~捌枚目~
こどもの日恒例行事と新人歓迎会の合同パーティーの余興まいとしこうれいらしい【豪華夜食争奪!しりとり席取り】は佳境を迎えていた…。
決勝戦勝負は僕、野越そうたと百乃儀笠人さんの一騎打ちになっていた。
「結局…・・・なんか勝ち進んじゃったけどあんまりいらないんですけど・・・・・・」
「君わねーまだ知らないんだよ!一度食べてみるといい!!管理人さんが作る料理の味の素晴らしさを!!」
そんな百乃儀さんの言葉が頭から離れなかった。
「ゲームスタート‼‼」
そんなことを考えている間にそのまま管理人さんの合図でゲームが始まってしまった!!
意外と難しいこのゲーム、リズムも大事だし次の言葉も考えなきゃだし席も取らなきゃだしなんだか詰め込みすぎのような・・・・・・・
そんなことを考えしりとりし椅子の周りをぐるぐる相手を警戒しながら回っていると音が止まりたった1席の為に2人は野獣と化した。
そして、僕、野越そうたは勝ってしまった・・・・・・・・。
「で?賞品ってなんだっけ?」
「ふとっちょプレート(油物多め)これは絶品だぜ?」
すると星がなんだか天井まで高々と摘みあがった多分これは何かしらの食べ物ではなく怪物らしきものがそうたの前に運ばれてきた。
「残さないで食べてくださいね!そ・う・た・さ・ん・☆」
その言葉には何かしらの怖さを感じた・・・・・・・。
そして恐る恐るそうたは一口目を口に入れた瞬間目の前がパッと明るくなったように何かが口に中で弾けた。
「これは!!」
「ど・・・・・どうですか?」
「美味い!!こんな見た目なのにそれを全部払拭してさらに超えるほどの味一体管理人さんは何者ですか?」
「ただの………管理人ですよ」
そう言いもう一度星は台所に戻った。
そうたはプレートを喰いつくし最下位になった野越雨姫さんを必死で慰めていた。
「大丈夫ですよ・・・・・」
「僕はこの日の為に!3日の断食をしたのに・・・・・・これですか・・・・」
すると、そうたは初めから雨姫さんにあげようと思ってとっていたスパゲッティーを雨姫さんに渡した。
「これどうぞ・・・・・・」
「そうたく・・・・・ん!!!」
「皆で食べたほうがおいしいでしょ?」
「なっ!あなたは神ですー!!!」
そう言い雨姫はそうたを抱きしめた。
そして、そうたは皆に用事があるといい部屋に戻った。
部屋の扉を開けるとシェルが過去に行く準備をしていた。
「えーっとお菓子でしょ?後、何持っていきますかぁ~」
そんな浮かれ気分のシェルに大地は飛び蹴りを食らわした。
「何浮かれてんだよ!!」
「いいじゃないですかー久しぶりに僕の本当のお仕事ですし敵さん現れて僕はわくわくですよー」
「何わくわくしてんだよ…危機感無い奴・・・・で?直ったのか?」
すると、F.Bノートを大地の方に向けて広げた。
「ほら、この通り!ってわからないんですよねーじゃー早速飛んでみましょうか?」
「そうだな。じゃあ星さんに会わないとなー」
そして、星の過去に行きイヅルが確実に出た昨日の夜に大地達は向かうことにした。
そのためには星に接触することが必須になり、もう一度今度はシェルを連れて星に会いに食堂に向かった・・・・・・。
大地たちは、足音を立てず星の背中にF.Bノートを思いっきり押し付けた。
すると、大きな光が食堂中を包み込んだ。
「うっ・・・・・・・・」
「大地さん!!」
「シェルか・・・・・・ここは?」
「時の間ですね・・・・・・どうやら一応は向かってるみたいですけれど、何か変なんです。」
すると、そのシェルの予言通り予期せぬ出来事が起きた。
大地たちの目の前に見知らぬ男が現れた!
「誰だ!!」
「誰って……ホント薄情者だなー“コッチ”の大地は……」
「コッチ?」
その言葉に疑問を覚えた……その言葉はまるで僕がもう一人……、いやまたは複数人でもいるような言い方だったからだ。
「俺は俺で一人だ!」
「ホント初期設定から始めるのはいいねーじゃー自己紹介だよ僕の名前は【イヅル】型番ナンバー101、僕は野越雨姫に作られたバックアップ専用ノート【メモリーノート】の守護神だから人の記憶の中を移動するから夢の中・空想そんな中でしか存在しない、僕の存在は全ては幻影だよ」
すると、大地はようやく謎が解けすっきりしそしてようやく先ほどの謎をイヅルに聞くことにした。
「さっ・・・・・・」
「教えないよ。」
「な!」
「僕にも大切なものはあるし護りたいものはあるんでねー」
「星さんか?」
「違う違う!!それはキミでしょ?」
そんな言い合いをしていると時の間が限界を迎えてきた。
すると、イヅルが提案を出した。
「もっと僕と深い話をしたいならこれ以上過去に干渉しないでくれる?」
「・・・・・・・・・・・なんでだ?」
「なんでも・・・・だよ」
すると、大地はイヅルに胸を張りながら言った。
「お前の大切なものを壊してしまうのなら壊さない道で俺のやりたいことをやるだから過去に行かなきゃ俺は始まらない!!」
「そ………そんなに言うんなら俺の部屋に来いそこは別空間になってるから狭間が消えようとその部屋だけは存在し続けるから安全だ。」
「何でもありだな・・・・・まぁーいいや知りたいこともあるし」
そう大地はいいシェルと共にイヅルの部屋に向かった。
「大地さんホントにいいのですか?」
「何が?」
「あの男信じて?」
「俺は元々誰も信じてない・・・・・・・・・・」
「そうですか、そうでしたねーそうゆう人でしたねー」
そんなたわごとをシェルと口からこぼしながら歩いていたが大地は内心、不安で仕方がなかった。
もちろん、イヅルが怖いわけではなく自分の事を知るのが自分に知らないことがあるということを知ってしまいそれをまさに聞きに行こうとしていることに不安を感じていた。
「俺は……………一体何者なんだ?」




