~玖枚目~
イヅルに連れてこられた部屋はなんとも趣味の悪いカラフルな前のチカチカしそうな部屋だった。
そんな部屋を見回しながら大地はシェルと顔が引き攣りながら話をしていた。
「なんだ・・・・・このカラフルな部屋・・・。」
「さっき挑発してきた人お部屋には見えませんね・・・・・・」
「おぉ・・・・まるで子供部屋だな」
するとイヅルは軽くシェルと大地に声をかけた。
「そんな硬くならず座って話そうぜ。」
そう言われたので気軽に大地はテーブル前の床に座りながら自分たちがなぜ過去に行ってはいけないのかをイヅルから聞くことにした。
「おい本題に入ってもいいか?」
「ぉう。」
イヅルは軽く夜食を食べながら大地たちの質問に答えた。
「なんで過去行けない?」
「タイムパラドックスが未来で起こるからだ」
すると、イヅルは食べるのをやめ冷静に大地たちの質問に真剣に答えた。
「で・・・でも過去に俺はまだいないはず・・・・・」
大地は少し焦りながらイヅルに質問を詰めるように問いかけた。
すると、勢い強く机を叩きながら問いに答えた。
「違う!お前が過去に現れたことにより星の恋の相手が本当なら、野越雨姫俺を作ったマスターになるはずだったのに星の気持ちはお前に傾いて行ったんだよ。」
「つまり?」
すると、イヅルに返答を返すといづるはこう答えた。
「父親と母親がめぐり合うことはなくこのタイムマシンが作られることもなくお前の家にタイムマシンが届くこともなかった未来に改変されつつある。」
「・・・・・嘘だろ」
大地はシェルの顔を見ながらショックで肩を下ろした。
「本当ならお前は全てにおいてイレギュラーな存在雨姫と星の子でもない突然現れた副産物だ。」
「・・・・・・・・どういうことだ」
よくわからないイヅルの言葉に大地は身を乗り出すようにもう一度質問した。
「それはわからないどんなデータベースを使っても探せないと雨姫が言っていた。」
「そっか・・・・・・」
わからないと言われ大地は悲しそうに床にちょこんと座った。
すると、イヅルは意気消沈した大地のやる気を起こすために大地の両肩を上下に揺さぶった。
「でも、お前は自分の移動手段をひとつ消そうとしているし、友人を一人なくそうとしているそれでいいのか?」
「いいわけ無いだろ!!」
大地は机をもう一度バンッ!と力強く叩きイヅルに意思表明すると、イヅルが胸からなにかノートを取り出した。
「これは未来の雨姫つまり君の父親から預かっているT.Bノートこのノートは時間を操る繊細なノートらしいから扱いには気をつけてとのこと」
「新しいノート?」
「あぁ」
「大地さん・・・・・・・あなたは新しいノートをもらって一体どこに行く気なんですか?」
すると、大地はシェルの顔をみながらこういった。
「決まってるだろ・・・・・・」
「へ?」
「過去だよ!!」
その言葉を聞いたイヅルはびっくりした顔をした。
「あなたは正気ですか?!」
「あぁ・・・・・・」
するとシェルが小さく不思議な笑みを浮かべながら呟いた。
「大地さんらしいや・・・・・・・」




