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88.朝ごはんと国王陛下達からの報告

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次の日の朝みずほは目覚めると既にほとんど者が起きていた。


何かあったのかな?とみずほは思ったが、特に気にすることなく、いつも通り朝食の準備をエルフと行った。 


みんなの分の朝ごはんを作り終えると、いつもは朝食の匂いに釣られて集まってくれるメンバーが誰も集まらない?

お酒を飲んだ次の日は分かるが、今日は何でいないのかな?

「エルフ君何か聞いてる?」


「いや特に聞いていないけれど···いつもはどんなに遅くなってもここ最近陛下達は必ずみずほ様の寝顔を見に部屋に来るが、、、昨日はそれがなかったかな?」


は?寝顔?そんなの知らない···


「寝顔ってどういうこと?それよりも何かあったのかな?いつもうるさい王弟君もいないもんね。静かだとそれはそれで寂しいね?」


それからことこと騎士A.Bが起きてきてエルフとみずほ含めて5人で食事を摂った。

するといきなり「まま、あまいおかちたべたい。」とことこが言った。


みずほは忙しすぎてお菓子を作れていなかった。


「最近食べてなかったもんね?何が食べたいの?」


「サクサクしたやつ。」


サクサク?クッキー?タルト?なんだろう?


「分ったよ!エルフ君と作るね。今日は何して遊ぶのかな?」


「すべりだい!あとえほん」


「絵本読めるの?すごいね!!騎士A.Bと副団長かな?気をつけて遊ぶんだよ!!」



うん!と元気に返事をしたことこは、食べ終わったと同時に走って遊び場に行ってしまった。



みずほとエルフは片付けを行った。朝食を食べれなかったメンバーに軽食を作り執務室まで持って行くことにした。

作りながらみずほはモヤモヤしていた。なんでいないのかな?ご飯不味くなった?それとも興味がなくなった?など

普段皆と一緒に当たり前のようにご飯を食べていたため、食べてくれる人がいないことにショックを受けた。

なぜか心臓がチクチクと痛みだした···


それから作り終えて平然と執務室に食事を運ぶと、執務室が昨日に比べてピリピリとしている様子だった。

さらに仕事嫌いな王弟まで机にへばりついて仕事をしているようで何かあったと感じた。


「皆どうしたの?」


「あぁもうこんな時間か。今日は朝食へ行けなくて悪かった。」


「大丈夫だよ!!エルフ君が特製サンドイッチを作ったから、少しでも皆食べたら??」



「あぁ、そうする。」と言った国王陛下から順に食べ始めた。モグモグと5分もかからず全て食べてしまった。

片付けはエルフ君に任せて、みずほは話を聞くことにした。


「それでなにがあったの?」


「あぁ、昨日の財務大臣を覚えてるか?」


もちろん覚えている。顔を真っ青にしながら部屋に入ってきた人だった。うんと頷くと、

「その大臣から報告があってな、実は国庫からお金が引き出されていてかなりの金額が使い込まれていた。」


「は??それってまずよね!?国のお金って犯罪でしょ?犯人を調べてるところ?」


「いや、実は犯罪を犯したのが父だ···」


は?父親?それって元国王陛下?横領?


「それでどうするの?」


すると王弟が答えた。

「実は母が問題ばかり引き起こしていたため、みずほ様が来る前に追放していました。ただ追放と言っても食事も付きますし毒杯を飲むこともありませんし、追放した場所では好きに過ごせるはずなのですが···処分に不服とした母が父を唆したのですよ。」


?どういうことなのかまったくわからない。


みずほは困惑顔を浮かべていると、「以前に竜人族の女性の話をしたのを覚えているか?強いだけならいいことだが、何もせずお金だけ湯水のように使う女性たちは国政を圧迫させる。母がそれの筆頭だな。わがままで傲慢で好き勝手金を使い、父を顎で使うような者だ。城で茶会を毎日開きドレスや宝石自慢をし、それに感化された同じような女性たちが家に帰れば夫に強請り、買えなければ離婚だ。俺たち種族は離婚率が高い。」


なんだそれ、そんなことありえる?1人、2人なら分かる。日本にいた時もそのような女性がいた。ただ全員それだと男性陣大変そう。なんて声かけたらいいのか···


とりあえず「それはなんだかご愁傷さまです。」しか言いようがない···



「まあそういうことだ。今回この不祥事を国民に話す予定だ。そこでみずほ様のことも公表したいと思っている。」


「私のこと?別にいいですよ!」

私のことを話すことで何かあるのかな?と疑問に思った。


「それでな、、、申し訳ないのだがみずほ様をキッカケとして国を変えていきたいと思っている。男女平等?という言葉が日本にはあるのだろう?私達もそのような平等な関係性になっていきたい。もしかしたら力を借りることがあると思うがいいだろうか?竜人族の女性には近づかせない。危険がないよう守るから、力を貸してほしい。」と国王陛下は頭を下げみずほに頼んだ。



別に力を貸すくらいいいけれど男女平等って大変···長い年月をかけて浸透させないと難しいよなと考えたみずほは、

「いいよ!ただ男女平等って男性も女性も同じってことだよ?男性より仕事が出来る女性がいたら雇用するし、職場は女性だらけになる可能性もあるよ。そこら辺の男性のプライドは大丈夫??あと女性の性格は生まれた時の習慣が原因だと思う。すぐに改善は難しいけど大丈夫?」


「あ、ぁぁぁそうだよな。わかった。それで大丈夫だ。ありがとう。」


と言って一度財務大臣の話は終わりにし、それぞれの作業をするのだった。




みずほは皆が朝食に来なかった原因は、自分のことが好きじゃなくなったからと思っていたが、昨日の夜の出来事を聞き勘違いしていたことが途端に恥ずかしくなった···その影響で今日1日何度か料理や仕事のミスをするのだった。

読んでくださりありがとうございました。

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