかった。
「これでよしっと!」
下りは登るより少し怖かったけど、それでも問題無く降りることが出来た。
「さぁ!善は急げ!暗くならないうちに渡しに行こう!案内して!」
「「「はい!」」」
「おう!」
そうして、皆の案内の下、私は妹分に会いに行くのだった。
〇〇〇〇
連れてこられたのはとある公園。どうやら妹分は大体ここにいるらしい。
「あっ!いました!」
「ほう…どれどれ?」
舎弟が指をさした方を見ると、居たのは一人の女の子。そう。小さな女の子。
え…いや…えぇ…斎藤君ってまさかの…?
「楓花…」
衝撃の事態に私は斎藤君を見ると、とても愛おしそうな目で女の子を見ていた。
「えと…あの子が大事な妹分であってる?」
「あぁ。そうだ」
マジかよ!ダメだよ!犯罪だよ!関わっちゃダメって、住む世界が違うってそういうこと!?確かにダメだったよ! 斎藤君が理性的で良かったわ!
「そ、そう…じゃあ渡して来てもいいんだね?」
「あぁ…頼んだ」
「た、頼まれた」
正直気が進まない。てかなんて言って渡せばいいんだろ…誕生日おめでとう?いや違うな…
悩みつつも足を進め、妹分ちゃんに近付く。私が近付いてきたのがわかったのか、こっちを向いてきた。
「お姉さんは誰?」
「えっと…私は茜。楓花ちゃん…であってる?」
私の問い掛けにコクりと頷く楓花ちゃん。超可愛い。
「そっか。あのさ楓花ちゃん。斎藤嵐って言う、怖い顔のお兄さんって知ってるかな?」
私の問い掛けにまたしても頷いた。
「お姉さんはアニキのお友達?」
「そうだよ。兄貴からプレゼントを預かってきたんだよ」
「プレゼント?」
「そう。誕生日プレゼント」
「ふう。誕生日は昨日終わったよ?」
危なっ!誤差で済んで良かったわ!
「兄貴達に用事が出来て、それで少し遅れて私が代わりに届けに来たの」
「そうなんだ…アニキ、今日も来ないんだ…」
そう言って寂しそうに顔を伏せる楓花ちゃん。
あぁ…楓花ちゃんも斎藤君な好きなんだな…はぁ…
もう二度と斎藤君が来れない事実を知らせるべきか私は迷った。がこの子の為にも言うべきだろうと思った。
「あのね楓花ちゃん。兄貴はね、とっても大事な用事が出来て、凄く遠くに行かなきゃ行けなくなったの」
「遠いところ?バイクでも行けないとこ?」
おぉ…バイクを持ち出すか…斎藤君の影響か?
「そう。すっごく遠いの。だから次はいつ会えるかわからない」
「え…いや…アニキ…」
「兄貴も、ちゃんと言えなくてごめんって言ってたよ」
「アニキ…あにきぃ…」
「楓花…ごめん…」
泣き始めた楓花ちゃんを悲痛な顔で見守る斎藤君。私だって辛い。
「だからね、楓花ちゃん。兄貴が自分の一番大事なものをプレゼントするって、私に預けてくれたの」
「ほんとぉ?」
「ホント。すっごく大事なものだから、楓花ちゃんにあげたいって。ほら、見てごらん」
「わぁ…」
私は楓花ちゃんに指輪を手渡した。
「ありがと!お姉さん!」
「うん。兄貴にも、ちゃんとお礼を言わないとね。私が伝えてあげるから…今言ってごらん」
「うん!ありがと!アニキ!大好き!」
楓花ちゃんがそう言った途端、斎藤君の身体が透け始めた。そして、それに呼応するように舎弟達の身体も透けてきた。
「うん…確かに受け取ったよ…ありがとう。楓花ちゃん」
私は楓花ちゃんの頭を撫でながら、バレないように斎藤君達の方をみた。
「もう行くんだね?」
「あぁ。姉御。本当にありがとう」
「「「姉御!ありがとうございました!!」」」
「どういたしまして」
私の言葉を受け取ったあと、皆は光になって消えた。
「お姉さん。どうして悲しそうなの?」
「ん?えっとね…お姉さんも兄貴達に会えなくなるから少し寂しいの」
「そっか。お姉さんも寂しいんだ。一緒だね」
「そうだね。一緒だね」
そう言って、私はまた楓花ちゃんの頭を撫でた。
「ふう!」
「お母さん!」
すると突然、女の人がやってきた。どうやらお母さんのようだ。
「またここに来てたの?一人で危ないでしょ?」
「今日はお姉さんが一緒にいてくれたもん」
「そうじゃないんだけど…すみませんね。ご迷惑じゃなかったですか?」
「あぁいえ!全然!」
「そうですかなら良かった。…あら?ふう。なに持ってるの?」
「プレゼント!お姉さんとアニキから!」
私は関係あんまないけど…
「プレゼント?……っ!」
お母さんが指輪を見ると息を飲んで驚いた様子を取った。
「ふう。ちょっと離れて遊んでてちょうだい。それは無くさないように気を付けてね」
「わかった!」
そう言って離れて行った楓花ちゃん。そしてお母さんは私に向き合った。
「貴女は…嵐のお知り合いですか?」
「え…っと、そうです…」
「そうですか…じゃああの子が亡くなったことも?」
「はい…私は最後に頼まれて指輪を渡しに」
「そうだったんですね…では、あの子との関係は…?」
「知り合い…なのでは…?」
「ええと…そうですね…」
そう言って何かを考えこんだお母さん。その表情からは何を思ってるかわからない。
斎藤君を嵐って言ったけど、どういう関係なんだろ…
私が関係について悩んでいると、意を決したように顔を上げた。
「実はあの子…嵐は私の息子です」
「え…?」
斎藤君がこの人の息子?じゃああの子は…
「そして、ふうは…彼の父親違いの妹なんです」
「え…そんな…そんなこと一言も…」
妹分っていうか、妹そのものなのか…だから…
今までの斎藤君の言動の納得がいった。父親が違うなんて複雑な状況なら確かに仕方がないのかもしれない。
そっか…ごめん。斎藤君。
「あの指輪は元々は私が前夫から受け取った物だったのです。離婚の際に処分したと思ったのですが、それをあの子はずっと持っていたのでしょうね」
「そう…だったんですね…」
その後、お母さんから斎藤君について聞き、二人と別れた。
「はぁ…妹へのプレゼントって最初から言えばいいのに」
それなら変な勘違いしなくても済んだのに。
「まぁでも、それでも大切なら傍で守ればいいと思うよ。兄貴」
むしろより強くそう思いながら、もういなくなってしまった兄貴分を想いながら、私は帰った。
第11話を読んで頂き、本当にありがとうございま す!
久々の一話完結ですが、やっぱり配分が結構難しいです。
まぁさておき、不良集団の話でした。
不良っぽさは全くないですけど。
要約するとシスコンの話ですね。
さて、次回は7/28予定です。
次はちゃんと期限守ります。はい。すいません。
こんなんでもブックマークして頂いてる皆さん、そうでない皆さん。
本当にありがとうございます!
次回もお付き合い頂けると、至上の喜びです!




